南アフリカ共和国大統領ジェイコブ・ズマ氏 Jacob Zumaは、2009年12月1日の世界エイズ・デーにおいて、国内のHIV陽性女性及び子どもたちの治療への普遍的アクセス達成と、子どもの新規感染予防に取り組んでいく決意を表明した。ユニセフUnited Nations Children’s Fund (UNICEF)の南アフリカ共和国代表アイダ・ギルマ Aida Girma 氏は、「政府は子どもたち及び子どもたちの将来に対して、前例のないリーダーシップとビジョン、そして思いやりを示した。」と、政府のこの決意を歓迎した。
ユニセフはさらに、同国政府が「世界保健機関」 World Health Organization (WHO) の新しいHIV治療ガイドラインを採用するとともに、全ての医療機関が関連サービスを提供できるようにするという決定をしたことについて、「HIVをプライマリー・ヘルスケアにおける不可欠な部分として認識しようというコミットメントである」と評価している。

これらの計画は、既に実施されている母子感染予防 prevention of mother-to-child transmissions (PMTCT) プログラムへのアクセス拡大計画に沿って進められる。同国におけるPMTCT普及率は、2004年には15%であったが2008年には73%にまで上昇している。子どもの治療件数も上昇しており、2008年末時点で治療が必要だった94,000人の子どものうち3分の2近くが治療を受けることができるようになっている。

しかしながら、多くの乳児は出生後6週以内に実施されるべきHIV検査を受けておらず、感染していても診断・治療が受けられずに命を失っている。HIV陽性の子どもたちは、適切な治療を受けられない場合、2歳になるまでに約半数が命を落とすことになるが、出生後12週以内に治療が開始されるならば、生存率は最高75%上昇する。ユニセフは、乳児の診断過程の現状が改善されるならば、「全てのHIV陽性の乳児を治療する」という今回の決定により、乳児が生存する可能性は飛躍的に上がるだろうと述べている。

ユニセフはまた、多くの女性と子どもたち、とりわけ最も貧しく、社会の主流から取り残された人びとが、遠くの医療機関までHIV治療薬をもらいに行くことができずに治療を断念せざるを得ない事実を指摘した上で、「全ての医療機関がサービスを提供できるようになれば、そういった問題は克服できるようになるだろう」との期待も述べた。ユニセフはさらに、今回の決定を評価し協力する姿勢を見せながらも、全国的なHIV検査キャンペーンの実施や若者に対する予防教育の重要性について強調して呼びかけた。

原題:UNICEF hails South Africa’s new strategy for tackling HIV/AIDS
出典:UN news centre
日付:2009/12/04
URL:http://www.un.org/apps/news/story.asp?Cr1=aids&Cr=hiv&NewsID=33148