グローバル・エイズ・アップデート

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アフリカの複数の国で、コロナ禍にも関わらずHIV治療へのアクセスが改善

【2021年7月20 日 】第11回国際エイズ学会(IAS2021)において発表された、米大統領エイズ救済緊急計画the US President's Emergency Plan for AIDS Relief(PEPFAR)の調査報告によると、サハラ以南アフリカの7か国において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるロックダウン後、HIV治療へのアクセスが制限された人は少数にとどまったという。COVID-19の影響についての初期の予測モデリングでは、国内のロックダウンによってHIV陽性者の治療アクセスが難しくなるだろうと予測され、HIV関連の死亡が倍増することが警告されていた。
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(南アフリカ共和国)AIアプリが「HIV検査精度を向上させる」

【2021年7月19日 ナイロビ(ケニア)発】南アフリカ共和国の科学者たちは、人工知能(AI)によってHIVの検査結果を判断する技術を開発し、特に低所得国・中所得国における診断の質を向上させることに期待を寄せている。世界では毎年1億件以上のHIV検査が実施されており、不正確な検査のリスクが減れば何百万人もの人々の生活が改善されるだろう。南アフリカ共和国東部のクワズール・ナタール州でのパイロット試験で導入されたAIを使った携帯アプリは、HIV検査結果の陽性97.8%、陰性100%正確に診断し、トレーニングを受けた現地のヘルスワーカーによる診断(陽性95.6%、陰性89%)より優れていると示した。ヘルスワーカーは、HIV検査結果をアプリで記録するとともに、AIが読み取れるよう検査の写真を撮影した。
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(ジュネーブ) グローバルファンド、スイスのCOVID-19対策への積極的支援に敬意を表する

【2021年7月14日 ジュネーブ(スイス)発】途上国のエイズ・結核・マラリア対策に資金を提供する国際機関グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)は、スイス連邦評議会によるACTアクセラレーター(新型コロナ感染症(COVID-19)対策関連製品アクセス促進枠組み)への3億スイスフラン (約360億円)の拠出支援に対し、称賛の意を表明した。これは、2020年の同評議会による4億スイスフラン (約480億円)の支援表明に次ぐものである。続きを読む

(オーストラリア)YouTubeのインフルエンサーを起用したキャンペーンで、オーストラリアの北京語コミュニティ人々のPrEP服用率向上へ

【2021年7月5日シドニー(オーストラリア)発】オーストラリア最大のHIVに取り組む団体の一つ、ニューサウスウェールズ州エイズ評議会The AIDS Council of NSW (ACON)は、同国ニューサウスウェールズ州でゲイ男性や男性とセックスする男性(MSM)のHIV予防促進に取り組んでいる。最近のキャンペーンは、豪州在住で中国語(北京語)を話すゲイ男性やその他の男性とセックスする男性をターゲットとし、抗レトロウイルス薬の予防内服(PrEP)に対する意識と服用率を向上させる狙いがあった。このキャンペーンでは、アジアで知名度の高いユーチューバー、フフ Fufu とジョシュ Josh(ハンドルネーム、FJ234で活動)を起用した。動画内では、医師であり、PrEPのサポーターでもあるスティーブン・ウェン=ウェイ・クウ氏Stehpane Wen-Wei Kuと共に、ユーモアある会話を通じて、PrEPに関する情報を発信している。 PR動画は、ACONと性の健康(sexual health)に取り組む団体である台湾同志(LGBTを指す)ホットライン協会(Taiwan Tongzhi Hotline Association:台灣同志諮詢熱線協會)によって共同制作された。さらに、北京語コミュニティが制作チームに加わったことで、動画に込められたメッセージは、北京語を使用する男性にとって共感できる内容となっている。続きを読む

国連合同エイズ計画と国際移住機関、HIV陽性の移民や難民など、移動を余儀なくされる人々のCOVID-19ワクチンへの平等なアクセスを要望

【2021年6月30日】国連合同エイズ計画(UNAIDS)と国際移住機関(IOM)は、HIVに感染している移民や難民、国内避難民そして危機的状況のために移動を余儀なくされる人々は、COVID-19のワクチンに等しくアクセスする必要があると表明した。移動する人々はCOVID-19やエイズなどの感染症に罹患しやすい。さらにHIV陽性者、あるいはHIV感染リスクの高い人々や移民は医療へのアクセスの点で不利である。危険の高い移住、低水準の生活環境、危険な労働環境さらには情報の欠如、スティグマ、差別や孤立といった理由で彼らは健康被害のリスクにさらされている。また、HIV治療など国境を越えての定期的、継続的なヘルスケアへのアクセスに対して、行政や財政、地域、社会そして文化的障壁にも直面している。続きを読む

GAVIとグローバルファンド、国際会計士連盟(IFAC)と協定を締結して被援助国の財務管理を支援

【2021年6月24日、ジュネーブ(スイス)発】途上国にワクチンを供給する国際機関であるGAVIワクチンアライアンス(旧称:ワクチンと予防接種のための世界同盟)と、途上国のエイズ・結核・マラリア対策に資金を供給する国際機関であるグローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)は、国際会計士連盟(International Federation of Accountants, IFAC)と協力して、公衆衛生分野における堅実な会計処理の実施と、援助資金の被援助国による財務管理全般の改善に貢献している。上記3団体は、会計・財務の専門家の専門知識を強化し、資金の管理・分配の信頼性と有効性を担保すべく、実施国における会計スキルの格差を解消することを目指して覚書(Memorandum of Understanding, MOU)を締結した。続きを読む

イギリスでは2030年までにゲイのHIV感染が稀になる可能性があると研究者が発表

【2021年6月18日ロンドン(イギリス)発】英国医学研究審議会Medical Research Councilのフランチェスコ・ブリッツィ博士 Francesco Brizziらが行った研究において、ゲイおよびバイセクシャルの新規HIV感染症例が2013年から2018年の間に3分の2以上減少したことがわかった。今後もこの傾向が続けば、ゲイ・コミュニティでのHIVの新規感染は相当少なくなる可能性があり、2030年までに世界保健機関(WHO)と国連合同エイズ計画(UNAIDS)の目標である「1万人のゲイ男性のうち、HIV新規感染が年間1人」を達成する可能性が40%程度となることが予想されている。英国を構成する4つの地域の一つであるイングランドでは現在、HIV陰性のゲイの人口が約47万5,000人と推定されることを考えると、年間の新規感染は80件程度にとどまるであろうことを意味している。続きを読む

(西・中央アフリカ)西・中央アフリカにおける「対策のカギとなる人口集団」の位置と規模の推定に関するデータのトレーニング

【2021年6月25日】西・中央アフリカでは、HIV感染リスクの高い「対策のカギとなる人口集団」(Key populations、以下「キー・ポピュレーション」)とその性的パートナーが新規HIV陽性者の69%を占めている。そのため、彼らの間で95-95-95目標 を達成することは、この地域のHIVの感染拡大防止に大きな影響を与えることになる。しかし、この主要集団に焦点を当てたプログラムは十分とは言えない。途上国のエイズ問題に取り組むNGO「フロントライン・エイズ」(Frontline AIDS)によると、西・中央アフリカでは、2016年から2018年にかけて、キー・ポピュレーション向けのプログラムへの資金提供は、同地域のHIV資金全体の2.4%程度にとどまっていた。続きを読む

(中南米)メキシコの刑務所で展開されるエイズとコロナ予防対策プロジェクト

【2021年5月14日メキシコシティ(メキシコ)発】「1988年はすべての始まりでした。その年、私のパートナーのラファエルが病気になったのです。当時、私たちは28歳でした。」とジョルジーナ・グティエレス氏Georgina Gutierrezは話し始めた。依頼30年間、彼女はHIV感染者のための人権活動家として働いてきた。今日では、メキシコの市民活動女性グループの代表であり、ラテン及びカリブ海諸国全体でも有力な女性活動家でもある。続きを読む

G20、グローバル・ヘルス・サミットでCOVID-19対策のためのACT-A (ACTアクセラレーター)へのコミットメントを再確認

【2021年5月21日ローマ(イタリア)発】5月21日、2021年のG20議長国であるイタリアと欧州委員会が共催して、「G20グローバル・ヘルス・サミット」が開催された。この「サミット」において、G20首脳および国際機関・地域組織の代表は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)収束への取り組み、特に、COVID-19に関わる製品の研究開発と公平な供給を一体で手掛ける国際機関・民間財団のプラットフォームである「ACTアクセラレーター」(ACT-A、「COVID-19関連製品アクセス促進枠組み」)へのコミットメントを再確認した。ACT-Aとは、新しい検査、治療、ワクチンと医療用品の開発、生産と供給を世界中で加速させるグローバルパートナーとの前例のない国際的な協力の枠組みである。その中で、各国首脳は、パンデミックへの備えや感染症への対応のために、保健分野への投資増加、誰も取り残されず、強くしなやかな保健システム構築の必要性を強調した。続きを読む
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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