グローバル・エイズ・アップデート

世界のHIV/AIDS情報を日本語で配信中!

国連・国際機関関係

グローバルファンド活動者ネットワーク(GFAN)、三大感染症の終息への取り組みを軌道に乗せる道筋を報告書で示す

【2018年8月20日】途上国のエイズ・結核・マラリア対策に資金を供給する国際機関、グローバルファンドに関する活動をしている世界の市民社会のネットワークである「グローバルファンド活動者ネットワーク」Global Fund Advocates Network:GFANは、オランダの首都アムステルダムで2018年7月下旬に開催された第22回国際エイズ会議 AIDS2018 にて、エイズ・結核・マラリアの三大感染症に対する多国間・二国間の資金援助が横ばいとなり、もしくは減少していることを示す報告書を発表した。

途上国では三大感染症対策の資金を必要としているにも関わらず、途上国の国内資金動員が増加し効果的に機能しているという思い込みにより、援助機関が三大感染症に対する援助を横ばい、もしくは減額しているという現状がある。そこでGFANは、三大感染症の流行を2030年までに終息させることを掲げる「持続可能な開発目標」(SDGs)に向けた取り組みが、目標達成に向けた軌道から外れてしまっていることを示すため、以下の懸念すべき動向を報告書にて明示した。

1)10代の少女と若い女性が高いリスクに直面している
毎年、低中所得国では35万人の少女や若い女性が新たにHIVに感染している。
2)高い感染可能性に直面している「対策の鍵となる人口層」key population は、依然として取り残されている。特に、中所得国では「外部資金から国内資金動員への移行」の名のもとに、援助資金の投入が急速に低下する傾向があり、三大感染症の予防や治療が受けられない人びとが増加している。
3)人権が侵害されている
世界各地で人権に関連する状況の悪化が報告されている。グローバルファンドは、支援の受け取り国に対し、差別のないアプローチの保健政策を要求することから、人権保護において主要な役割を持つ。
4)薬剤耐性が上昇している中、治療薬へのアクセスが危ぶまれている
先進国の製薬企業や政府は、本来、人の命を救うための治療薬に関して、「最大限の利益を絞り出す」ことを追求している。一方、薬剤耐性を解消するための取り組みは十分には進んでいない。
5)国際援助額が横ばい、もしく減少している。
三大感染症の問題を抱える国の多くは、経済成長により、低所得国から下位中所得国、上位中所得国へと分類し直され、結果として、多国間・二国間援助機関からの支援金額が削られた。しかし、三大感染症の陽性者の70%は、一人当たり国民所得の差はあれ、医療制度上、大きな課題を抱えている国で暮らしている。

取り組みを再び軌道に乗せるには、迅速な対応が求められる。WHO、UNAIDSとパートナー機関は課題を再検討し、感染症の現状の動向とグローバルな資源需要を再確認しなければいけない。三大感染症対策に向け、保健分野の国際援助の増加を政府に要求し、持続可能な医療システムの確立を強く訴えかけるべきである。GFANは対応の1つとして、統計データと主張の根拠となる参考資料をいくつかの媒体でオンライン公開し活用できるようにした。

原題:Advocates' network report underscores critical need for Global Fund to ‘get back on track’ to end epidemics
出典:aidspan
日付:2018/08/20
URL:http://www.aidspan.org/gfo_article/advocates-network-report-underscores-critical-need-global-fund-%E2%80%98get-back-track%E2%80%99-end

国際保健の指導者たち、UHCの文脈から「エイズ終焉」の実現について討議

【2018年8月21日】オランダの首都アムステルダムで2018年7月23〜27日に開催された第22回国際エイズ会議 AIDS2018 でテドロス・アダノム・ゲブレイェスス WHO事務局長 Tedros Adhanom Ghebreyesusは、「世界の人口の半分の人々は、いまだきちんとした保健サービスにアクセスできず、世界はHIV終息の目標に近づけていない」と語った。

同会議でテドロス氏は、HIVの終息とユニバーサル・ヘルス・カバレッジ Universal Health Care:UHC という2つの問題をリンクさせるために、以下の6つの論点を指摘した。

「まず、HIVと肝炎の対策の普及とともにUHCに関する周知が必要である。第二に、国レベルのHIV削減の戦略は、公的保健プログラムの構築と並行して行う必要がある。第三に、UHC計画にHIVへのサービスが包摂されることを認識しなければならない。第四に、UHCは人間を対象とする人間中心のものである。第五に、保健サービスの提供にかかる個人負担を廃止すべきである。そして最後に、感染の終息に向けて、新たな技術と医療介入の拡大が必要である」とテドロス氏は述べた。

同会議では、南アフリカ、インド、およびカフカス地方にあるジョージアの3カ国の代表らも登壇した。南アフリカのアーロン・モツオアレディ保健大臣 Aaron Motsoaledi は、「民間企業の保健システムはヨーロッパ諸国よりも優れている一方で、公的保健サービスは他のアフリカ諸国と同様に破綻している」と述べ、UHCの達成の鍵は国内の保健システムの格差の是正にあると主張した。

インド政府のプラサダ・ラオ Prasada Rao 氏は、UHCへの取組は政府などによって主導されていることから、「UHCには民間分野が含まれていない」と指摘した。保健サービスの60%を民間セクターが支えるインドでは、富裕層向けの質の高い民間の保健システムと公的保健システムとの格差も問題となっている。

ジョージアのダビィード・セルギエンコ在住地域・労働・健康・社会問題担当大臣David Sergeenkoは、自国のUHCでの成果について「2012年以来、同国の保健支出における患者の自己負担割合は大幅に減少し、公的保健センターに通う人の数が2倍近くになった。これは、治療のための外来が増え、保健水準の向上に大きく貢献していることを意味している」と述べた。

同会議には、グローバルファンドのピーター・サンズ新事務局長 Peter Sandsも登壇し、サンズ氏は、HIVとUHCとの接点の強化と、双方の問題を解決する資源をテーマとして挙げた。「UHCかHIVの終焉かという二対立は間違いである」と指摘し、「HIV終焉とUHCは同時進行で行われるべき」と強調した。一方で、HIV患者がUHCの取組から取り残されている現状についても認めた上で、「鍵となる人々を置き去りにしたUHCなど真のユニバーサルとは言えない」と述べた。

また、ベトナムでHIV対策の鍵となる人口層のコミュニティの組織化や保健アクセスの向上に取り組んでいる、「コミュニティ開発イニシアティブ支援センター」 Supporting Community Development Initiatives:SCDIの事務局長、クアット・チー・ハイ・オアン氏Khuat Thi Hai Oanhも登壇し、「HIV、結核、肝炎の患者がUHCから取り残されている」と述べ、HIV患者こそUHCを最も必要としているのだと強調した。「1978年にソ連(当時)のアルマアタ(現:アルマトイ)で開催された『第1回プライマリー・ヘルス・ケア国際会議』(WHO、ユニセフが主催)では、2000年までに『すべての人に健康を』ということで、UHC達成が掲げられた。しかし、同サミットから40年が経った今でも、国際社会はUHCを達成できていない」と訴え、サンズ氏にUHCに向けたグローバルファンドの政策を作るよう進言した。現在のところ、グローバルファンドはまだUHC政策を用意していないが、現状の考え方はサンズ氏のコメントに反映されている。

原題:Global health leaders discuss ‘ending’ AIDS in context of universal health coverage
出典:AIDSPAN
日付:2018/08/21
URL:http://www.aidspan.org/gfo_article/global-health-leaders-discuss-%E2%80%98ending%E2%80%99-aids-context-universal-health-coverage

(オランダ)国際エイズ会議 AIDS 2018で長期的なHIV対策見直される

【2018年7月31日 アムステルダム(オランダ)発】「障壁を破り、橋を架けよう」を会議の主要テーマとする第22回国際エイズ会議が、オランダの首都アムステルダムで2018年7月23〜27日に開催された。本会議において、世界中のエイズ終息に向けた闘い、国連合同エイズ計画UNAIDSによって策定された「90-90-90目標」(HIV陽性者の90%が感染の有無を把握し、その90%が治療につながり、その90%においてウイルス量が検出可能値以下に下がる、という、UNAIDSが提唱している目標)が全く順調に進んでいないことが改めて明らかにされた。

この会議の中で、科学の面、疫学の面、エイズ対策資金の面、そしてコミュニティ主体の議論によってあらわとなった主な問題には以下の6つがある。
(1) 「危険な自己満足」に対抗していかねばならないということ
これまでに抗レトロウイルス治療や、抗レトロウイルス薬を予防内服する「暴露前予防投薬」 Pre-exposure prophylaxis:PrEP の増加など、HIV対策において大きな進捗はあるものの、世界は2020年までに「90-90-90目標」を達成することはできないだろう。
(2)若者たち、特にサハラ以南アフリカの若者におけるリスクの増加
HIVの新規感染のうち40%を思春期の女性および若い女性が占めている。また、世界全体の思春期のHIV陽性者の中で、アフリカ東部および南部の思春期のHIV陽性者の割合は60%を占める。世界全体のその人口うち60%を占めている。HIV治療から取り残されているサハラ以南アフリカに暮らす若い女性における感染率が上昇しているのである。
(3)対策のカギとなる人口集団 key populationにおけるリスクの増加
ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、セックスワーカー、静注注射による薬物使用者、移民、および彼らのセックスパートナーといった、エイズ対策のカギとなる人口集団の多くが、偏見や差別によって予防や治療にアクセスすることができずにいる。HIV新規感染数のうち47%がそれに該当するといわれている。
(4)東ヨーロッパ及び中央アジアにおけるホットスポット
東ヨーロッパと中央アジアにおいてHIV新規感染率の上昇割合は、2010〜2017年にかけて29%に達した。そのうちの3分の1が静注注射による薬物使用者である。
(5) 予防への取組みを今以上に加速させる必要性
2017年、約180万人が新たにHIVに感染した。2030年までに年間のHIV新規感染者数を200,000人にまで減らすという、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の目標からかけ離れている。そのため、イノベーション、予防ツールへの投資、および予防アプローチの迅速な拡大が不可欠だ。
(6)HIVにおける資金拠出の減少
2020年までに「90-90-90目標」を達成するには、260億ドルが必要である。現在、エイズ対策費として活用可能な資金額は200億ドルであり、これにはグローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)やPEPFAR(大統領エイズ救済緊急計画)などによる資金拠出がふくまれている。60億ドルの不足分が満たされなければ、何百万人もの予防可能なHIV新規感染と死を引き起こしてしまうだろう。

原題:International AIDS Conference 2018 reframes the HIV response for the long term
出展:aidspan
日付:2018/07/31
URL: http://www.aidspan.org/gfo_article/international-aids-conference-2018-reframes-hiv-response-long-term

(米国)国連結核ハイレベル会合:「知的財産権vs治療アクセス」の対立が政治宣言をめぐり再燃

【2018年7月20日 ニューヨーク(米国)発】今年9月26日にニューヨークの国連本部で開催される「第一回国連総会結核ハイレベル会合」に向け、同会合で採択される予定の政治宣言テキストに関する交渉が進められている。この交渉において米国は、国連の交渉のために途上国・新興国が組織する交渉ブロックである「G77」(編集部注)に対して、廉価で入手できる医薬品へのアクセス確保の法的手段をとる国の権利を擁護する趣旨ので世界貿易機関(World Trade Organization:WTO)が2002に採択した「ドーハ閣僚宣言」に関する言及をすべて除外するよう大きな圧力をかけている。

約2ヶ月に渡った交渉は、7月22日にニューヨークで終了することになっている。残る論点の1つは、WTOの「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」(TRIPs協定)に記載のある公衆保健の保護に関する記述となる。2001年「ドーハ閣僚宣言」では、TRIPs協定と公衆保健の促進の両立が宣言された。この宣言によって、WTO加盟国の政府は、国民の保健上の危機が生じた場合に、知的財産権で保護されている医薬品の製造や輸入が可能になる「強制実施権」compulsory licensing を行使することができる。また、ジェネリック医薬品の製造と輸出が可能となり、より多くの人びとが必要かつ有効な治療を受けることができる。

多くが先進国に本拠を置く新薬開発系製薬企業が製造する医薬品の多くは特許権の保護を受け、製造した企業が価格を決定しているため、高価な医薬品は途上国の人々には届かず、助けられる命が失われている。特に結核の文脈では、一般の結核治療薬に耐性ができた「耐性結核」(DR-TB)に対する治療薬や、結核と関連性の深いHIVの治療に用いる第2選択薬などが高価で、多くの人々が治療にあずかれない状況が存在する。近く開催される国連結核ハイレベル会合は、こうした問題に解決策を見出し、全ての人々に有効な治療アクセスを提供するために重要な会合とされている。

国際的なNGOの一つである国境なき医師団(MSF)は、世界で保健・医療に関わる人道支援や途上国での医療活動などを行うとともに、人々の命を救う医薬品へのアクセスの促進のための政策提言に取り組んでいる。同団体でHIV/結核政策アドバイザーを務めるシャロナン・リンチ氏Sharonann Lynchは、「耐性結核は、公衆保健を脅かしている。無意味な死を出さないためにも、我々はこの問題に最優先で取り組まねばならない。安全なジェネリック医薬品へのアクセスを阻むことはあってはならない」と述べた。
(編集部注)G77 / 77カ国グループ:1964年に開発途上国77カ国で発足した、途上国の共同的な経済利益の促進、国連システムにおける主要な世界経済問題の共同の交渉力の強化を活動目的に掲げている。国連では会議、宣言等に関する「交渉グループ」の一つとして機能している。

原題:Last-minute pressure to drop language on protecting access to affordable medicines from TB Summit declaration negotiations
出典:Medecins Sans Frontieres
日付:2018/07/20
URL:
https://www.msf.org/last-minute-countries-pressured-drop-language-protecting-access-affordable-medicines-tb-summit

(レソト、南アフリカ共和国、ザンビア)UNAIDS事務総長、HIVへの対応に注目

【2018年5月11日ジュネーブ発】国連合同エイズ計画(United Nations AIDS : UNAIDS)のミシェル・シディベ事務総長 Michel Sidibe は南部アフリカのレソト、南アフリカ共和国、ザンビアの3カ国を歴訪し、5日間の日程で各国の閣僚とのハイレベル対話やレソトのHIV健康・状況室開設式への出席などを行うとともに、地域の女性活動家と、どのようにセクシュアル・ハラスメントや性的虐待の問題に対処するかについて、公開された率直な対話を行った。

最初の訪問国レソトでは、同国のモンヤネ・モレレキ副首相 Monyane Moleleki とともにHIV健康・状況室の開設式に出席した。式典にはスペシャルゲストとして女優のナオミ・キャンベル氏 Naomi Campbell も同席した。

レソトの「HIV健康・状況室」では、サービスの提供に関するデータをリアルタイムで表示し、同国におけるHIV流行状況を把握することができる。それより、国家またはコミュニティレベルでのデータ分析結果に対する早急なフィードバックが可能となるほか、ヘルスケアサービスへのアクセスにかかる問題を特定することができる。

シディベ事務総長は、「レソトの『HIV健康・状況室』の開設によってインパクトがあり効率的な保健プログラムを実施することができる。そして、最も必要としている人々へサービスを提供し、HIV対策において誰も取り残されることのない革新的な取り組みだ。」と述べている。式の前日、シディベ事務総長とキャンベル氏は、レソトの首都マセル市の「クイーン2世病院」Queen II Hospitalを訪問しHIVと共に生きる若い女性たちや、HIVの流行に影響を受けている人々と面会をした。キャンベル氏は、「私はレソト政府とパートナーが成果を上げてきたこれまでのHIV対策に対して敬意を表する。しかし、闘いはまだ終わっていない。10代20代という若年女性への対策が遅れているという現実がある。この重要な問題を提起するためにできることを行っていきたい」と述べた。

2カ国目の南アフリカ共和国では、シディベ事務局長はアフリカ大陸全体の立法府の役割を果たしている「パン・アフリカ議会」で演説し、「人間中心の保健対策」の重要性を強調した。また、パン・アフリカ議会議員に対し、エイズ対策をより持続し人々の健康改善のための予防対策を強化していくために保健サービスへの国内資金の増加や、女性や弱い人々を守るための法整備を訴えた。

その後、シディベ事務局長はUNAIDSの組織内で生じたとされるセクシュアル・ハラスメントや性的虐待を告発する女性活動家たちと会合を持った。シディベ事務局長は、「南アフリカ共和国での訪問を通じて、私は皆さんの声に耳を傾けてきました。HIVの流行は性的暴力と密接なつながりがあり、この2つを分けて考えることはできません。我々はこの問題を前に進めていく強い意志を持つ必要があります」と、声明を発表した。南アフリカ共和国の訪問を通じて、シディベ事務局長は同国のシリル・ラマポーザ大統領とデイヴィッド・マブザ副大統領兼国家エイズプログラム長官、アーロン・モツォアレディ保健大臣と個別に会談し、2020年までにHIVの治療を受ける患者を200万人増やすとともに、社会的立場の弱い集団へ向けた治療・予防サービスに関して地域・州当局の権限を強化することについて議論した。

最後に訪問したザンビアでは、エイズに対する対応強化の功績を表して2018年UNAIDSリーダーシップ賞を、ザンビアの初代大統領を務めたケネス・カウンダ氏に授与した。

原題:UNAIDS Executive Director Puts the Spotlight on the HIV Response in Lesotho, South Africa and Zambia during Five-Day Visit
出典:UNAIDS
日付:2018/5/11
URL:http://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2018/may/HIV_spotlight

オーストラリアと国連合同エイズ計画(UNAIDS),エイズの終息に向けて連携を強化

【2017年1月12日 ジュネーブ(スイス)発】オーストラリア政府と国連合同エイズ計画 UNAIDSは、アジア太平洋地域におけるHIV対策をさらに強化するため、新たに5年間の戦略連携に合意、署名した。この合意は、人権・偏見やジェンダー問題に取り組む新たなHIV対策を、根拠に基づいた情報提供、持続的で差別のない手法で推進することに焦点を当てる予定だ。続きを読む

国連、性教育への包括的アプローチを提唱

【2018年1月10日】ユネスコ(国連教育科学文化機関)が出版した最新の国際性教育実践ガイダンスは、初版から約10年が経つ中で、健康や福利を促進し、人権やジェンダーの平等を尊重して、子どもや若者が健康かつ安全で生産的な生活を送れるようにするための質の高い包括的な性教育を提唱している。続きを読む

HIVに対する偏見や差別が保健医療サービスの利用を妨げる

【2017年10月3日 ジュネーブ(スイス)発】大きな偏見や差別を体験したことのあるHIV陽性者は、そのような経験のない陽性者と比較して、治療を受けるまでの時間が約2倍遅くなるということが、国連の報告で明らかになった。続きを読む

米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の新戦略、13カ国に資金を集中

【2017年10月3日発】グローバルファンドとともに、世界のエイズ対策の資金供給や実施の根幹の一つを成している「米国大統領エイズ救済緊急計画」 PEPFAR は、9月19日に米国政府のレックス・ティラーソン国務長官 Rex Tillersonが発表した新戦略のもと、2020年までにHIVの流行を管理下に置くことができる可能性の高い13カ国へ「資金拠出を集中」する予定だ。ただし国務省によると、現在治療を受けている人々は今後も治療を受け続けることができ、PEPFARは50カ国以上でプログラムを継続する見込みだ。13ヵ国というのは、ケニア、ザンビア、タンザニア、ウガンダ、ジンバブウェ、マラウイ、レソト、コートジボワール、ボツワナ、ナミビア、スワジランド、ハイチ、ルワンダである。国務省は、「流行を管理下に置く時点」について、具体的にはこれを「HIV新規感染よりもエイズによる死亡が上回った時点」と定義している。

続きを読む

アフリカ:マラウイ大統領、国連本部の会合でエイズ対策のファスト・トラック・イニシエティブの進展を強調

 【2017年9月22日ニューヨーク(米国)発】9月の国連総会において、エイズ対策の「ファスト・トラック」の実施状況に関するハイレベル会合が行われた。「ファスト・トラック」とは、「(地球規模の主要な保健上の脅威としての)エイズを終わらせる」という「持続可能な開発目標」(SDGs)の達成を目指すための2020年までの目標である「90-90-90」目標(陽性者の90%が感染を知り、その90%が治療につながり、その90%においてHIV量が(検出可能値以下に)抑制される)を実現するために現在、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が提唱している、エイズ対策の急速な実施のための方策である。

続きを読む
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
Categories
Archives
発行者:AJF

アフリカ日本協議会

  • ライブドアブログ