米国ニューヨークのアインシュタイン医科大学Albert Einstein College of Medicine および米国国立アレルギー・感染症研究所 National Institute of Allergy and Infectious Diseases, NIAID のチームは、米国食品医薬品局FDA 認可のクラブラン酸ClavulanateとメロペネムMeropenemの組み合わせが、世界最悪の結核である超多剤耐性結核XDR-TB の株の成長を阻害することを発見した。

同チームによると、この2種類の薬剤は協同し、クラブラン酸が抗生物質から結核自身を守る酵素の働きを阻害し、メロペネムが結核を殺傷することが分かったという。この研究者たちは科学雑誌「サイエンス」にこの成果を投稿した。人間への適用も南アフリカと韓国で進められている。

アインシュタイン医科大学の生化学教授であり、「インド・タイムズ」の上級執筆員でもあるジョン・ブランチャード(John Blanchard)博士は、実験室レベルではこの2種類の薬剤の組み合わせによって2週間以内に超多剤耐性結核を殺傷することに成功したと語った。

「3年間の実験によって作用メカニズムがわかった。通常、薬剤耐性結核を治療するには2年間かかるが、この組み合わせが人に対しても効果を発揮すれば、わずか2週間で治療ができることになる。」

現在、世界中の人口の3分の1が結核に罹患しており、年間150万人も命を奪われている。中でも超多剤耐性結核は最も危険なものである。また、現在使用されている抗結核薬のうち、少なくとも4種類に耐性を持っており、治療をしないと致死率は100%にも及ぶ。

最近、超多剤耐性結核がインドで発見され、多剤耐性結核の8%を占めていることが分かった。インドの研究チームによると、3,904検体中1,274検体が結核反応陽性であり、そのうち32%が多剤耐性結核、8%が超多剤耐性結核であった。また、超多剤耐性結核患者の致死率は42%に上った。さらに、超多剤耐性結核患者の大部分が30歳未満であった。

「今回の発見は、抗結核薬イソニアジドisoniazidの発見以降、最も有望なものである。」と、アルバート・アインシュタイン医科大学の微生物学教授であるウイリアム・ジェイコブWilliam Jacob教授は語った。

NIAIDの研究者であるクリフトン・バリーClifton Barryは、韓国で2009年末までに被験者数約100の治験を立ち上げる予定である。さらに、アルバート・アインシュタイン医科大学と南アフリカ共和国のダーバンにあるネルソン・マンデラ医科大学the Nelson Mandela School of Medicineは、各々小規模な治験を予定している。結果が良好であれば、数万人規模の超多剤耐性結核患者を含んだ治験が実施される。

現在、インドでは結核はエイズ患者の最大の死因であり、エイズ患者の約60%が結核で死亡している。

原題:Scientists find cure for extreme TB strain
日付:3 Mar 2009
出典:The times of India
URL:http://timesofindia.indiatimes.com/India/Scientists-find-cure-for-extreme-TB-strain-/articleshow/4214209.cms