南アフリカ共和国のNGOで作る組織「予算支出監視フォーラム」 Budget and Expenditure Monitoring Forum (BEMF) はこのほど、昨年度の保健関連予算の決定が憲法ならびに国家保健法 the National Health Act 、国家財政管理法 the Public Finance Management Act 、公生行政公進法 the Promotion of Administrative Justice Act に反するものであると告発する書面を保健及び財務両大臣に提出した。
南アフリカの代表的なアドボカシー団体「治療行動キャンペーン」 Treatment Action Campaign (TAC)など様々なNGOで構成されているBEMFは、この予算決定が、抗レトロウイルス薬(ARV)治療及び母子感染予防プログラム等に与える影響を懸念している。BEMF代表 マーク・ヘイウッド Mark Heywood は、国家戦略計画(HIV/AIDS及び性感染症に関する戦略計画2007-2011)の目標達成のため、これ以上の治療の中断や一時中止を阻止したいとし「ARV治療、保健支出管理、HIVプログラムのモニタリング評価等に対する保健予算の拡大を求めているのです。」と訴えた。

同国の保健大臣アーロン・モツォアレディ氏 Dr Aaron Motsoaledi 宛の書状で、BEMFは同国中部のフリー・ステイト州で起きた5ヶ月間に及ぶHIV陽性者らの服薬開始の一時中止により毎日約30人の命が奪われていることを指摘し、この決定が憲法に反する一例であると主張した。 また最近の報告によれば現在のARV治療を受けている人は僅か45万人(2008年7月現在)であり、さらに77万人もの治療を必要としている人々が治療を受けられずにいることを訴えるとともに、国家戦略計画で定められている目標数のARVが購入されていないことを批判した。

その他、治療ガイドラインが2004年以降出版されていないため、医療従事者が草稿段階のガイドラインに記載されている新しい投薬計画を処方できずにいることや、ARV及び母子感染予防プログラムのモニタリング評価機能が不十分であることも批判された。

一方、財務大臣プラヴィン・ゴーダン氏 Pravin Gordhan 宛の書状で、予算決定が法に反するものであるという懸念を示すとともに、各州に配分されているHIV資金・モニタリングの実施及び同資金の増額を訴えた。BEMFは、さらに「私たちは、大臣が適切な保健サービスを提供することよりも、予算が超過することを憂慮していないかと危惧しています。保健プログラムは予算内で実施する能力よりも実際の結果が評価されるべきです。」と訴えた。

BEMFを構成しているのは、南アフリカの代表的なアドボカシー団体「治療行動キャンペーン」 Treatment Action Campaign (TAC)、「南アフリカ民主看護機関」 Democratic Nursing Organisation of South Africa (Denosa)、「全国教育・保健及び関連機関労働組合」 National Education, Health and Allied Workers Union (Nehawu)、「南部アフリカHIV臨床医協会」 Southern African HIV Clinicians Society、「エイズ法律プロジェクト」 AIDS Law Project 等から構成されている。

原題:Health budget decisions may be violating Constitution
出典:all Africa.com
日付:2009/9/21
URL:http://allafrica.com/stories/200909210824.html