【2017年5月22日 ウィントフック(ナミビア)発】
米大統領エイズ救済緊急計画The United States President’s Emergency Plan for AIDS Relief(PEPFAR)は、アフリカのナミビアにおいて今年度HIV/エイズ対策に10億ナミビアドル(約85億円)を拠出した。前年度は7億3186万ナミビアドル(約62億円)だった。
駐ナミビア米国大使のトーマス・ドートン氏 Thomas Daughtonは、マスコミへの会見で、「米国はHIV/AIDS対策に積極的に関わっていないとする意見があるが、HIV/AIDSとの闘いはまだこれからであるため的を射ていない。」と拠出額の10億ナミビアドルは少額ではないことを強調した。
ドートン氏は「地方においてエイズは日常的な問題である。一方で、都市では大きな問題には見えないかもしれないが、エイズはいまだに最優先課題である」とも述べた。
国連は、2020年までにエイズ感染拡大を終わらせるために「90-90-90ターゲット」を目標のひとつとして掲げており、その達成のためにも支援は維持・増強されるべきである。
これは、2020年までにHIV陽性者の90%が検査を受けて自分がHIVに感染していることを知り、そのうちの90%が抗レトロウイルス治療(ART)を受けることができ、さらにそのうちの90%が治療の効果で体内のウイルス量が検出限界以下になっている状態を目指すものである。
ナミビアでは、HIV陽性者の85%が自分の感染を知っており、そのうちの86%のみが抗レトロウイルス治療(ART)を受けており、さらにそのうちの84%のみが体内のウイルス量が検出限界以下に抑えることができている。
米国疾病対策センター U.S. Centre for Disease Control and Preventionの国家担当の責任者であるサイモン・アゴロリー医師 Simon Agoloryは、最近の統計を引用しながら、「20代から40代の集団が最もHIV感染リスクが高い。心配なのは、20歳〜24歳の若年男性がHIV検査を受けることに消極的なことである。また同年代の女性も同様に感染リスクが高い。25歳〜40歳の年齢の人々は検査を受けたがらないために感染をコントロールすることは非常に難しい。しかし彼らを治療することはHIV感染拡大を予防するのに有効な方法である。」と話している。
また、「複数の性的パートナーを持つ人、男性を性の対象とする男性、セックスワーカーなどハイリスクと言われる人々は、感染予防のためにHIV暴露前予防投薬 Pre-exposure Prophylaxis(PrEP)を受けることができる。」と述べた。
保健・社会サービス省がまもなく制定する新しい保健ガイドラインによると、感染のリスクが高い人々はHIV暴露前予防投薬(PrEP)を受けることができるという。PrEPは感染していない人々のための方法であるが、とりわけリスクが高い人々が毎日服用することで感染を予防することができる。
「問題は近い将来になくなるわけではない。HIV/AIDSを解決する決め手はないが、陽性者を治療するためには、感染の有無を知り、出来る限り早く治療を開始することが必要である。」とドートン氏は話した。彼は、若者がなぜ検査を受けたがらないのかを明確にするようメディアに協力を求めた。


原題:Namibia: N$1 Billion U.S. Funding to Fight HIV/AIDS
出典:allAfrica
日付:2017/05/22
URL:http://allafrica.com/stories/201705221005.html