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ジンバブウェ

(ジンバブウェ)「エイズ終息」への取り組み、世界から認知される

【2018年9月19日ハラレ(ジンバブウェ)発】国際保健への投資で有名な世界最大の財団、ビル&メリンダ・ゲイツ財団と米国のワシントン大学保健統計・評価研究所 Institute for Health Metrics and Evaluation が発表した報告書「ゴールキーパーズ:データの背景にあるストーリー2018」によれば、南部アフリカの内陸国の一つであるジンバブウェは、これから5年間で現在のHIVへの取り組みの努力の拡大と新たな予防方法を組み合わせれば、今後10年以内に、15歳から29歳までの新規HIV感染を現在の3分の1に減らすことができるという。

ジンバブウェは子ども・若者の人口が多く、この人口を健康に保てれば、同国は飛躍的な経済成長が期待できる。ジンバブウェの人口の半分以上が25歳以下だが、この人口の大部分は、25歳になるまでに新たにHIVに感染する可能性を持つ。

HIVへの介入は3つのステージがある。検査によって人々は自分のHIV感染の有無を知ることができる。HIV陽性と判定された人々はどう治療につながるか。そして、治療が成功してウイルス量を検出可能値以下に下げることができるか。一方、予防については、現在のところ、コンドームを使った感染予防、男性の亀頭包皮切除、暴露前予防内服 Pre-exposure prophylaxis : PrEP がある。今後中長期で期待されるのは、より効果の長いPrEPと、70%の予防効果のあるワクチンである。

ジンバブウェのHIVの中長期シナリオは、現在のジンバブウェのHIVへの取り組みをどの程度スケールアップできるかということと、あらたな予防方法の開発スピードおよび効果的な組み合わせをどのように追求できるかで、「ゲートキーパー」報告書には、3つのシナリオが示されている。

(シナリオ1)ジンバブウェの現在のHIVへの取り組みは一定の効果を生み出している。この努力を続けることで、効果的にHIVを減少させることはできるが、減少スピードは遅く、2050年になっても毎年1万6千件のHIV感染が生じるであろう。

(シナリオ2)ジンバブウェが既存の取り組みを効果的に拡大し、現在の予防方法を効果的に組み合わせれば、2050年には新規感染を毎年5000件にまで減らすことができるであろう。

(シナリオ3)ジンバブウェが既存の取り組みを効果的に拡大し、さらに、長期的に効果のあるPrEPやワクチンなど、新規に開発される予防方法を効果的に組み合わせられれば、HIVはしっかりと管理された状況にもっていくことができるであろう。

この報告書を出したビル・ゲイツ氏は、ジャーナリストたちを招いた電話会議において、「ジンバブウェは既存のHIVプログラムが効果的に機能している国であると認識している。この報告書で示されたことが効果を持つのは、多くの人々が検査を受け、エイズ治療が適切に行われる場合である。若い世代にメッセージを届け、プログラムをその世代においてきちんと機能させることが重要だ」と述べた。

原題:Zimbabwe: Zim's Impressive Efforts to End HIV Get Recognition
出典:The Herald (Zimbabwe)
日付:2018年9月19日
URL:https://www.herald.co.zw/zims-impressive-efforts-to-end-hiv-get-recognition/

(ジンバブェ)HIV患者、政府無料提供のHIV治療薬を入手できず

【2018年6月7日ゴロモンジ(ジンバブウェ)発】アフリカ南部の内陸国ジンバブウェの北東部に位置する東マショナランド州のゴロモンジでは、政府が無料提供する抗レトロウイルス薬治療(Anti-Retro Viral Therapy:ART)を多くのHIV患者が入手できない状況になっている。これは治療薬を配布するヘルスセンターが患者に治療毎に1ドルを支払うよう要求しているためである。

ムワンザ村の住民らは、経済的理由から1ドルを支払うことができずに治療を受けられない者もおり、「1ドルはわずかかもしれないが、ここでは経済的困窮により支払うことができず、結果として治療薬が服用できずにいる」と話している。

ART治療は毎日薬を服用する必要がある。あるHIV陽性者のある女性は他のヘルスセンターでは無料で提供されているのに、なぜこの村では1ドルを要求されるのか疑問に思ったという。女性は、「昨年まで住んでいたチトゥンギザ村では無料だった。ムワンザ村のクリニックを受診したときに、受診毎に1ドル払う必要があると言われ驚いた。クリニックに行くまでの交通費を払うお金がないために長い距離を歩き、さらに政府が無料提供している薬にお金を払うよう強要されるのは不公平だ」と話す。また、「結果としてART治療が必要な患者はお金を払えないために引き返し、期日どおりに薬を受け取ることができずに命が危険にさらされることになる」と付け加えた。

ムワンザ・クリニック Mwanza Clinicの看護師は、「薬が必要な患者すべてに業務管理費として毎回1ドル払ってもらうことになっている。本来無料で提供されるべきであるが、クリニックの運営費などを政府が十分に援助してくれないためコストがかかる。クリニックで清掃や洗濯を手伝ってくれるボランティアに支払う手当も政府は負担してくれない」と話した。

政府は国家エイズ委員会(NAC)を通じて現在100万人のHIV陽性者にARTを提供している。国連開発計画(UNDP)によると、ARTが受けられることにより2006年以降、ジンバブェでは合計393,000人が命を永らえることができ、2016年一年間でも49,000人が死を免れることができた。

原題:Zimbabwe: HIV/Aids Patients Fail to Access Drugs As Clinic Demand $1 per Visit
出典:NewZimbabwe.com
日付:2018/06/07
URL:http://allafrica.com/stories/201806070732.html

(ジンバブウェ)性感染症薬の不足による打撃

【2018年3月29日】アフリカ南部の内陸国ジンバブウェの北東部に位置する東マショナランド州の州都マロンデラでは、ヘルスセンターの薬剤不足のために、性感染症の患者がクリニックで治療を受けられない状況である。

性感染症に取り組む団体は、このことで、性感染症が患者のパートナーにも感染するのではないかと懸念している。

国家エイズ委員会National AIDS Council(NAC)の東マショナランド州の責任者、ウィルフレッド・ドゥベ氏Wilfred Dubeによると、多くの患者が公的医療機関でなく、民間薬局で性感染症薬を買わざるを得ない状況だという。

しかし、患者のなかには値段が高いために民間薬局で買うことができない人もいて、パートナーへの感染リスクが高まっている。

ドゥベ氏は、「地域クリニックでは性感染症の薬が不足している。ほとんどの患者は薬局で薬を買うように言われているが、ほとんどの性感染症の治療には2剤から3剤の薬剤が必要なところ経済的理由から1剤しか買えない患者もいる。そうなると完全に治らないばかりではなく再発しやすい」と話している。

さらにドゥベ氏は、「薬剤不足により新たな感染と闘う国家エイズ委員会の努力が無駄になっている」と述べ、新たな性感染症の増加がコンドームに対する理解不足に起因していると考えている。東マショナランド州では、マロンデラ、ムレワ、ムトコの各地区がHIV陽性者が最も多い地域とされている。

●原題:Zimbabwe: Marondera Hit by Shortage of STI Drugs
●出典:New Zimbabwe
●日付:2018/03/29
●URL:http://allafrica.com/stories/201803290559.html

(ジンバブウェ)イスラム教徒の人々が性感染症の感染率が最も高いと ジンバブウェ・エイズ委員会が発表

【2018年1月2日】ジンバブウェの国家エイズ委員会は、北東部に位置する東マショナランド州ムレワにおけるイスラム教徒の性感染症が、毎年少なくとも3000症例あるとする報告書を発表した。続きを読む

(ジンバブウェ)HIV予防の取り組みはHIV感染に陥りやすい女性や若い女性に届かなければならない

【2017年10月10日】直近のデータによると、南部アフリカの内陸国スワジランドの5人に1人の大人はHIV陽性であり、女性の間で最も高くなっている。この状況にもかかわらず、若者-特に若い女性-は自らの安全を確保するための情報とサービスを得られていないことが多い。続きを読む

(ジンバブウェ)トラックドライバーが主な性感染症の要因

【2017年9月5日ハラレ(ジンバブウェ)発】南部アフリカ諸国経済共同体 SADC の管轄地域である南部アフリカにおいては、国境通過ポイントにおけるトラックドライバーとセックスワーカーの性交渉が主な性感染症の要因となっている。


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(ジンバブウェ)ARV薬の不足に至急対処する必要

【2017年8月23日】
アフリカ南部の内陸国ジンバブウェにおいて、公衆衛生に関する機関で抗レトロウイルス薬(ARV)が不足し、HIV感染者やエイズを発症した人に影響を及ぼすことが深刻な懸念となっている。マルチセクターによる協力で何年間もHIVやエイズ関連の死亡を減少させてきたジンバブウェにとって、抗レトロウイルス薬のうち第2選択薬として使われているアバカビルAbakavirの不足は、通常なら3か月分の薬を渡すところ、1週間分の薬しか渡せない、という深刻な事態であり、痛恨の極みといえる。続きを読む

(ジンバブウェ)看護師がHIV研究賞を受賞

【2017年8月6日】
南部アフリカの内陸国ジンバブウェの看護師 チェナイ・マサビル氏Chenai Mathabireが、本年の国際エイズ学会研究会議において、HIV・結核研究賞を受賞した。続きを読む

(ジンバブエ) アメリカからの資金援助が増額される見込み

【2017年5月11日 ケープタウン発】
アメリカ合衆国はワシントンとハラレの外交上の問題に関係なく、特に医療に関するセクターでジンバブエへの資金提供を増額するという計画を発表した。
この計画は、ハラレ国際芸術祭(HIFA)の終盤に、ハリー トーマスJr(Harry Thomas Jr)ジンバブエ大使によって明らかにされた。
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(ジンバブウェ)HIV、エイズがインフォーマルセクターを苦しめる

【2017年4月27日 ハラレ(ジンバブウェ)発】ジンバブウェの国家エイズ委員(NAC)によると、HIVとエイズは国内インフォーマルセクターに大被害を与えている。報告書では、インフォーマルセクターを8つに分けている(小規模の炭鉱労働者、国境の貿易業者、公共の運送業者と製造業者、セックスワーカー、小規模の農業と農業従事者、販売(食品を含む)と理容・美容業、建設業、製造)。「インフォーマルセクターをターゲットとしたHIV・エイズ戦略:状況分析の報告書2017年3月」の資料では、インフォーマルセクターでリスク行動が蔓延していることが明白であった。続きを読む
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AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
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