グローバル・エイズ・アップデート

世界のHIV/AIDS情報を日本語で配信中!

トーゴ

★トーゴ:世界基金より2000万米ドルの助成金

2009年7月16日、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)は、西アフリカのトーゴ共和国のHIV/AIDSプロジェクトに対し、今後2年間で2000万米ドルの贈与をすることで合意した。同国におけるHIV陽性者の治療とケアの規模拡大を目指す、5年間の無償援助計画の第1段階である。続きを読む

トーゴ:NGOがHIV陽性率の低減に成功—世界基金も評価

アフリカ西部に位置するトーゴ共和国は、2002年から2006年までの4年間で国民のHIV感染率を半分近くまで下げることに成功した。国際的なNGOである「国際人口対策サービス」Population Services International(PSI)がトーゴ政府の支援や世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)の資金援助をうけて先導した感染予防プログラムが大きな成果を上げたとみられている。

世界基金がHIV/AIDS対策に大規模な資金援助を開始した2002年は時点では、成人におけるHIV感染率は6%だった。しかし、4年後の2006年には3.2%にまで下がったという。PSIが行った調査によると、現在では80%の人がHIV検査を受ける意思があると答え、98%の人々はコンドームをどこで入手できるかを知っていると回答したという。アフリカ諸国で、このような進歩を実現した国は未だ少ない。

トーゴでは、一夫多妻制が慣習としてだけでなく法律で認められており、男性が複数の性的パートナーを持つことが当然視されている。そのため、他の国では禁欲や貞操を説いてHIV感染予防を呼びかけることも多いが、トーゴでは実効性が少なかった。

さらに、同国では主に35歳から55歳くらいの男性と10代の少女が金銭を介した性的関係を持つケースが多い。中年男性にとっては若い女性と付き合うことが、また、15、16歳の少女たちにとっては年上で経済的に豊かな男性と付き合うことが社会的ステータスのようにさえ思われる傾向があるという。しかし、男性は、相手の少女は性的経験が少ないであろうという油断により、コンドームを使用することが少なく、また、少女たちも、既婚で、尊敬できるはずの大人の男性がHIVに感染しているなどとは想像もしないので、コンドームを使用しない性交渉が多くみられた。若い女性の間でHIV感染率が上がったのはそのためであると考えられていた。

続きを読む

トーゴ:政治的な混乱がHIV陽性者のARVアクセスを阻害

 トーゴでは、数十年に渡る独裁体制を続けてきたニャシンベ・エヤデマ前大統領が死去し、その子息であるフォール・ニャシンベ氏が大統領職を継承したことについて内外での批判が高まり、大統領選挙をはさんで与野党間の対立が激化し、一時は騒乱状況となった。
 ユニセフによると、4月24日に行われた大統領選挙以降、何万人ものトーゴ人が選挙の影響で住居から退避せざるを得なくなった。その中にはエイズ患者も含まれ、特に抗レトロウイルス薬(ARV)を使用している患者は、薬の利用が困難になったため、その影響は深刻だという。
 ユニセフのトーゴ代表、アイチャ・フランベルト氏 Aicha Flambert の談話は以下のとおり。
 「私たちは、薬を持たずに住居を離れざるを得なかったエイズ患者たちの特定を始めました。疫学的な方法をシステム化して、エイズ患者の割り出しを始めましたが、このシステムが効果を挙げることを期待しています。」
 しかし、ユニセフ・トーゴ事務所は今のところ、薬の供給を断たれたエイズ患者の人数を把握していない。2001年に実施された調査によると、トーゴの全人口500万人の約6%がHIV感染者と推定されている。国内にあるHIV陽性者団体は、今年の3月の時点で、 トーゴで抗レトロウイルス薬(ARV)を必要としているエイズ患者は約15,000人いるものの、治療を受けているのは、2,500人に過ぎないと述べている。
 エヤデマ前大統領の死去後の混乱により、トーゴでは多くの難民・国内避難民が生じたが、UNHCRによると、隣国に退避した人々は34,000人以上にのぼる。また、トーゴの国内NGOや国連機関は、約10000人の国内避難民がいると発表している。
 野党指導者たちは、前大統領派の陣営が選挙で不正行為をしたと非難しており、また、政府による反対派への弾圧に抗議している。

原題:TOGO: UN agencies working to locate HIV patients displaced by post
election violence
日付:May 30, 2005
出典:IRIN Plus NEWS
URL:http://www.plusnews.org/pnprint.asp?ReportID=4862
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
Categories
Archives
発行者:AJF
  • ライブドアブログ