北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

ピエモンテ、リグーリア、プーリアのオリーブ農家

オリーブの実が届くまで。

高速バスでミラノまで通勤中。車窓は雨雲でグレーの景色が続きます。
雨で湿った石畳や地面は、私にとってヨーロッパらしい好きな風景です。

それは、日本にいた頃、20代で最初の出張先のロンドンも、そして退職前の最後の出張先のパリもやはり雨で
静かな時間に包まれていたからかもしれません。

周囲の人は、まだ春先ののような服装で、ジャケットやジャンパー姿、まだ長いトレンチコートの人もいます。
今月を過ぎると、いつものように暑い初夏の日々になるのでしょうか。

もうすぐ、バスは、乳牛たちが集まって休んでいる小さな林の横を通過することでしょう。

動物や鳥たちの姿を見る時、そして、この時期、毎日、夜から明け方にかけて水田や用水路からの
無数のカエルのメロディのような鳴き声がしていて、就寝前に夜風に吹かれながら中庭に立つ時

そして自宅前にある教会の屋根を見上げ、教会の屋根のひさしに鳩たちが並んで眠っている姿を見る時
いつも幸せな優しい時間が流れてきます。

写真は、帰宅後、夕方から夜にかけて(現在、ノヴァーラ県の日没が21:10で明るい時間が長く
これからさらに日没が遅くなっていきます。)
田園地帯を自転車で散策した時。この町のクラウディオさんの稲作農場の入り口で。

20160524


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オリーブの実を皆さんに届けるために、たくさんの手続きがありました。
遅れて到着してしまって申し訳ありませんでした。

今日は、イタリア リグーリア州から軽井沢の倉庫に届くまでのことについて。
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2016年2月4日にイタリア産のオリーブオイルの偽造が問題になりました。
一部の業者により、古い劣化したり腐食したオリ−ブを新しく見せるために硫酸銅で鮮やかに
青く色付けが行われたことがわかりました。

イタリアでは、この捜査対象は、オリーブオイルですが、日本では、厚生省からの通達で、
2016年2月以降に、オリーブオイルに関しては今まで通りですがオリーブの実そのものを輸入する際に
検査の通知がありました。

私は、オリーブの実も輸入しているため、その対象となりました。

イタリア政府による捜査の対象外で全く問題のない安全性の高い生産農家のリストに
輸入している北イタリアのオリーブ農家が含まれていました。

しかし、そのリストに書かれた農家と私が輸入した農家の同一性を証明するために、
イタリアの商工会議所などの登録名、納税番号の入った公的書類を提出したりと手続きがあり、
さらに書類の翻訳がありました。

すでにオリーブオイルの方が、日本に入国許可が下りていて軽井沢の倉庫に搬出可能であるにも関わらず
同じ書類の中にオリーブの実があるために、オリーブオイルも長期貨物地区で保管されることになりました。

オリーブオイルを待ってくれているお客様にとても迷惑をかけてしまいます。

そこで同じ農家からの1つの貨物になっているのを仕分け作業を申請、
すでに厚生省の入国許可のオリーブオイルの入国許可を取り下げて、
すべて個別の貨物扱いにしてもう一度、オリーブオイルだけで再申請して、
改めてオリーブオイルの入国許可だけ先にもらいました。

オリ−ブオイルが先に軽井沢の倉庫に行き、お待たせしてしまったレストラン、ホテル、個人のお客様に
無事に届けられたのを見届けてから

オリーブの実の入国にむけて書類を集めました。
オリーブの実に関しては、過去に輸入の実績があっても2016年2月以降に到着したため商品で
初めての事例になるようなので、イタリア側からの安全性が確認できる書類が揃いましたが

さらに日本で食品分析の自主検査を実施することになりました。
その結果まで約1週間以上かかりました。

イタリアの農家の地産のオリーブを使い、硫酸銅など薬物が検出されないと日本の書類でも証明され、
成田到着から約1ヶ月弱かかって先週、日本入国許可。
時間がかかりましたが、多くの方に安心してもらえるとてもいい機会になりました。

検査をしてでも金額がかかっても、どうしても大切にしたかったことには理由があります。

2009年の5月に知り合ったリーグリア州西部のオリーブ農家のジャコモさん。
初めて海外、しかも遠くアジアにオリーブオイルに輸出することになって
ジャコモさんのお父さんが興奮していて、話しているのを窓から聞き耳を立てているそっと見守っている影が見えて
ジャコモさんとその様子を見て笑ったことを思い出しました。

その後、ジャコモさんも家族を持ち、オリーブオイルの瓶詰めの作業など奥さんが手伝ってくれています。
ジャコモさんの家族によって大切に梱包され、マルペンサ空港、そして成田の貨物地区に届いた商品です。

書類と審査にお金も時間もかなりかかるので、オリーブの実に関しては、
今回は、廃棄した方が安価で簡単ですと日本ですすめられましたが捨てることを考えませんでした。

生産者のジャコモさんの顔が浮かび、日本まで大切な生産物を送らせてもらっているのに
それを私が廃棄というようなことをしてはいけないと、その気持ちでいっぱいだったこともあります。

ジャコモさん(秋の栗の収穫祭。2年前のクーネオの栗祭りの会場で。)

giacomo

ジャコモさんの家族で、南仏に近い美しい風景の中、栽培し
良質な塩と水、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイルのみ使用して、
瓶詰めしてくれたオリーブの実は2種類。

タジャスカ種オリーブの実 (塩水漬け 種つき) 370g
リグーリア州のオリーブの実 塩水漬け(保存料無添加)
http://shopping-wineart.com/shopdetail/000000000052/002/X/page1/order/
タジャスカ種オリーブの実(オリーブオイル漬け 種なし) 180g
リグーリア州のオリーブの実 オリーブオイル漬け(保存料無添加)

*まだ種なしのオリーブオイル漬けの方はショッピングカートにないので、日本に帰国するまでに
作成するように急ぎます・・・。
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町のドイツビール祭りが1日からで、もうすぐ始まります。私は、ビール祭りに少し参加してから
ミュンヘン経由で東京羽田空港に向かいます。

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モンフェラートのオリーブ畑の帰りに出会ったねこ。

ピエモンテ州モンフェラート地方 モンカルヴォの丘のオリーブ畑へ。
バルベーラのワインの生産地であり、かつてのブドウ畑であったところにオリーブが栽培されています。

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オリーブ畑のすぐ横に家族が大切にしている菜園があります。
アーティチョーク

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こちらは、オリーブ農場のヴァレンティーノさんのお父さんのピエロさん。

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北イタリア ピエモンテ州モンフェラート地方のオリーブオイルの農場名を
VEGLIO PIERO (ヴェリオ・ピエロ)という名前で紹介していますが、そのピエロさんです。

現在、息子さんのヴァレンティーノさんが、街の交通公共機関であるバスの運転手の仕事をしながら
オリーブを大切に栽培し、搾油、ボトル詰め、販売を行っています。

お父さんのピエロさんの時代には、昔、この土地でワイン用のブドウを栽培し
協同組合にブドウを販売していました。
その頃の農場名なので、お父さんの名前のままなのです。

その後、モンフェラートのオリーブ畑から下ってきたところにある植木屋さんに行きました。
大きなビニールハウスの店内で野菜の種を見ていると 頭上でがさがさと音が聞こえてきました。

!!!
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ビニールハウスの屋根からするすると降りてきたねこ。

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【お知らせ】
在庫切れで、お待たせしてしまったオリーブオイルの再入荷のお知らせです。

ピエモンテ州モンフェラート地方のVEGLIO PIERO の農場の2種類のオリーブオイル
ROBUR(ロブール)とEVENETO(エヴェント)

リグーリア州インぺーリア県のオリーブオイル
Dalla Terra alla Tavola (ダッラ・テッラ・アッラ・ターボラ)から
オリーブオイル、タジャスカ種オリーブの実が入荷になります。
こちらは、出荷に合わせて4月25日にステンレスタンクからボトル詰めを行ったばかりです。

現在、マルペンサ空港の倉庫にあり、日本がゴールデンウィークに入っているので、
5月ゴールデンウィーク後半に運行が予定されているミラノマルペンサ発、成田空港行き直行の貨物航空で
日本に到着する手続きをしました。通関手続きを終えてから
発送は、軽井沢の倉庫からゴールデンウィーク明けになります。
お待たせしてしまった方々、申し訳ありませんでした。
現在、ご注文をいただいている方から順次、発送していきます。
しばらく在庫切れの表示だったショッピングカートもオープンに切り替えます。

Facebookページでのお知らせでの写真は、リグーリア州のオリーブ農場の風景にしました。
ニース、モナコも近く海からの風を受けるリグーリア州西部のオリーブ畑
そして、冷涼な土地のピエモンテ州モンフェラートのオリーブ畑
それぞれ、イタリアの自然と豊かな食文化、土壌から生まれるオリーブオイルです。

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いつものねこのコーナーです。
教会前の駐車場で荷物を抱えて車を降りると、どこからともなくもう2匹がちょこんと待っていました。

ぴーちゃんとみーちゃんにとって18時半は、まだおやつの時間。
この時間でも午後の眩しい光でいっぱいです。

ぴー

もう越冬の期間は、終わりましたが、ぴーちゃんは、まだ毎晩、我が家に戻ってきて
私の椅子の下の箱の中に入り眠っています。。。

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モンフェラートの丘の上にある聖地で

深夜に雨が雪に変わり、朝、家を出発する時には、雪は、すでに止んでいました。
真っ暗な中、自宅前の教会の屋根がうっすらと白くなっています。
車に積もったサラサラとした雪を落として出発。氷点下で路面が凍結してしまっています。

途中、車のライトに驚いた野うさぎが目の前を慌てて横切り、
車のスピードを落として高速バスの停留所に向かいました。

高速道路入り口にあるバス利用者の駐車場には、除雪用の作業機が取り付けられた
4台の緑色のJohn deereと2台の朱色のFIATの農業用トラクターが待機していました。

ブログを書いている今、バスの車窓は、対向車線の車のライトしか見えない状態で
まだ夜中のように、光も通さないような漆黒の空が続いています。

通勤中の短い更新です。
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今日のブログでは、朝は、氷点下になる冷涼な土地、
ピエモンテ州モンフェラート地方のオリーブ農家が実験で最初に植えた品種についてです。

オリーブは、温暖で乾燥した地域に多く、イタリアでは、それぞれの気候や土地に合った
品種のオリーブが栽培されています。
霧も多く冷涼で、冬の朝は、氷点下になるピエモンテの土地では、
栽培が難しく、オリーブの産地ではありません。

しかし、かつて、モンフェラート地方にオリーブ畑が存在して、寒波で全滅したと言われています。

その中で1本残った樹齢の長いオリーブの木が
ユネスコ世界遺産として登録されている″ ピエモンテとロンバルディアのサクリ・モンティ
Sacri Monti del Piemonte e della Lombardia″のひとつモンフェラート地方
Il Sacro Monte di Crea の土地に残っていたと聞きました。

最初に農家が、再びこの土地でオリーブ畑を始めるにあたって、モンフェラートの丘に
実験で様々なオリーブの品種を栽培しました。
その最初に植えたのが、この聖なる山の教会近くの農場の敷地に残っていたオリーブの木の枝でした。

冷涼な土地であるため、品種によっては、生育できないものもありましたが、
この最初に植えた聖地に残っていた古いオリーブの木の枝も含めて何種類かは、
とてもいい結果が出てオリーブ農園となっていきます。

大学の農学部の研究所で、モンフェラートに生き残っていたオリーブの古い木の品種は
何かDNAを調べてみると、特殊な品種ではなく、
トスカーナなど中部イタリアにも多く栽培されている品種"フラントイオ"でした。

これが、冷涼な土地、ピエモンテで生き残り、またトスカーナとは違った良さを持つ
ピエモンテのオリーブオイルとなっていきました。
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そのモンフェラート地方のオリーブ農家の現在の様子です。

12月にギフト用で地元で注文があった分だけを先にボトル詰めして出荷後
ステンレスタンクで窒素ガスを充満させて、酸化を防ぎ、瓶詰めの時期まで静かに待っていました。

隣の貯蔵室のステンレスタンクと繋がり、収穫だけでなく、ひとつひとつ丁寧にボトル詰め、
この時にも瓶内に窒素ガスを入れ、酸化による劣化を防いでいます。

現在、地元、ピエモンテにあるレストラン、アメリカ、日本に向けて手作業で
注文に応じて出荷の準備をしています。

1

これは、3種類あるオリーブオイルのうちのひとつ、"Origini "というラベルがつけられています。

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2014年は、収量が少なかったものの、昨年と違い、今年は、"Origini "を含め3種類となりました。
この"Origini "は、単一品種のFrantoio (フラントイオ)100%です。

"Origini "は、すべてで150本弱だけの生産でピエモンテで暮らすドイツ人の女性が
すべて購入したとのことですが
そのうちの一部を私にも分けてくれることになり、日本に入れることができました。

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すでに日本にも紹介することができたRobur Evento、そして黒いラベルが"Origini "

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下は、数年前に大雪が降った時のモンフェラートのオリーブ畑の写真です。

冬

私は、実際には今まで多く入荷していた単一品種でない2種類のオリーブオイル"Robur" "Evento"は、
品種のブレンドとそれぞれの個性が感じられ素晴らしいと思うのです。

それではなぜ、本数が少なく輸入の検査表など手続きの費用がかかってまでも
単一品種のFrantoio (フラントイオ)100%の"Origini "を入荷することにしたのかと聞かれれば、

それは、モンフェラートの丘の上にある聖地"Sacro Monte di Crea"の
神秘的な風景への思いと生き残ったオリーブの木の物語を伝えたかったから。
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生産オリーブ農家:Veglio Piero【ヴェリオ・ピエロ】
生産地:北イタリア ピエモンテ州 アスティ県モンカルヴォ


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