【2017年10月3日 ジュネーブ(スイス)発】大きな偏見や差別を体験したことのあるHIV陽性者は、そのような経験のない陽性者と比較して、治療を受けるまでの時間が約2倍遅くなるということが、国連の報告で明らかになった。
報告の中で、「HIV陽性者やHIVのリスクがある人が、保健医療ケアなどの場で差別されていると、彼らは表に出てこなくなってしまう」と、国連合同エイズ計画 the Joint UN Programme on HIV/AIDS (UNAIDS)のミシェル・シディベ事務局長 Michel Sidibeは指摘する。「これは私たち(国連)がHIV検査、治療や予防サービスを人々に届けることを深刻に妨げる」と彼は付け加えた。
「差別に立ち向かう」と題された報告書では、保健医療ケアやその他の環境でのHIVに対する偏見や差別が、人々がHIV予防・検査や治療を利用するのをいかに妨げ、彼らの命を危険に晒すかを証明した。そして、その偏見や差別に立ち向かうための一番良い方法を強調した。
「偏見や差別は人権侵害であり、HIV陽性者やエイズ対策の上で鍵となる人口集団の命を危険に晒している」とシディベ事務局長は言う。

HIV陽性者たちは、彼らがHIVに感染していることが暴露されたり、HIV陽性ということによるさらなる偏見や差別を受けることを恐れるあまり、病院に行くことを避けることがたびたびあるという。

19ヶ国での調査からのデータでは、HIV陽性者の5人に1人は、偏見や差別を恐れ病院に行くのを避け、4人に1人の陽性者は、保健医療ケア環境における偏見や差別を経験した、という。

偏見や差別に対抗するプログラムが実行されている場所では、HIV予防や検査、治療に対する利用が向上した。ナミビアのある診療所では、差別のない保健医療ケアサービスに移行したところ、HIV陽性者の死亡を20%減少することが出来た。

報告書は、「HIVや他の感染性疾患の流行にかかわる人権の推進と保護」をテーマに10月2〜4日にスイスのジュネーブで開催された国連人権理事会の「社会フォーラム」the Human Rights Council Social Forumで発表された。

●原題: Africa: HIV-Related Stigma, Discrimination Prevent People From Accessing Health Services - UN
●出典:All Africa (UN News Service)
●日付:3 OCTOBER 2017
●URL: http://allafrica.com/stories/201710040132.html (http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=57799#.WfOJzK202Ho