【2017年9月1日】
小児ケアから成人ケアへ移行する時期は、HIV陽性の若者にとって、治療を継続できず離脱するリスクが特に高い。しかし、それを実証するデータが不足している。
そのため、2004年から2014年まで、米国ジョージア州アトランタにある、グレディ感染症プログラムGrady Infectious Disease Programの小児科および成人クリニックで診察を受ける72名の若者の医療記録をレビューした。小児ケアでの最後の2年間から成人ケアでの最初の2年間にわたり、小児ケアと成人ケア間の連携や、成人ケアへの定着、HIVウイルス抑制に関する臨床データを抽出した。

その結果、成人クリニックを少なくとも1回は予約している患者のうち97%が、成人医療提供者によって診察を受けた(最後の小児科と最初の大人の診療所訪問の間の中央値= 10ヶ月、四分位範囲は2〜18ヶ月)。患者の半数は、移行の直前に小児ケアに登録された。一方、残りの半分は小児ケアから一定期間のギャップを経た後、成人としてクリニックに再登録された。成人ケアへの定着率は、初年度は合計89%であったが、2年目には56%に減少していた。小児クリニックへの最後の診察から3ヶ月以内に成人クリニックで診察を受けた患者は、3カ月以上経過してから受診した者よりHIVウイルスが検出限界以下である可能性が高かった(相対リスク(RR):1.76, 95%信頼区間(CI):1.07-2.9) p = 0.03)。最後の小児ケア受診時にHIVウイルスが検出限界以下であった者も、もっとも最近成人クリニックを受診した際にHIVウイルスが検出限界以下である可能性が高かった(RR:2.3; 95%CI:1.34-3.9; p = 0.002)。

結論として、成人ケアへの定着率は、最初は高かったが、移行後2年目には著しく減少した。移行前にHIVウイルスが検出限界以下であることと、小児ケアから成人ケアへの速やかな移行は、移行後のより良い成果と関連していた。HIVウイルスが検出されている患者には集中的な移行支援が必要である。さらに、成人ケアへ移行した初年度以降への支援も必要だ。

原題:Transitioning young adults from paediatric to adult care and the HIV care continuum in Atlanta, Georgia, USA: a retrospective cohort study
日付:2017/9/1
出典:Journal of the International AIDS Society
URL: http://www.jiasociety.org/index.php/jias/article/view/21848