グローバル・エイズ・アップデート

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2007年08月

第76号(第3巻第25号) 2007年(平成19年)8月17日

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グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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第76号(第3巻第25号) 2007年(平成19年)8月17日
Vol.3-No. 25(No. 75) Date: August 17, 2007

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HIVへの恐怖がとらわれた「人をHIVに感染させる罪」の立法化

南アフリカ共和国最高裁判所の判事で、自身がゲイでHIV陽性者であることを公表しているエドウィン・キャメロンEdwin Cameron氏は、「HIV陽性者がほかの人に感染を拡大させることを犯罪化する法律は、合理的な公衆衛生学的判断からというよりも、HIV/AIDSへの恐怖の感情から生まれたものである」という見解を発表した。

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インド:政府、HIV陽性者人口を250万人に下方修正=NGOは懸念を表明

7月6日、インド共和国政府は、国内のHIV陽性者の推定人口を500万人以上としていたこれまでの統計を破棄し、これを250万人前後に下方修正すると発表した。この発表は、世界保健機関(WHO )、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、インド全国エイズ管理機構 National AIDS Control Organization (NACO) の連名で発表されたもので、インドのHIV陽性者人口について、およそ200万人から310万人と推測している。
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スリ・ランカ: アジア太平洋エイズ会議=タミル人からの意見=

【編集部注】スリ・ランカでは、以前より、主要民族であるシンハラ人に対して、北部・東部を中心とするタミル人による分離独立運動が続き、この独立派の中心勢力である「タミル・イーラム解放の虎」(LTTE)による内戦が生じてきました。近年、内戦は一時終結したものの、LTTEへの対決姿勢を強める現政権とLTTEの間で再び戦火が生じています。その中でアジア太平洋地域エイズ会議が開催されるのですが、これについて、タミル人側から、以下のような意見もあがっています。ここに紹介します。なお、この意見を含め、本メールマガジンの記事は、いかなる意味でも編集部の考え方を代表するものではありません。

スリ・ランカでは、以前から、多数派のシンハラ人と少数派のタミル人が対立している。2007年8月に最大都市コロンボで開かれる「第8回アジア太平洋地域エイズ国際会議」の事務局は、スリ・ランカ北部の都市で、事実上タミル人の支配下にあるジャフナを拠点としてエイズ予防活動をするタミル人のNGOを排除しようとしている。

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国が主導するエイズ対策計画の形成・実施を協力に支援:UNAIDS 第20回『プログラム調整理事会』開催

6月25日―27日、スイスのジュネーブで国連合同エイズ計画(UNAIDS)の第20回プログラム調整運営委員会Programme Coordinating Boardが開かれた。プログラム調整理事会はUNAIDSの主要意思決定機関であり、今年の委員会には300人を超える関係者、国連加盟国政府や国際機関、市民社会、NGOなどが出席した。今回の理事会では、国連改革問題、資金調達、ジェンダー、市民社会との連携、2008-2009年の統合予算についてなどが議題に挙がり、UNAIDSのHIV/AIDS対策を前進させる重要な決定もいくつかなされた。

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HIV感染の予防効果:ペッサリーの使用よりもコンドーム単独のほうが効果が高い

カリフォルニア大学サンフランシスコ校のナンシー・パディアン氏 Nancy Padianらが、英国の臨床医学誌である『ランセット』誌 The Lancet の7月13日号に発表したところによると、コンドームとペッサリーの併用は、女性のHIV感染予防において、コンドームの単独使用ほどには効果がないことがわかった。

パディアン氏および「アフリカでのリプロダクティブ・ヘルスの改善のための手法」MIRA ( Methods for Improving Reproductive Health in Africa:MIRA) からのチームは、南アフリカとジンバブウェで約5,000人の性的に成熟したHIV陰性女性を対象に、無作為化臨床試験を実施した。参加女性の半分(介入群)にはペッサリー、潤滑ジェルとコンドームを、残り半分の参加女性(対照群)にはコンドームのみを提供し、12〜24ヶ月(平均21ヶ月)の間、3ヶ月ごとにHIV検査を実施した。さらに、試験に参加した女性全員には、「HIV感染予防パッケージ」として、HIV自体やその他の性感染症、検査法、治療が可能な性感染症の治療法についてのカウンセリング等を、検査前後にわたって実施した。
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男性亀頭包皮切除のHIV予防効果に疑問符?「男子亀頭包皮切除に反対する医師団」の声明

男性亀頭包皮切除 male circumcision のHIV予防効果については、2006年のトロント国際エイズ会議を画期として強く主張されるようになった。これについて、米国の一部の医師たちが「男子亀頭包皮切除に反対する医師団」を結成し、男性亀頭包皮切除の女性から男性へのHIV感染予防に対する効果を検証し、反論する声明を発表した。声明要旨は以下のとおりである。

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アフリカ人作家のエッセイ:アフリカを「救おう」としないで

アフリカの少年兵の姿を描いた小説「Beast of No Nation」の著者で、24歳のウゾディンマ・イウェアラ氏 Uzodimma Iweala (両親はナイジェリア人、アメリカ・ワシントンDC育ち)が、7月15日付ワシントンポスト紙に寄稿した文章を紹介する。
  *  *  *
学生もメディアも政治家も、やたらにアフリカを「救おう」などと呼びかけている。
ある広告キャンペーンでは、白人の有名人が主人公で、顔を「民族的なマーキング」で塗った写真を使い、上部には太字で「私はアフリカ人」、その下には小さな文字で「私たちを死から救って」と書いてある。しかし、本当にアフリカは「救う」べき存在なのだろうか?

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第75号(第3巻第24号) 2007年(平成19年)8月4日

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グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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第75号(第3巻第24号) 2007年(平成19年)8月4日
Vol.3-No. 24(No. 75) Date: August 4, 2007

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エイズ被害が拡大するモザンビークで深刻な医師不足

モザンビーク共和国のイヴォ・ガリード Ivo Garrido保健大臣は、HIVの感染拡大によって、国内の保健・ケアシステムが打撃を受けているとし、他のアフリカ諸国の医師を8,000人モザンビーク国内で雇用したいという考えを示した。モザンビークのHIV感染状況は、アフリカ大陸内でも特に深刻な状況にある。モザンビークでは現在、全人口2,000万人に対して医師は約650人しかおらず、その数は国際機関による推奨基準の3分の1にすぎない。

同大臣は、ロイター通信とのインタビューで、医師不足と主にエイズによる患者数の増加が、国立病院や診療所の危機を招いていると語った。中でも、医師不足は特に深刻である。こうした状況を打開するため、この先10年内に、他国のアフリカ人医師を8,000人受け入れたい考えである。しかし、他のアフリカ諸国でも医師や看護師が不足する状況にある。アフリカ人医師を見つけるのが困難な場合には、アジアや南米の医師を当てにすることになるだろうと、同大臣は語った。

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おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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