2004年の世界エイズ・デーでは、「女性、少女とHIV/AIDS」Women, girls and HIV/AIDS というテーマのもと、女性や少女の感染可能性の増大、増え続けるエイズ遺児、感染者へのケア、治療、栄養の確保について多くが語られた。その一方で、これまであまり語られてこなかったのが、感染者のケアをしている人たちのニーズと権利である。感染者の世話をしているのは年配の女性や少女がほとんどであり、彼女らは都市の貧困地区や地方の農村の一角で、貧困と差別の中で患者・感染者のケアと看病を担っている。しかしその献身は当たり前のこととのように見なされ、正当な評価を受けていない。
ケニアのスラムに住むある女性は、「時には自分のお金を使って近所で水を買い、1キロ先の患者のもとに届けることもあります。その患者の近所では水はもっと高いからです。患者がいつも欲しがるのは水よりも薬なのですが、私にはどうしようもありません。自分にお金がなくて水も食べ物も買えないときは、患者訪問をやめざるを得ません」と語っていた。
 彼女らの行っていることを地域保健の一環として位置づけると共に、ジェンダー gender (訳者注:社会的につくられた性差)の視点をもってエイズ対策事業を展開し、女性たちの生活向上とエンパワーメントに取り組んでいかなければ、HIV/AIDSの長期的インパクトを減じていくことはできないだろう。感染者の世話を担う人たちの声にもっと耳を傾けるべきだ。

原題:Who Cares for the Care-givers? : Responding to the Voices of Women
日付:2004年12月2日
出典:Pambazuka News
URL:http://www.pambazuka.org/index.php?categoryid=29&page=1