写真は、ローマ・フィウミチーノ空港から近い、ホテルの部屋の窓から。

夜中の2時過ぎに到着していたので、約3時間の浅い眠りでした。

ホテルのテラスから 



















地上階にある私の部屋のテラスに出てみると
まだ、早朝だというのに、明るい空の色です。

いつも、田園地帯にある葉を
すっかり落としたポプラの植林の
風景を毎日見ている私にとって

南国らしい色彩を持つ木々の緑が
遠くに来たことを感じていました。




イタリア国鉄のストの最中だったので

ローマのテルミニ駅までホテルのシャトルバスと
地下鉄を乗り継いで行きました。

私の予約しているユーロスターは、運行される予定だったからです。

駅にある出発時刻を知らせる大きなボードで確認してから

列車の中で読む本を買おうと
駅の中の大きな本屋さんに入りました。



ミラノ行きのユーロスターは、定刻どおりにローマを出発。


第一話の”Diario di una gravidanza:妊娠カレンダー”を
読み終わり、次の物語を読んでいる頃
一瞬、車窓の景色を眺めました。

”もう、夕方・・・。”とその景色を見て驚き
時計を見るとまだ15時を過ぎたばかりでした。

ボローニャを通過してどのくらいたったのでしょうか。
外は、すでにミラノのあるロンバルディア州の景色でした。

列車は、ロンバルディア州に














この地方から私の住む地域にかけては
朝から、ずっと空が雲で覆われていたことでしょう。


イタリアを縦に南から北に移動していくユーロスターの中で
私は、遠くまで行っていたことを感じるのです。


ミラノに到着すると、駅の案内のボードで
トリノ行きも運行されていることを知ります。

でも、私は、ストで列車がない場合を想定して
高速道路の入り口の駐車場に車を置いてきていました。

ホテルの朝食以降、まだ何も食べていなかったので
ひとりで何か軽いお食事でもしようと駅の外に出ると

17時過ぎのミラノの街は、すでに真っ暗で
雨が降っていました。

傘のない私は、キャリーケースを引きずりながら
足早に、軽食のできるカフェに入ります。

食前酒でもコーヒーでもなく、サラダやパニーノを
二つも注文する私は、

10代後半から20代前半の若いお店の女性に
”今が、昼食なのよ。”と言うと、彼女は、時計を見て笑います。





駐車場に一晩、置き去りにされていた私の車は、雨に濡れて光っていました。

車のドアを手に取ると水の雫が地面に滴り落ちました。
長い時間、雨が降っていたようです。

遠くは、白くぼんやりと霞んでいました。


そして私は、”ありがとうございました。到着しました。こちらは、雨です。”
とローマにメッセージを送信しました。



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ローマのテルミニ駅でカフェのある上の階から駅構内と
外からの風景を見ていました。

人々の雑踏を上から眺めながら、私は、何かがとても悲しかったようです。

この街で暮らして、この遺跡のある風景を歩いている頃は

仕事場のオフィスや家の往復や講習などで同じクラスになった人との挨拶や
交流くらいでした。

私は、ローマで2年近くも一体何をしてきたのだろうという
気持ちにもなっていました。

実際には、ローマ近郊などで多く出来たソムリエの友人や
そのまた友人など、そしてこの日にワインと食事に誘ってくれた方々も

ローマにいた頃でなくて、ピエモンテに引っ越してから出会った人々です。


私は、今後、一体、どこに行き着こうとしているのだろうかと考えていました。



何か本でも読んで、ゆっくりと北に向かって帰ろうと
出発前に駅の本屋に立ち寄り

最初に選んだ本の隣にあったのは、日本の作家名で
列車の旅で気軽に読むために、これを買うことにしたのです。

妊娠カレンダー
”La casa della luce”
作者:Yoko Ogawa

第一話:Diario di una gravidanza.
第二話:Domitorio
第三話:La casa della luce

日本のオリジナルのタイトルは
第一話の「妊娠カレンダー」





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