【2017年8月17日 ブランタイヤ(マラウイ)発】
アフリカ南部の内陸国マラウイでは、刑務所内での性感染症増加に伴い、コンドーム配布の是非が問われている。
刑務所内での性感染症の増大について、同性間の性行為の拡大が要因の一つであることが、元囚人の証言や調査などで明らかとなった。最近の調査では、ある刑務所で1880名中46名が梅毒陽性、1344名中約100名がHIV陽性、その内62名が最近感染したと判明した。囚人や刑務官は、所内での同性間の性行為がHIV感染の主な原因だと認識している。

上記の事実にも関わらず、刑務所でのコンドーム配布は官僚たちの頭痛の種だ。なぜならマラウイで同性間の性行為は違法であり、懲役14年の刑に処されるからだ。現在逮捕は保留されているが、この厳しい法はまだ残っている。

しかし囚人たちがHIVに感染することを考えると、今すぐ配布を許可すべきだ。実際、HIV陰性で入所し、陽性となって出所した例も複数ある。コンドーム配布は、同性間の性的接触の推奨や正当化ではなく、HIV感染拡大を阻止するためのものである。

◆ 政府の方針
人権団体は、服役中にコンドームを配布することは、政府の方針に反しないとする。国のHIV予防戦略では、男性とセックスする男性(MSM)などに対するHIV介入として、コンドームや潤滑油の配布、性感染症治療の提供などが挙げられている。一般人口と比べてHIV蔓延率が高い、MSMやセックスワーカーなどエイズ対策の鍵となる人口集団への介入が焦点となっている。

◆反対
宗教団体は、刑務所内でのコンドーム配布は同性間の性行為を推奨することになるとして反対している。しかし、同性愛嫌悪の文化に固執するのではなく、現実を受け入れるべきではないか。性的マイノリティは、どのコミュニティにも存在する。彼らも同じ人間であり、介入へ参加させなければいけない。

法律や政策は、性的マイノリティに対する医療的介入や対策の邪魔をしている。MSMなどへの反発や暴力を惹起する法ではなく、守る法を作るべきだ。MSMが非違法化されれば、介入は政策と一致する。

憲法は非常に明確に、政府は、国民に対して健康ケアを提供する義務があるとしている。政策立案者は、MSMや囚人など鍵となる人口集団も含む全国民に対して、健康サービスを提供するという憲法を尊重すべきだ。1800年代に入植者によって作られた遺物の法を守るためだけに、エイズ関連の死で国民を亡くならせるなんて狂気の沙汰である。

鍵となる人口集団に介入しない限り、マラウイは国連合同エイズ計画 UNAIDSの90−90−90治療目標を達成できないだろう。ただ、本当に刑務所でコンドームを配布すべきなのだろうか。

「問題解決ジャーナリズム・センター」 Centre for Solutions Journalismのブライアン・リゴメカ事務局長 Brian Ligomekaは、「戦争では、敵を倒すためにすべての武器を使うだろう。もしコンドームがこの国のHIV・エイズとの闘いを助けるなら、その役目を果たさせようではないか」

現在の課題は、政府が、憲法とそぐわない大昔の刑法を廃止することだ。

原題: Malawi: Colonial Homosexuality Laws in Malawi Distract Fight Against HIV and Aids
出典:All Africa (Centre for Solutions Journalism)
日付:2017/8/17
URL: http://csjnews.org/2017/08/17/colonial-homosexuality-laws-malawi/