グローバル・エイズ・アップデート

世界のHIV/AIDS情報を日本語で配信中!

ケニア:社会的ネットワークを活用した介入により、男性漁業従事者のHIV自己検査が50%増加

【2023年7月27日】社会的ネットワークをHIV検査と治療の促進に活用すれば、自身のHIV感染状況に関心がなく、医療サービスを受けることを躊躇しがちな男性の意識と行動に望ましい変化をもたらしうることが示された。ケニアで漁業に従事する男性を対象とした研究で、社会的ネットワークを活用した介入により、HIV検査数が50%、早期治療につながったケースが53%増えた。続きを読む

(アフリカ)子どもと若者におけるエイズの終息に向けた宗教系コミュニティの役割

【2023年6月27日】宗教系コミュニティや信仰に基づく組織は、HIVに感染していたり、その影響を受けている子どもや若者をケアしてきた長い歴史をもつ。このような取り組みの重要性は、これまであまり認識されてこなかった。続きを読む

東ヨーロッパ・中央アジアにおけるLGBTの健康支援について

【2023年7月07日 ロンドン(英国)発】東欧・中央アジアでエイズ対策の鍵となる人口層(Key Population)のエイズ対策に取り組む「健康、権利、ジェンダー、性的多様性のためのユーラシア連合(以下、ECOM))の保健部門コーディネーターで、現在ドイツのミュンヘン医科大学のグローバルヘルス分野の博士課程にいるニコライ・ランチェンコフ氏 Nikolay Lunchenkovに、東ヨーロッパと中央アジア(以下、EECA)におけるLGBTの健康支援と活動について話を聞いた。
続きを読む

世界エイズ・結核・マラリア対策加速に向け、グローバルファンド、フランス、チャドがパートナーシップを強化

【2023年6月30日 ンジャメナ(チャド)発】途上国の三大感染症対策に資金を供給する国際機関「グローバルファンド」(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)とフランス開発庁 Agence francaise de developpementは、アフリカ中央部の内陸国チャドに対するエイズ対策での技術支援プログラムを更新・強化すると発表した。続きを読む

(ネパール)若年層の薬物使用者に対する選択肢の拡充が必要

【2023年6月26日】「薬物は現実逃避の手段だった」とユクスナ・クルンバングさん Yukusna Kurumbang は言う。「私の周りには誰もいなくなった。連絡できる友だちもいない。家族はいるが、もう私のことは信用していない。私は立ち直ろうと努力している」。クルンバングさんは、若者主導の組織YKPリード・ネパール YKP Lead Nepal でボランティアをするなど、自分で回復への道を切り開いてきた。
続きを読む

(ウガンダ)女性の新規HIV感染の半減には男性のHIV治療対策強化がカギ

【2023年6月1日 ナイロビ(ケニア)発】国際的な研究チームがシミュレーション研究の成果を発表し、2016年から2018年の間に、HIV陽性の男性のウイルス量抑制が女性と同レベルになるように、治療を維持する追加的な取り組みが行われていたら、女性の新規感染の半分が回避され、HIV負荷が男女ほぼ同じになっていた可能性を示唆した。研究結果はプレプリントで発表した。研究者らは、男性はウイルス抑制率が低く、HIV感染への寄与が大きいと見ており、HIV感染が危惧される女性の世代は青年期から25〜34歳女性へ移行していると指摘した。男性を対象としたプログラムが女性の新規感染を減らし、HIVが与える負荷の男女格差解消と男性の健康をも改善する上で不可欠だとも示唆した。
続きを読む

(セネガル)ゲイのイスラム教徒でHIVと生きる男性への迫害と暴力、孤立

【2022年9月27日 ダカール(セネガル)発】途上国のエイズ・結核・マラリア対策に資金を拠出する国際機関「グローバルファンド Global Fund」(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)

アフリカ西部に位置するセネガルの首都ダカールでは、HIV陽性でゲイのイスラム教徒男性が、セクシュアリティを理由に暴力や監禁などの迫害に直面している。セネガルでは、歴史的には同性愛関係は受け入れられてきた経緯があるが、現代においては、宗教的または政治的要因のために、多くの人が社会的に孤立している。米国のロチェスター大学 University of Rochesterとセネガルのシェイク・アンタ・ジョップ大学 University Cheikh Anta Diopの研究者らは、ゲイの男性が経験してきた多様なスティグマによる影響についてインタビューによる調査を行った。
続きを読む

PEPFAR、グローバルファンド、UNAIDSのリーダーたちが持続可能なHIV/AIDS対策を支援するためモザンビークを訪問

【2023年6月16日 マプト(モザンビーク)発】米国のHIV/AIDSや保健に関する援助の基幹的なプログラムである「大統領エイズ救済緊急計画」(PEPFAR)の最高責任者で「世界エイズ調整官」(Global AIDS Coordinator: GAC)の立場にあるジョン・N・ンケンガソン大使(John N. Nkengasong)は、ウィニー・ビャニマ・国連合同エイズ計画(UNAIDS)事務局長およびグローバルファンドの資金拠出案件管理責任者であるマーク・エディントン氏と共に、6月14日から16日にかけて、アフリカ南東部に位置するモザンビークの首都マプトを訪問した。これらの組織のリーダーによる同国への訪問は初めてであり、過去20年間にわたるHIV/AIDS対策への強いコミットメントと、持続可能なHIV/AIDS対策の重要性を強調する歴史的なものとなった。
続きを読む

(モザンビーク)コミュニティレベルの養育者への支援はHIV陽性の子どものウイルス量抑制の維持につながる

「Interest」会議は、アフリカのHIV/AIDSに関する科学的知見の共有のために毎年開催されるもので、今年は5月9日から12日までアフリカ南部モザンビークの首都マプートで開催された。そこで開かれたセッションの一つが、HIV陽性の子どものウイルス量抑制と養育者の関係をテーマにするものであった。続きを読む

ハーム・リダクション・プログラム、モルドバ国内の全刑務所で実施

【2023年5月05日】東欧のモルドバ共和国の刑務所で服役しているアレクサンダー・ゴディン(Alexander Godin)は、看守に付き添われながら、鍵のかかったドアをいくつも通って、第16刑務所の薬局まで移動し、シロップ状のメサドンという薬を取りにきたがこれは彼の日常の一部である。メサドンは薬物使用者が離脱症状を克服し、感染した針からの HIV 感染を防ぐのに役立つオピオイド代用療法 (opioid agonist therapy:OAT) のための薬だ。
続きを読む
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
Categories
Archives
発行者:AJF

アフリカ日本協議会

  • ライブドアブログ