1月3日月曜日、ブッシュ政権は、昨年末に大きな被害をもたらしたインド洋大津波への緊急援助に、今年度予算から3億5000万ドルを拠出することを表明した。今年度予算からの緊急支出が、今年度他の災害や約束されている開発援助への予算を無視した形式で行われたことに対して、議会から懸念の声が挙がっている。執行管理・予算事務所 the Office of Management and Budgetの広報担当官であるチャド・コルトン氏 Chad Koltonは、すでに確保している180億ドル以上のイラクの復興資金については、戦乱によって手つかずの状態であるにもかかわらず、ブッシュ政権は、津波被害の救済費用をこの資金からではなく、別の資金から回すことになっていると説明した。
 バーモント州選出の上院議員パトリック・J・リーハイ氏 Patrick J. Leahy は、当初は米国が、津波発生直後に1500万ドル、3500万ドルしか支援しないことを非難していた。しかし彼は今、津波への救済資金のために、アフリカの飢餓や、世界で起きている虐殺の予算が削られるのを懸念している。リーハイ氏は、「飢餓や小児疾病の予算を強引に削減して、インドネシアや、スリランカに疾病や下痢で苦しんでいる人々に支払っているのではないか」と懸念している。
 ブッシュ政権は津波救済予算の大枠を米国国際開発庁 USAID において組む予定であるが、3億8400万ドルの予算から3億5000万ドルを津波災害救済に充てるため、今年度の予算をほぼ食い尽くしてしまうことになる。米国国防総省でも1億1500万ドルの緊急救援の予算が組まれているが、今後さらなる津波救済支援が必要になったときに充てられる予定である。
 コルトン氏は、金額はこれで十分だと述べているが、米国の議員の一部は、今回の事態は異例のことであり、これほどまでに大きな災害であれば、今年度の予算からではなく、補正予算を組むべきだと主張している。