コンゴ民主共和国(DRC)の森の民ピグミーといわれる民族バトゥワBatwaは社会的に隔離された存在であり、同国東部の各州に広がった紛争では武装集団の格好の標的となった。この10年間に及ぶ紛争では、地元住民がレイプや略奪の犠牲となった。HIV感染率はDRC全体と比べると低いが、貧困や差別が強く残っており、また、保健医療の設備が不足しているため、今後の状況の悪化が懸念されている。

カフジビエガ国立公園Kahuzi-Biega National Parkは、1994年ルワンダ大虐殺を引き起こした主要勢力の一つである、フツ武装勢力Interahamweの基地となっている。その国立公園内に位置するバトゥワの村チョムボChomboの住民は、何年間にもわたってフツ武装勢力の略奪行為に脅かされている。ある村民の女性は、畑を耕していた時に民兵に連れ去られ、繰り返しレイプされた後、2週間後にやっと逃げることができたという。しかしその4年後から健康を害し、地元のNGO、地方在住女性解放連盟Union Pour l'Emancipation de la Femme Autochtones (UEFA) によるHIV抗体検査を受けたところ、陽性であった。

バトゥワのHIV陽性者は、DRCの保健医療施設を利用しようとしても、保険制度の問題や被差別待遇があるために利用しにくい。抗レトロウィルス薬(ARV)の入手も難しい。国立公園の道路建設のために、居住地から追い出された人もいる。彼らは栄養不足の傾向にあり、衛生状態が良くないため日和見感染症が発生しやすい状況にある。

チョムボ村の長老マーレガン・ルケーラMarhegane Lukheraは次のように話した。「12歳以上の子どもたちに対して、性交渉しないよう、若い女性には売春行為をしないよう教えている。男性は妻との貞節を守るよう忠告し、女性は夫以外の男性とはつきあわないよう忠告している。全員がAIDSについて関心を持つことが重要である。子どもたちを教育し、大人は検査を受ける必要がある。」

原題: DRC: Sexual violence, lack of healthcare spreads HIV/AIDS among pygmies Press Release
日付: September 13, 2006
出典: IRIN plus news
URL: http://www.plusnews.org/aidsreport.asp?reportid=6371