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国連・国際機関関係

(レソト、南アフリカ共和国、ザンビア)UNAIDS事務総長、HIVへの対応に注目

【2018年5月11日ジュネーブ発】国連合同エイズ計画(United Nations AIDS : UNAIDS)のミシェル・シディベ事務総長 Michel Sidibe は南部アフリカのレソト、南アフリカ共和国、ザンビアの3カ国を歴訪し、5日間の日程で各国の閣僚とのハイレベル対話やレソトのHIV健康・状況室開設式への出席などを行うとともに、地域の女性活動家と、どのようにセクシュアル・ハラスメントや性的虐待の問題に対処するかについて、公開された率直な対話を行った。

最初の訪問国レソトでは、同国のモンヤネ・モレレキ副首相 Monyane Moleleki とともにHIV健康・状況室の開設式に出席した。式典にはスペシャルゲストとして女優のナオミ・キャンベル氏 Naomi Campbell も同席した。

レソトの「HIV健康・状況室」では、サービスの提供に関するデータをリアルタイムで表示し、同国におけるHIV流行状況を把握することができる。それより、国家またはコミュニティレベルでのデータ分析結果に対する早急なフィードバックが可能となるほか、ヘルスケアサービスへのアクセスにかかる問題を特定することができる。

シディベ事務総長は、「レソトの『HIV健康・状況室』の開設によってインパクトがあり効率的な保健プログラムを実施することができる。そして、最も必要としている人々へサービスを提供し、HIV対策において誰も取り残されることのない革新的な取り組みだ。」と述べている。式の前日、シディベ事務総長とキャンベル氏は、レソトの首都マセル市の「クイーン2世病院」Queen II Hospitalを訪問しHIVと共に生きる若い女性たちや、HIVの流行に影響を受けている人々と面会をした。キャンベル氏は、「私はレソト政府とパートナーが成果を上げてきたこれまでのHIV対策に対して敬意を表する。しかし、闘いはまだ終わっていない。10代20代という若年女性への対策が遅れているという現実がある。この重要な問題を提起するためにできることを行っていきたい」と述べた。

2カ国目の南アフリカ共和国では、シディベ事務局長はアフリカ大陸全体の立法府の役割を果たしている「パン・アフリカ議会」で演説し、「人間中心の保健対策」の重要性を強調した。また、パン・アフリカ議会議員に対し、エイズ対策をより持続し人々の健康改善のための予防対策を強化していくために保健サービスへの国内資金の増加や、女性や弱い人々を守るための法整備を訴えた。

その後、シディベ事務局長はUNAIDSの組織内で生じたとされるセクシュアル・ハラスメントや性的虐待を告発する女性活動家たちと会合を持った。シディベ事務局長は、「南アフリカ共和国での訪問を通じて、私は皆さんの声に耳を傾けてきました。HIVの流行は性的暴力と密接なつながりがあり、この2つを分けて考えることはできません。我々はこの問題を前に進めていく強い意志を持つ必要があります」と、声明を発表した。南アフリカ共和国の訪問を通じて、シディベ事務局長は同国のシリル・ラマポーザ大統領とデイヴィッド・マブザ副大統領兼国家エイズプログラム長官、アーロン・モツォアレディ保健大臣と個別に会談し、2020年までにHIVの治療を受ける患者を200万人増やすとともに、社会的立場の弱い集団へ向けた治療・予防サービスに関して地域・州当局の権限を強化することについて議論した。

最後に訪問したザンビアでは、エイズに対する対応強化の功績を表して2018年UNAIDSリーダーシップ賞を、ザンビアの初代大統領を務めたケネス・カウンダ氏に授与した。

原題:UNAIDS Executive Director Puts the Spotlight on the HIV Response in Lesotho, South Africa and Zambia during Five-Day Visit
出典:UNAIDS
日付:2018/5/11
URL:http://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2018/may/HIV_spotlight

オーストラリアと国連合同エイズ計画(UNAIDS),エイズの終息に向けて連携を強化

【2017年1月12日 ジュネーブ(スイス)発】オーストラリア政府と国連合同エイズ計画 UNAIDSは、アジア太平洋地域におけるHIV対策をさらに強化するため、新たに5年間の戦略連携に合意、署名した。この合意は、人権・偏見やジェンダー問題に取り組む新たなHIV対策を、根拠に基づいた情報提供、持続的で差別のない手法で推進することに焦点を当てる予定だ。続きを読む

国連、性教育への包括的アプローチを提唱

【2018年1月10日】ユネスコ(国連教育科学文化機関)が出版した最新の国際性教育実践ガイダンスは、初版から約10年が経つ中で、健康や福利を促進し、人権やジェンダーの平等を尊重して、子どもや若者が健康かつ安全で生産的な生活を送れるようにするための質の高い包括的な性教育を提唱している。続きを読む

HIVに対する偏見や差別が保健医療サービスの利用を妨げる

【2017年10月3日 ジュネーブ(スイス)発】大きな偏見や差別を体験したことのあるHIV陽性者は、そのような経験のない陽性者と比較して、治療を受けるまでの時間が約2倍遅くなるということが、国連の報告で明らかになった。続きを読む

米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の新戦略、13カ国に資金を集中

【2017年10月3日発】グローバルファンドとともに、世界のエイズ対策の資金供給や実施の根幹の一つを成している「米国大統領エイズ救済緊急計画」 PEPFAR は、9月19日に米国政府のレックス・ティラーソン国務長官 Rex Tillersonが発表した新戦略のもと、2020年までにHIVの流行を管理下に置くことができる可能性の高い13カ国へ「資金拠出を集中」する予定だ。ただし国務省によると、現在治療を受けている人々は今後も治療を受け続けることができ、PEPFARは50カ国以上でプログラムを継続する見込みだ。13ヵ国というのは、ケニア、ザンビア、タンザニア、ウガンダ、ジンバブウェ、マラウイ、レソト、コートジボワール、ボツワナ、ナミビア、スワジランド、ハイチ、ルワンダである。国務省は、「流行を管理下に置く時点」について、具体的にはこれを「HIV新規感染よりもエイズによる死亡が上回った時点」と定義している。

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アフリカ:マラウイ大統領、国連本部の会合でエイズ対策のファスト・トラック・イニシエティブの進展を強調

 【2017年9月22日ニューヨーク(米国)発】9月の国連総会において、エイズ対策の「ファスト・トラック」の実施状況に関するハイレベル会合が行われた。「ファスト・トラック」とは、「(地球規模の主要な保健上の脅威としての)エイズを終わらせる」という「持続可能な開発目標」(SDGs)の達成を目指すための2020年までの目標である「90-90-90」目標(陽性者の90%が感染を知り、その90%が治療につながり、その90%においてHIV量が(検出可能値以下に)抑制される)を実現するために現在、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が提唱している、エイズ対策の急速な実施のための方策である。

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(インド)SDGsとHIV/AIDS:偏見のない世界が夢

【2017年7月12日】
 国連合同エイズ計画 UNAIDS は、「持続可能な開発目標とHIVにかかわる取り組み=人々を中心に置くストーリー」を発表した。このシリーズは、HIVと持続可能な開発目標(SDG)のリンクに焦点をあてており、ストーリーは、AIDSレスポンスの進歩とSDG達成の道のりを示している。続きを読む

グローバルファンドと「ピンクリボン・レッドリボン」(=子宮頸がんなどの予防のための官民連携組織)が子宮頸がん予防で連携

【2017年5月16日】
2017年4月6日に、途上国の三大感染症対策に資金を供給する国際機関「グローバルファンド」は、子宮頸がんを予防するためのプログラムを連携して行うため、この問題に取り組む米国の官民連携組織である「ピンクリボン・レッドリボン」との協定を結んだと発表した。「ピンクリボン・レッドリボン」とは、アフリカの一部諸国とペルーを対象国として子宮頸がんと乳がんの予防及び治療のためのサービス提供を行う独立した官民連携組織である。
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リビア、国連機関が患者へのHIV治療のギャップを埋める

【2017年1月3日】内戦が続く北アフリカのリビアにおいて、医療サービスが崩壊し、命を救う医薬品の提供ができなくなっているため、数週間前から、世界保健機関 WHO がリビア内のHIV陽性者に必要とされる抗レトロウイルス薬(ARV)の配布を開始した。

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(リビア)WHOが患者のHIV治療ギャップを埋める

【2017年1月3日】北アフリカのリビアで、数週間前、世界保健機関(WHO)は、長年切望されていた抗レトロウイルス薬 ARV を、リビアのHIV陽性者たちに供給し始めた。内戦開始後、リビアで医療サービスが崩壊し、生命維持の医薬品を患者に提供することができなくなった事後対応である。2011年にリビアで内戦が始まってから、HIV感染率は上昇を続けている。WHOによる最近の分析により、医薬品不足を含め、リビアの医療システムは崩壊していることが示された。

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おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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