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ウガンダ

(ウガンダ)強制的なHIV検査への懸念

【2018年8月2日】東アフリカの内陸国ウガンダでは、HIV1の新規感染の増加という現実を踏まえ、特に学生に対して強制的なHIV/AIDS検査を始めることを予定している。その提案はプライバシーに対する懸念を高めている。ウガンダの首都カンパラにある東アフリカの最高学府と言われるマケレレ大学の学生、メシア・ナルクワゴ Methia Nalukwago さんは、政府によるHIV強制検査に賛同している。「私たちは友人たちを、『本当に病気とかにかかってないの?』という感じで、疑いの目で見ている。もちろん誰かに言うわけではないけれど、何か症状があれば、その人は病気に違いないと感じている。強制的なHIV/AIDS検査は私たちが置かれている状況を知るのに役立つだろう」と彼女は話した。一方で、反対している学生もいる。

HIV陽性者の増加
ウガンダの約1,300万人がHIV陽性者で、毎週約800人が感染している。計算すると、1時間に約5人が感染していることになる。ウガンダ政府エイズ委員会による研究では、若者の間での十分な情報の欠如がHIV感染の増加を助長させていると示している。
ウガンダの中央地域東部のムコノ県首都のコムノにあるフォレストヒル大学のジェーン・ウェラ Jane Were 校長は、学校でHIV/AIDS教育に取り組んでいると話した。また、「生徒たちの両親は、生徒たちに抗レトロウイルス治療 Anti-Retro Viral Therapy:ART について誤った知識を伝え誤解させている」、「生徒たちは、なぜこの薬を飲んでいるのか教育されず、また服薬の重要性を知らないために効果的な内服治療が継続できないため、症状が出てしまう」と話した。

子を持つ親でもあるヘンリー・アチク Henry Atiku 氏は、若者の強制的な検査は他の問題を引き起こす可能性を訴えた。「子供たちは、HIV/AIDS検査がどんな意味を持つのかについて理解できていない。HIV陽性者を把握するための強制的な検査は、非難や同級のいじめに繋がるだろう」と話す。

両親たちと取り組む政府

ウガンダのサラオ・ペンディ Sarah Opendi 国務大臣は、HIV感染拡大を抑制するにはHIV検査が重要だが、「両親の同意なく子供たちを検査することについては、これを認めない」、「検査に関する正しい過程を経て、検査を始める必要がある」と強調した。続けて、「私たちは、自殺を考える子供たちを見てきた。これらの子供たちのカウンセリングを行い、前向きな生活へ導いていく必要がある」と話した。

しかし、ウガンダ現地でHIV陽性者の人権に取り組むNGOである「ウガンダHIV/AIDS保健人権グループ」のパトリック・オジロン Patrick Ojilong は、「政府によってHIV/AIDS検査が実施されてしまったら、個人のプライバシーが侵害される」と警告している。

強制的なHIV検査による利益
ウガンダ政府エイズ委員会は、強制的な検査は学生が自分の状況を把握し治療を開始するきっかけとなると理解を求めている。ルベン・トゥイノムジュニ Reuben Twinomujuni 弁護士は、この新たな方針について「HIV陽性者の大部分は若者であり、このような政策があれば感染症を防げるだろう」と話し、HIV/AIDS対策への効果を期待した。

原題:Outcry in Uganda Over Compulsory HIV Test
日付:2018年8月2日
出典:DW
URL:https://allafrica.com/stories/201808020669.html

ウガンダ:HIV治療における「検査と治療」への準備はできているのか

【2018年1月6日 カンパラ(ウガンダ)発】ある調査によると、もしHIV陽性反応が出た人がただちに抗ウイルス治療を受けることができれば、HIV感染拡大を防ぎ、2030年までにHIVの流行を阻止することができる。2015年11月にWHOが発表したガイドラインは、HIV陽性者、すなわちHIVに感染している人はすべからく、病状の段階にかかわらず抗ウイルス治療を受けるべきという内容であった。それに従い、多くの国が「検査即治療」test and treatを導入してきた。続きを読む

(ウガンダ)抗レトロウイルス薬の在庫切れが薬剤耐性の懸念を引き起こす

【2017年11月1日カンパラ(ウガンダ)発】国を挙げて薬剤の在庫切れに対処しなければ、多くのウガンダ人が第一選択薬の抗レトロウイルス薬に耐性を示すことが懸念されている。続きを読む

(ウガンダ)新たなHIV治療モデルで病院の混雑を緩和する

【2017年9月13日 カンパラ(ウガンダ)発】 
東アフリカに位置するウガンダの保健省は、HIV陽性者の治療継続を促すために、新たな治療サービスモデルDifferentiated Service Delivery(DSD)の採用を発表した。このモデルは、患者の服薬を促すために医療施設の混雑緩和や待ち時間の短縮に焦点を当てている。続きを読む

(ウガンダ)政府が経口のHIVセルフ検査キットを導入へ

【2017年7月18日 カンパラ(ウガンダ)発】
東アフリカの内陸国ウガンダの保健省は、経口のHIV自己検査キットの導入を考えており、それによって男性のHIV感染状況を知ることができる。これは、同国の最高学府マケレレ大学Makerere Universityによる研究で、自己検査キットは男性のパートナーの検査を促すのに有効な方法であるという結果を受けたものである。続きを読む

(ウガンダ)金銭的支援が女性のHIV感染暴露を手助けする

【2017年6月27日発】
 ウガンダ東北部のカラモジャ地方 Karamojaモロト県 Morotoに居住するHIV陽性者の女性たちは、偏見を持たれることへの恐怖から、以前はHIV感染していることを打ち明けられなかった。しかしUNウィメン UN Women による無料の財政支援により、HIVに感染していることをカミングアウトする自信をもつことができるようになった。続きを読む

(ウガンダ)HIV患者が飢餓と関連の合併症で死亡している

【2017年6月16日 カンパラ発】
 東アフリカの内陸国ウガンダの北部では、ここ3ヶ月の食料不足により、グル(Gulu)地方のHIV陽性者たちは治療を続けることができず、飢餓に関連した合併症で亡くなっている。よい食事は薬の副作用を制御する助けになるため、抗レトロウイルス治療やその他の投薬治療中の者にとって、十分な食事は重要である。続きを読む

(ウガンダ) 大統領のエイズ緊急対策はどうして必要か

【2017年6月8日カンパラ(ウガンダ)発】6月6日(火)、東アフリカの内陸国ウガンダのヨウェリ・ムセヴェニ大統領 Museveni は、ウガンダでHIV/AIDSを2030年までに終わらせるための迅速な取組みに関する5大対策計画(5-Point plan)を発表した。もし現在の取組みが迅速に実行されたなら、ウガンダでもHIVから自由な世代が誕生する可能性があり、これは重要な介入となるだろう。続きを読む

新たなHIVへの資金を調達するビール税

【2017年5月1日 カンパラ(ウガンダ)発】東アフリカの内陸国ウガンダの政府は、「エイズ信託基金」 Aids Trust Fund(ATF)の財源確保のために、アルコール飲料やソフト飲料に2%課税する法案の検討を開始した。これは主に国外からの援助に依存している現状を改善するとともに資金不足を解決するためである。
エイズ信託基金は2012年に国会で可決され、HIV感染拡大に対処するために保健省の予算とは切り離されて創設された。
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ウガンダで500人の少女が毎週HIVに感染している「その事実にウガンダの誰が注意を払っているだろうか」

【2017年2月9日】ウガンダ・エイズ委員会Uganda Aids Commissionが数日前に発表した報告が本当であれば、来年の今頃までに2万6,000人の少女がHIVに感染している可能性は極めて高い。もしこの傾向が続くのであれば、2029年までに、自分の娘や孫娘がHIV陽性者である可能性も高い。一方で、自分の息子や孫息子、夫もまた無関係ではない。

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AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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