グローバル・エイズ・アップデート

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2017年05月

第317号(第13巻第16号) 2017年(平成29年)5月11日

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グローバル・エイズ・アップデート
GLOBAL AIDS UPDATE
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第317号(第13巻第16号) 2017年(平成29年)5月11日
No. 317(Vol.13-No.16) Date: 2017/5/11
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★「第317号」目次
●対策・課題別記事、アフリカ以外の地域別記事
・グローバルファンドのザンジバルでの案件形成、3つの課題をどう解決するか?
・ミャンマーでのHIV自己検査:そのメリットと課題
●アフリカの地域別記事
・新たなHIVへの資金を調達するビール税
・HIV、AIDSがインフォーマルセクターを苦しめる
・(ジンバブウェ)改善された男性割礼器具が本格的に導入される見込み
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ザンジバルでの教訓、他国が次のチャンスを得るための手がかりへ

【2017年4月27日 ザンジバル(タンザニア)発、執筆:ジェマ・オーベルト記者 Gemma Oberth 】2017年3月20日、東アフリカ・タンザニアの沖合に浮かぶザンジバル島の自治政府は、グローバルファンドに対して結核とHIVのプログラムの継続のために640万ドルを申請した。このうち50万ドルが、「優先的資金手当要望」 Prioritized Above Allocation Request: PAAR とされた。しかし、その詳細については、案件形成過程でしか明らかにならないことになっている。

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ミャンマーでのHIV自己検査:そのメリットと課題

【2017年4月25日】ミャンマーのヤンゴンにおいて、特定コミュニティに集中した感染状況(局限流行期)において、HIV予防策の進展状況の中で、新たなHIV検査の技術をどう活用するかに関して、特に男性とセックスをする男性(MSM)とトランスジェンダー女性を対象に、「HIV自己検査」に関する調査が行われた。続きを読む

新たなHIVへの資金を調達するビール税

【2017年5月1日 カンパラ(ウガンダ)発】東アフリカの内陸国ウガンダの政府は、「エイズ信託基金」 Aids Trust Fund(ATF)の財源確保のために、アルコール飲料やソフト飲料に2%課税する法案の検討を開始した。これは主に国外からの援助に依存している現状を改善するとともに資金不足を解決するためである。
エイズ信託基金は2012年に国会で可決され、HIV感染拡大に対処するために保健省の予算とは切り離されて創設された。
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(ジンバブウェ)HIV、エイズがインフォーマルセクターを苦しめる

【2017年4月27日 ハラレ(ジンバブウェ)発】ジンバブウェの国家エイズ委員(NAC)によると、HIVとエイズは国内インフォーマルセクターに大被害を与えている。報告書では、インフォーマルセクターを8つに分けている(小規模の炭鉱労働者、国境の貿易業者、公共の運送業者と製造業者、セックスワーカー、小規模の農業と農業従事者、販売(食品を含む)と理容・美容業、建設業、製造)。「インフォーマルセクターをターゲットとしたHIV・エイズ戦略:状況分析の報告書2017年3月」の資料では、インフォーマルセクターでリスク行動が蔓延していることが明白であった。続きを読む

(ジンバブウェ)改善された男性割礼器具が本格的に導入される見込み

【2017年4月25日】ジンバブウェなどアフリカ諸国の一部で使用されている、インド製の手術の不要な男子亀頭包皮切除のための器具「プリペックス」(prepex)の製造会社は、破傷風などの関連リスク低減のため、使用方法の改善に取り組んでいる。以前は、リングを装着して7日後に男性性器の包皮を除去していたが、新しい手続きでは、同じ器具で包皮の除去が30分後に短縮された。この「プリペックス包皮除去手続き0日」の導入により、日帰りで男子亀頭包皮切除が済む。以前の手続きは時間がかかり、排尿時に不快であった。しかし、手続きの改善によって割礼を受ける男性の増加が見込まれる。以前と同じ器具で、麻酔は必要なく、回復時間もない。また、この手続きは、プリペックスのメリットを保ちつつも、世界保健機関(WHO)に指摘された器具の課題を解消する。

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第316号(第13巻第14号) 2017年(平成29年)5月04日

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グローバル・エイズ・アップデート
GLOBAL AIDS UPDATE
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第316号(第13巻第14号) 2017年(平成29年)5月04日
No. 316(Vol.13-No.14) Date: 2017/5/04
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★「第316号」目次
●対策・課題別記事、アフリカ以外の地域別記事
・グローバルファンドの「触媒投資」とは何か?
・(ケニア)グローバルファンドへの案件提案書により多くのオペレーショナル・リサーチ及びインプリメンテーション・リサーチを含める必要がある
・コミュニティ・エンゲージメントの高いMSMほどエイズや梅毒の検査を受診している:中国での調査
・(ケニア)米国の海外援助削減方針、開発援助業界を震撼させる
●アフリカの地域別記事
・(ジンバブウェ)プリペックスを用いた男性割礼が破傷風感染をもたらす
・(ウガンダ)ンバレのカップルの半数以上が複数のセックスパートナーを持つ
・(ジンバブウェ)アメリカの援助削減の危機下にあるHIV対策資金
------------------------------------ Vol. 13 No.14 ---

グローバルファンドの「触媒投資」とは何か?

【2017年4月17日(AIDSPAN)】途上国のエイズ・結核・マラリア対策に資金を供給する国際機関、グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)は、2016年11月の第36回理事会で、新規資金拠出モデル New Funding Model 導入に伴って始まった新たな資金スキームである「触媒的投資」 Catalytic Fund に8億ドルを充てることを承認した。続きを読む

調査報告:グローバルファンドへの案件提案書にもっとオペレーショナル・リサーチとインプリメンテーション・リサーチを

【2017年4月19日、ナイロビ(ケニア)発(AIDSPAN)】WHOを含むスイスの研究機関は、グローバルファンドにおけるオペレーショナル・リサーチ及びインプリメンテーション・リサーチ(OR/IR)の現状分析を実施し、グローバルファンドへの案件提案書にOR/IRを含めるためにはGF事務局及び技術協力パートナー、各国政府は、より多くの努力をしなければならないとの調査報告を学会誌「グローバリゼーションと保健」Globalization and Healthにて発表した。続きを読む

(中国)コミュニティへの参加の高いMSMほどエイズや梅毒の検査を受診している

【2017年4月3日】低所得国や下位中所得国(LMICs)において、男性とセックスする男性におけるHIVと梅毒の検査率は依然として低い。一方、高所得国においては、しばしば強固な市民社会のある環境下で、鍵となる人々のHIV検査を促すためにコミュニティ参画の手法がますます使われるようになった。そこで、中国におけるMSM間のHIVおよび梅毒の検査と関連する要因を社会人口学、行動学、コミュニティへの参画の点から評価することを目的に調査が行われた。続きを読む
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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