アフリカ中部の大国、コンゴ民主共和国は、90年代から続いた内戦が終わり、今度はHIV感染率の増大に直面している。国家エイズ対策プログラム National AIDS Programme の調査によると、2005年の段階で人口の4%を占める120万人がHIV陽性である。感染率は10年間変わっていないが、それはエイズに関連した死亡者と同じ人口が新規に感染しているということであり、HIV感染拡大は深刻である。今後、爆発的にHIV陽性者が増える可能性も指摘されている。

現在のコンゴ民主共和国は、西ヨーロッパと同じくらいの広大な国土を有するにも関わらず、戦争による破壊で道路網は数百キロメートルしか存在しない。多くの保健医療関連インフラは、内戦により破壊されている。そして、内戦、それによる人口移動、暴力などの影響を大きく受けた遠隔地では、統計よりもHIV感染率が高い可能性がある。これらの地域は、同時にエイズに対する知識が乏しく、医療へのアクセスが悪い。

HIV/AIDSに取り組むNGO「AMACONGO」で働くバクアラウフ・ンツンバ医師 Bakualaufu Ntumba は、「政府は、8,000人以上の遺児や子どもたち、その家族をサポートするために、もっと積極的な役割を果たさなければならない」と述べている。

状況は深刻だが、一方で、諸外国や国際機関からの援助資金が少しずつ拠出し始め、明るい兆しもある。2004年に同国は1億1300万ドルを世界エイズ・結核・マラリア対策基金から調達した。また世界銀行から1億200万ドルの資金援助も受けている。これらの資金はコンドームの供給プログラムや抗レトロウイルス薬(ARV)の提供に使われており、現在、コンゴ民主共和国には、28の公共施設を含む73のARV提供施設があり、2006年3月現在で13000人がARVを受けている。しかし、これらの施設は都市部に集中しており、地方では医療サービスがほとんど受けられない状況である。NGOは、HIV/AIDSに関わるサービスが都市部に集中していることについて問題を提起している。

原題:DRC: Hoping to counter the war legacy of rising HIV/AIDS
日付:August 1,2006
出典:IRIN Plus News
URL:http://www.plusnews.org/AIDSReport.ASP?ReportID=6224&SelectRegion=Great_Lakes&SelectCountry=DRC