【2012年8月15日 ダッカ(バングラデシュ)発】2012年7月初旬、世界基金内に設置された独立監察機関である総合監察官事務所Office of Inspector General (OIG) は、バングラデシュで副資金受託団体 Sub-Recipient (SR) となっている団体の一つが世界基金の資金190万ドルを不正に使用したと報告した。調査は2011年5月から2012年3月まで実施され、HIVの助成金に関係するバングラデシュのNGOであるPadakhep Manabik Unnayan Kendra (PMUK)、副資金受託団体、およびSRから資金を受託して事業を実施している下位資金受託団体Sub-SRを対象に行われた。
PMUKは25年間多くの国際的な財団から助成金を受けてマイクロクレジットや教育、保健などの分野の支援をしている団体である。OIGが指摘する不正使用額は、PMUKが2004年から2009年11月末までにSRとして2つの助成金から受け取った362万5428ドルのうちの52%に相当する。この期間中の当該案件の資金受入責任団体Principal Recipient: PRはバングラデシュ政府、資金管理機関Management Agent:MAは米国のNGO、セーブ・ザ・チルドレンUSA Save the Children USA (SC)だった。SCはこの期間中に助成金の履行についてPRを支援し、2009年12月には両助成金のPRになった。

プログラム遂行のための資金転用をPMUKは非常に巧みに隠していたのではとOIGは懸念する。例えば、PMUKは会計帳簿や銀行取引明細書などをねつ造してSCに定期的に報告していた。調達文書には架空の企業名を記載して銀行取引明細書とつじつまを合わせていた。資金の転用先についてはまだ特定されていない。

SCはPMUKと2011年9月25日に契約を打ち切った。OIG事務局は国別調整メカニズム(CCM)にこの契約終了を申請し、2012年2月に了承された。一方、PMUKは2011年10月27日に保健家族福祉省にSCの契約終了について異議を申し立て、更にはSCとの契約にある仲裁条項を行使した。仲裁条項には契約終了が誤っていること1400万ドルの損害金が示されていた。

OIGは既にPMUKにドラフト版を提出し説明を求めたが、PMUKはコメントを控えていた。OIGは今回が最終報告としているが、調査は継続して行われる。PMUKは世界基金からの支援が停止されており、この件に関しては民事/刑事訴訟の適切な判断のため、バングラデシュの国内当局に移される。2012年7月29日にバングラデシュの新聞Daily StarにPMUKの事務局長イクバル・アハンムドゥIqbal AhammedはOIGのレポートが一面的で間違いが多いと述べた。彼はまた、「もし不適切なことがあれば、現在PRであるSCにも同じ責任がある。PMUKはこのレポートの異議申し立てをする予定なので、裁判前のコメントはできない」とした。

原題:OIG Releases Report on its Investigation of an SR in Bangladesh
出典:aidspan
日付:2012/08/15
URL:http://www.aidspan.org/index.php?issue=192&article=5