グローバル・エイズ・アップデート

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2009年03月

2009年3月20日

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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第116号(第5巻第15号) 2009年(平成21年)3月20日
Vol.5-No.15 (No.116) Date: March 20, 2009

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

★ ウガンダ:抗ARV薬、抗マラリア薬の国内生産はじまる

ウガンダ首都カンパラ郊外、ルジラLuziraにある製薬会社クオリティー・ケミカル・インダストリーズQuality Chemical Industriesは抗レトロウイルス薬(ARV)と抗マラリア剤の本格的な商業生産を開始した。最初のロット生産が2009年2月19日に副大統領ギルバート・ブケニヤGilbert Bukenyaによって開始された。

クオリティー・ケミカル・インダストリーズはインドの医薬品会社シプラ Cipla社が製造するARVと抗マラリア剤を販売していたが、今回2企業は共同で製造から事業を手がける。新工場では最新のAIDS薬品とDUOVIR-Nを製造する。DUOVIR-Nは3種類の薬(ジドブジン、ラミブジンとネビラピン)を組み合わせた薬品である。
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★ カーボ・ヴェルデ共和国:中国系商店コンドーム使用増加に貢献か

アフリカのセネガル沖に位置する島国、カーボ・ヴェルデ共和国では10代〜20代の若者の30%以上が無料コンドームの置き場所を知っているにもかかわらず利用していないことが、2006年の政府調査でわかった。その理由について、調査した青年424人のうち25%が「恥ずかしいから」と述べた。調査に携わったアメリカ合衆国平和部隊Peace Corps のアレックス・アルパー氏 Alex Alperは解決案の1つとして中国系商店でのコンドームの販売を考えた。というのも、国内の中国コミュニティは地元との商取引があり商店数も多いが、中国人はカーボ・ヴェルデ本国人とは違う社会を形成しているため、中国系商店の方が保健所よりも匿名性が高いからだ。

カーボ・ヴェルデ共和国在住の中国人は1990年代後半から増加の傾向にあり、商店数も2009年2月時点で約300軒に達している。
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★ アフリカ:エイズ対策は子どものニーズに対応していない?

2009年2月11日、子ども・エイズ・貧困に関する最新のレポートが発表された。「Home Truth」と題されたレポートは、エイズ対策が、何百万の子どもたちのニーズに対応していないことを結論付けている。このレポートは、研究者に加え、政策決定者、活動家らが「子どもとHIV/AIDSに関する共同調査イニシアティブ」 the Joint Learning Initiative on Children and HIV/AIDS(JLICA) という共同チームを組織して行われた、2年間の合同研究によってまとめられたものである。米国ハーバード大学フランソワ・グザヴィエ健康・人権センターthe FXB Center for Health and Human Rights 事務局長キム・ジムヨン氏 Jim Yong Kim がこの共同チームの共同代表を務めた。続きを読む

★ 国連とASEAN=経済危機はアジアの人口移動にどういう影響を与えるか

2009年2月12・13日、タイ王国の首都バンコクでASEAN諸国の移住労働者に対するHIV予防・ケア・治療と支援に関する各種利害関係者による対話のためのハイレベル会合a High Level Multi-Stakeholder Dialogue on HIV Prevention, Treatment, Care and Support for Migrants in the ASEAN Regionが開催され、移住労働者の健康に対する権利の保護などを求める戦略的介入の必要性が議論された。議論の中で、特に彼らの移動サイクルに沿ったHIV関連サービスへの普遍的なアクセスの奨励は、ASEAN地域において主要な試みとなる。タイ保健省は、移住労働者のための保健サービスを提供している。しかしながら不法移民へのHIV感染予防および治療とケアの介入に関しては、ビザを持つ移住労働者らとの大きな隔たりがある。続きを読む

★イタリア・ローマでG8と国際保健に関する国際会議とワークショップ開かれる

【ローマ発2009年2月13日:グローバル・エイズ・アップデイト編集部】2009年のG8サミット議長国であるイタリアは、国際保健に関してどのようなリーダーシップを発揮するのか。これについて、イタリアの市民社会主導で、「G8議長国イタリアと国際保健における前進」と題する国際会議が、2月9日と10日の二日間にわたって開催された。「イタリアは保健における援助効果と開発資金に関する国際的なリーダーシップをとる準備が出来ているか?」と題したこの会議は、イタリアの保健NGOの連合体である「イタリア・国際保健のための行動」 Action for Global Health Italy が主催した。会議には、カナダ、日本、ケニアの市民社会代表のほか、イタリア政府の保健専門家、国際保健パートナーシップ IHP+ のNGO代表、モザンビークの保健副大臣、WHOの専門家なども出席した。

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★新UNAIDS事務局長、アフリカのエイズ対策優先を再確認

2009年1月1日から新しく国連合同エイズ計画 UNAIDSの事務局長に就任したミシェル・シディベ氏 Michel Sidibeは、「HIV予防・治療・ケアおよびサポートを必要としている世界中のすべての人々がこれらのサービスを2010年までに受けられるようにする」という目標を再確認した。同氏は、UNAIDSの最新レポートを発表するために南アフリカのケープ・タウンを訪れており、同レポートの発表と合わせてUNAIDSのヴィジョンをアピールした。

南アで発表されたレポートは、上述した目標を2010年までに世界の国々が実現させるために必要な資金を具体的に示している。この目標を達成するためには2010年までに約250億ドルが必要とされているが、半分ちかくの113億ドルが不足している。
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★期待が高まるマイクロビサイド研究の最新情報

アメリカの製薬会社インディブス(Indevus Pharmaceuticals Inc.)社が開発した膣内殺ウイルス・ジェル(マイクロビサイド)の部分的な有効性が報告された。同社は今回PRO2000という膣内殺ウイルス・ジェルを開発し、女性のHIV感染予防に貢献するものとされている。近年、この分野における研究成果は思わしくなかったため、今回のPRO2000の有効性は関係者の注目を浴びている。同薬は、まだ研究段階ではあるが今後の研究結果が気になるところだ。

膣内殺ウイルス・ジェルは、性交時におけるHIV感染男性から女性へのHIV感染予防を目的とするものである。同ジェルを性交渉前に膣内に挿入することにより、コンドームを使用しないでセックスする際に膣内に侵入してくるHIVを死滅させるという仕組みである。同ジェルの最大の利点の一つとして、コンドームの使用を拒否する男性が多い現状の中で女性が自発的に予防策を取る(性交前に膣内殺ウイルス・ジェルを自ら挿入する)ことができる。

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2009年3月6日

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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第115号(第5巻第14号) 2009年(平成21年)3月6日
Vol.5-No.14 (No.115) Date: March 6, 2009

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

★ビルマ(ミャンマー):修道院を追い出されたエイズ患者

ビルマ当局がラングーンにある修道院においてエイズの無償治療を受けていた患者35人をそこから追い出した、と修道院関係者が明かした。

修道院でエイズ治療を行っていたスタッフが1月20日に「イラワディ」紙に語ったところによると、地元当局が患者たちに対して、ラングーン北部のオカラッパにあるワイ・バル・ギ感染症病院 Wai Bar Gi Infectious Diseases Hospital に移るよう命令したようだ。しかし実際に病院に移ったのは26人だけだという。患者たちはビルマ国内の様々な場所から来ているが、中には子供2人も含まれており、病院に行くためのお金がなかったという。また、一部に抗レトロウイルス治療を受けている患者もいるが、実際には入院するほどの症状ではなかったという。

別の情報筋によると、修道院の増設工事を行うための認可を当局から受ける場合、滞在資格のない「ゲスト」がいると当局の検査にパスしないという通達が来たため、修道院側がエイズ患者たちを追い出した、という話もある。修道院長は今、修道院が閉鎖されるのではないかと恐れているらしい。

2007年10月に僧侶が起こした反政府デモ(サフラン革命)のあと、当局はラングーンのマッギン修道院を襲撃し、そこで生活していた僧侶たちを追放した。当局は、今回のようにHIV陽性者に無償治療を施している修道院には、社会運動家もかくまわれているのではないかという嫌疑をかけている。サフラン革命時には、マッギン修道院の修道院長ウ・インダカ氏 U Indaka に対して、20年以上の禁固刑の判決が出されている。

原題:AIDS Patients Forced to Leave Monastery
日付:Thursday, January 22, 2009
出典:The Irrawaddy.
URL:http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=14974

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