【2014年7月28日 南アフリカ共和国】南アフリカ共和国で行われた研究で、亀頭包皮切除を行ったパートナーとしか関係を持ったことがない女性のHIV新規感染率は、そうではない女性より20%低くなった。これは、男性の亀頭包皮切除が女性のHIV感染を減少させるという初めての報告である。
数年前にアフリカで行われた3つの試験で、異性愛の男性を無作為に、亀頭包皮切除をする人と時間をおいて亀頭包皮切除をする人に分けたところ、亀頭包皮切除を行った男性のHIV感染のリスクが50〜60%減少した。試験を行った地域の一つである南アフリカ共和国のハウテン州のオレンジ・ファームOrange Farmのコミュニティを対象に研究している研究者たちは、2007年から定期的に男女を調査してきた。2008年以降、亀頭包皮切除を行った男性の割合は12%から53%に増加。HIV感染は亀頭包皮切除をしていない男性に比べ、48%低くなっている。

新たな試験には、15歳から49歳までの(1)亀頭包皮切除をした男性としか性交渉をしたことがない女性と、(2)それ以外の男性とも性交渉をしている女性、合わせて4,538名が参加した。一人の人間が1年間にHIVに感染する確率は、(1)の場合が年間0.032人、(2)の場合が年間0.039人であった。

統計上の調整を加味すると、(1)の場合のHIV感染率は(2)に比べて16.9%低くなった。15歳から29歳までの女性では、(1)の感染率は(2)に比べて20.3%低下した。

オレンジ・ファームを対象とする研究者たちは、亀頭包皮切除を行った男性としか性交渉をしていない女性のHIV感染率が低下した背景には、亀頭包皮切除をした男性のHIV感染率が少ないためにHIVへの曝露が減ったことが影響していると指摘する。しかし、研究ではHIVの感染を直接計測したわけではなく、モデル化していることに注意するよう述べている。

研究者たちは、亀頭包皮切除を行った男性としか性交渉をしていない女性のHIV感染率が低いことは、亀頭包皮切除を行った男性のHIV感染率が低いことと関係があると結論付けており、研究結果は「亀頭包皮切除の実施を広げていくことが女性の利益となり、これを加速させる必要がある」ことを示している、と主張する。

●原題:New HIV Rate 20% Lower in Women With Only Circumcised Partners
●出典:International AIDS Society
●日付:2014/7/28
●URL:http://www.iasociety.org/Default.aspx?pageId=5&elementId=15938