【2018年4月20日ヴィントフック(ナミビア)発】南部アフリカの西海岸に位置するナミビア共和国の北部、カプリビ回廊地域の付け根に位置するアンダラ郡病院には、10代の若者たちが30人近く集まり、同年代の患者とHIV/AIDSに関する様々な経験や心情を共有している。

彼らは、両親のどちらかまたは両方をHIV感染によって亡くしており、未だHIV感染に対するスティグマが残る地域社会から孤立している。ナミビアには17000人以上の若いHIV陽性者がおり、ナミビア北東部のカヴァンゴ東部地域に位置するアンダラ郡にも、数百人のHIV陽性者の若者たちが生きている。国際保健に関するコンサルタントである「イントラヘルス・インターナショナル」Intrahealth International と、これと連携する地元関係者による調査により、同地域に住む10代のHIV陽性者はARTの継続率が低いことを明らかにした。この背景には自分自身の感染状況を他人に知られたくないという思いだけでなく、差別や偏見、自宅や学校から病院までの距離、保護者や大人たちからの支援不足が挙げられる。

そこでこの状況を改善すべく、アンダラ郡では10代のHIV陽性者への対応に精通した地元関係者を養成・配置するとともに「10代クラブ」Teen Clubを創設し、各分野の専門家がチームとなって彼らのニーズに応える体制を整えた。クラブ創設当初は参加者が少なかったが、彼らの病気に対する不安や恐怖を軽減させる社会心理的サポートを実施することにより徐々に増えていき、ART継続率の改善につながった。

多くの子どもにとって、まず自分自身がHIVに感染していることを理解することから始まるが、これは精神的にも身体的にも容易なことではない。クラブに所属する子ども達は病院の関係職員からHIV感染の事実を告知され、自身のHIV感染の状況を理解することでクラブへの入会およびソーシャルサポートを受けることができる。

包括的なHIVケアおよび治療には抗レトロウイルス薬による治療だけでなく、特に子どもや10代のHIV陽性者にはソーシャルサポートが不可欠である。HIV陽性者が日々直面する困難に打ち勝つためには、肯定的な役割モデルに基づく強力なソーシャル・ネットワークが役立つ。クラブの職員は、所属する子どもたちが他の10代の子どもたちと同じように生きていけるよう、親、子ども、地元関係者と良好な関係を構築していきたいとしている。

原題:Namibia: Teen Clubs Shaping a New Future for Children with HIV
出典:AllAfrica
日付:2018/4/20
URL:http://allafrica.com/stories/201804200264.html