【2016年11月2日 モンロビア(リベリア)発】
西アフリカの国リベリアでHIVの問題に関わる多種多様な支援団体は1日、同国の首都モンロビアに協議を行い、同国でのHIV/エイズへの対応を拡大する緊急対策案を見直すことにより、2020年でUNAIDの「90・90・90目標」90-90-90 targetsを達成し、2030年までに「持続可能な開発目標」the Sustainable Development Goalsに従って、国民の健康への脅威となるエイズを終息させるという。
この協議の背景には、リベリアの国家エイズ委員会National AIDS Commission(NAC)、国家エイズ性感染症対策プログラムthe National AIDS/STIs Control Program(NACP)、HIV陽性者やCSOネットワークを含む、その他HIV対策の分野の活動に従事する支援団体との協力、国連合同エイズ計画the United Nations Joint Programme on HIV/AIDS(UNAIDS)からの支援があった。

緊急対策の発展と見直しは、西・中央アフリカ地域におけるエイズへの対応についての国境なき医師団MSFの報告書に基づいている。4月に発表された、その報告書によると、世界的なレベルで証明されるとおり、西・中央アフリカ地域では対策の進展が遅れているという。東・南アフリカ地域のHIV陽性者の54%が抗レトロウイルス治療を受けているにもかかわらず、西・中央アフリカ地域に関しては、その割合がわずか29%のみである。

リベリアの人口および衛生監視調査Demography and Health Surveillance surveyによると、同国のHIVの蔓延率は、一般人口において1.9%である一方、モンセラード郡、マージビ郡、グランドバッサ郡などの南中央地域では、5地域の中で最も高い蔓延率である2.7%を占める。

政府が重視する質の良いケアや治療サービスへの利用を妨げる主な障害は、HIVへの対応に関する運営や整備の脆弱さや国内の資金不足などである。その他の障害には、医療や地域社会のシステム、手続きや供給管理システムが弱体化していること、医療費やその他費用を利用者に請求するのが一般的であるために、無料のHIV医療サービスに対する理解についての明確な規定が不足していること、スティグマや差別が多いこと、海外の資金援助者との関係が複雑なことなどが挙げられる。

現行の緊急対策は、国の責任や政治的なリーダーシップ、サービス提供の再構築、利用者への確実な必需品・サービスの供給(検査キット、抗レトロウイルス薬、乳幼児の診断、ウイルス負荷キット)、資源に重点を置いている。

NACのジェシー・ダンカン地方分権委員長Madam Jessie Duncanは、政府の代理としてこの協議の冒頭で演説し、緊急対策の発展が必要だといい、理由として、国の取り組みを加速させるためにより広範囲にわたる戦略を提供し、HIV陽性者の減少という地球規模の目標を達成すると語った。
またダンカン氏は、「リベリアにおけるHIVおよびエイズへの対応の拡大のために、緊急対策についてのコメントや提案をしていただきたい」と主張した。

UNAIDSのベトル・ウォルディセマヤ事務所長Dr. Betru Woldesemayatは、「MSFによると、西アフリカにおけるHIVへの対策は期待を下回るという」と言及した。さらにウォルディセマヤ氏は、「私は、この歴史上に残るような取り組みの一端を担えて光栄であり、リベリアが緊急対策をとおして、この偉大な西アフリカの国でHIVへの迅速な対応を推進したい」と強調した。参加者らは協議の最後で、今後すべての関係者とさらに議論を行い、緊急対策をまとめた後、承認することに同意した。

●原題:Liberia Holds Dialogue on HIV/Aids Response
●出典:Liberia News Agency
●日付:2016年11月2日
●URL: http://allafrica.com/stories/201611040859.html