グローバル・エイズ・アップデート

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2008年04月

第93号(第4巻第17号) 2008年(平成20年)4月18日

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グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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第93号(第4巻第17号) 2008年(平成20年)4月18日
Vol.4-No. 16(No. 93) Date: April 18, 2008

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自宅での治療でエイズによる死を防ぐ

米国疾病対策予防センターのJ.メルミン氏Jonathan Merminは、医学誌Lancetに、アフリカの貧しい農村地帯でも、家庭でのエイズ治療の複合薬の投与などでHIV/エイズによる死亡率を大幅に減少させることができる、と研究結果を発表した。ウガンダにおける同センターの研究で、地域の保健ワーカー、患者への複合薬投与などの訓練を行い、患者の自宅での訪問看護を実施したところ、エイズによる死亡者が90%以上も減少した。訪問看護の対象者は、厳しい投薬管理下にある患者だけでなく、一度診察を受けただけというような患者も含まれているという。

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インド:第1回アジア エイズと薬物使用に関する国際会議、ゴアで開催

2008年1月28日からの3日間、インド西部にあるゴアで、アジア薬物使用、HIVおよび貧困協議会 Asian Consortium on Drug Use が、薬物使用に特に焦点をあてたアジア域内の国際会議 The first Asian Consultation on the Prevention of HIV related to Drug Use を開催した。アジアの政策担当者や市民団体、HIV専門家、および薬物使用者が集まった。

この会議は、長年にわたりこの地域の薬物使用者の尊厳のために争ってきた証である。また、これは、すでに他界している人も含め、多くのリーダーたちの夢でもあった。彼らの夢はついに実現したが、実際には、全関係者の約束が具体化したとき初めて実現したといえる。

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保健分野の人材に関するグローバル・フォーラム:活動家団体が声明

フランスのエイズ活動家グループACT UP-Parisはウガンダの首都カンパラで3月上旬に開催された保健分野の人材に関するグローバル・フォーラムthe Global Forum on Human Resources for Healthにて、危機的な保健分野の人材不足についての声明を出した。この声明で彼らは、G8諸国のリーダーとWHOに対し、保健支援や技術的サポートを途上国に行い続けるなど、より積極的な行動をとることを求めている。世界医療人材連合 the Global Health Workforce Alliance は、現在の350億ドルを上回る投資があと7年間続けば、アフリカはこの危機的な人材不足の状態から2015年までに抜け出すことが出来るだろうとしている。
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ネパール: 世界基金の思惑と現実〜脆弱な国家におけるエイズ対策事業への支援

南アジアのネパールのエイズの取り組みは、大きな課題に直面している;国内での内戦による不安定な政治状況、ライフラインを支えるエネルギーをはじめとする資源不足、そして人材不足等解決しなければならない問題が山積している。

ネパールでは、現在まで国内で10年以上、国内紛争状態が続いており、この10年間で約15,000もの人々が殺害されたと言われている。2回延期になっていた制憲議会選挙 constituent assembly election は、ようやく 4月10日に実施され、民主化の道を踏み出したところである。しかし、まだ武装集団なども存在していることも事実であり、情勢は予断を許さない。

さらに、ネパール国内では、資源・エネルギー不足のため、電力消費量がピークになる時間帯に、病院を含め、8時間程度の停電を強いられている。病院では、急患を断らなければならないケースも出ている。また、5リットルのガソリンのために、8-14時間並ばなければならない状況などが続いている。このような悪状況で、国内エイズ活動家らは、自分たちの活動の継続性、そして国際ドナーからの顔色を伺いながら財源捻出をしなければならないジレンマに駆られている。

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中国:エイズと肝炎に関するウェブサイトの閉鎖拡大

中国政府当局は2008年3月5日、エイズと肝炎について扱っているインターネットのウェブサイトに対し、違法な情報を削除しなければ閉鎖すると通告した。この分野での中国政府のウェブサイト閉鎖はこれで3つ目となる。中国政府はエイズや肝炎の感染拡大を食い止めるためにも、患者らにネットへのアクセスを認めるべきである。

ウェブサイトの閉鎖は、エイズと人権活動家のフー・ジア(胡佳Hu Jia 氏が昨年12月に逮捕された後に相次いでいる。閉鎖通告されたサイトを管理する、愛知行 Aizhixing という中国のエイズ団体によれば、閉鎖は胡佳氏を取り上げた自分達の記事のためではないかと述べている。
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ケニア:健康食品「スピルリナ」はHIVに効果を持つか?

エイズ患者やがん患者の延命に効果があるといわれている健康食品が、ケニア国内でまもなく大量生産可能になるかもしれないというニュースが話題を呼んでいる。「スピルリナ」 Sprulinaというその健康食品は、既にアフリカやアジアのいくつかの国で何百人もの患者を死の淵から救ったというのである。

貧困層のエイズ患者を救うことができるスピルリナの効果を証明しようと、ケニア・マセノ大学の科学研究チームと公衆衛生専門家は、ケニアの2つのNGOと協力し、調査に取り組んでいる。スピルリナは、塩分の濃い湖に生息する青緑色の海藻で、収穫後は粉末状となって健康食品に加工され、貧困層のHIV/AIDS患者が収容されている病院やセンターに売られていく。この過程が安全性をもって確実に行うことが出来ると証明されれば、スピリルナの効果は十分に期待できると研究チームの一員のウィルソン・オデロ教授は話している。

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南アフリカ:エイズで増加する乳幼児の死亡

南アフリカは、2015年までの開発ミレニアム目標(MDGs)に向けて、乳幼児の死亡率を3 分の2に減少させるという目標を掲げている。しかし、現実には、乳幼児死亡率はいまだ増え続けている。
3月に南ア最大の都市ジョハネスバーグで開催された胎児検診に関する会議で、公表された保健省、医学研究員会、プレトリア大学の共同研究は報告書を発表した。それによると、同国では、年間で死産が2万人、出生後1ヶ月以内に死亡する新生児が2万2千人、5ヶ月以内に死亡する新生児が7万5千人、妊娠や出産が原因で死亡する母親は、1,600人であるという。
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ガーナ:性産業の渦中にいる女性たち

HIV/AIDSが拡大する原因として特に懸念されるのは、コンドームによる感染予防が徹底しないという問題である。

性産業で働くあるガーナ人女性は、顧客ではなく、自分のボーイフレンドからHIV感染している。彼女には複数のボーイフレンドがおり、無防備な性交渉を行っていたという。後で判明したことだが、ボーフレンドのうち数人はいわゆる「ポン引き(売春の仲介者)」で、彼らは食事や酒、タバコなどをガールフレンドたちに面倒をみてもらう代わりに、彼女たちがタチの悪い客を相手にしなくてもいいように保護していた。こういったボーイフレンドとの関係は、彼女たちの生活に大きな影響を与えている。それを考察していることによって性産業の渦中にいる女性たちの考えや生活がみえてくる。

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第91号(第4巻第15号) 2008年(平成20年)3月20日

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第91号(第4巻第15号) 2008年(平成20年)3月20日
Vol.4-No. 15(No. 91) Date: March 20, 2008

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AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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