グローバル・エイズ・アップデート

世界のHIV/AIDS情報を日本語で配信中!

東欧・中央アジア(旧ソ連圏)

ウクライナ、詳細な計画のないままグローバルファンドからの「卒業」プロセスを開始

【2018年2月7日】途上国の三大感染症に資金を供給する国際機関、グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)の案件の適切な実施を監督する同ファンド内部の独立した機関、総合監察官事務所(the Office of the Inspector General: OIG)は、1月24日にグローバルファンドのウクライナに対する資金援助に関する監査報告書を公表した。その中でOIGは、ウクライナが詳細な移行計画のないまま、主要なプログラムの実施責任団体を今年初めにもNGOから政府に移し始めようとしていると言及した。ただしウクライナは現在、下位中所得国(LMIC)であり、グローバルファンドの支援を2025年までに終了し三大感染症対策を自国資金で行う資金移行 transition の予定国には含まれていない。

続きを読む

(ベラルーシ)グローバルファンドのベラルーシへの資金拠出案件、対策のカギとなるコミュニティ(key affected populations)への対策を可能にする「社会契約制度」を条件付け

【2018年1月9日】旧ソ連圏のベラルーシ共和国では、HIV予防対策の鍵となるコミュニティ(薬物使用者、男性とセックスをする男性、セックスワーカーを含む; 以下KAPS)を対象としたプログラム実施に向けたNGOとの契約を可能とする社会契約制度の整備は、大幅に遅れをとっている。現状、法律の改定には予想以上の時間がかかり、社会契約制度がうまく機能するのか不確実性が高い。ベラルーシ政府のHIV予防プログラム2016〜2020年には、社会契約制度を介したプログラム実施(2017年〜)のためにNGOに資金提供する計画が盛り込まれていた。しかし、2017年度の支援金は自治体の必要経費として費やされた。続きを読む

ジョージア、グローバルファンドからの「卒業」プランを策定

【2017年8月8日】
東欧・中央アジアの一部である南コーカサスに位置するジョージア(サカルトヴェロ)は、自国の三大感染症対策をグローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)の資金から自国の資金での実施に移行していく「卒業プラン」を形成した。2022年までにHIVと結核(TB)プログラムを完全な国内資金による実施に円滑に移行させることがジョージアの移行計画の目的である。しかしながらこの計画は、政府がどのサービスをいつ引きつぐのか特定されていない。


続きを読む

(タジギスタン)タジキスタン政府、ハーム・リダクションにおけるインドの教訓を学ぶ

【2017年5月24日、ドゥシャンベ発】
 2017年5月27日から6月2日まで、中央アジアにある旧ソ連の一国、タジキスタン共和国の政府からの派遣団がインドを訪問した。スタディツアーの目的は、政府プログラムと政策の枠組み内でのハーム・リダクション(特に薬物使用者の健康被害軽減)プログラムの実施の方法や、ハーム・リダクションへの資金手当ての方法、また、これらのプログラムの枠内で、NGOがハーム・リダクション・プログラムの中での非医療的なプログラムを実施する場合の資金提供方法について学ぶことである。続きを読む

ウクライナでアドボカシー活動が国内資金増額の成果を挙げる

【2016年10月3日 キエフ(ウクライナ)発】
HIV陽性率の高い東欧の国、ウクライナにおけるエイズ対策資金の増額のための啓発活動は、グローバルファンドの力強い後ろ盾のもと、市民社会組織 CSO や、グローバルファンドのプロジェクトの資金管理団体 Principal Recipient (PR) が主導し、目覚ましい成果を挙げた。CSOが予算の策定や執行に関わったことによって、エイズ・結核・C型肝炎などへの資金が増額された。続きを読む

(リトアニア)「対麻薬戦争」とその犠牲者たち


【2016年6月24日ヴィリニュス(リトアニア)発】
6月26日は「薬物乱用・不法取引に反対する国際デー」International day against drug abuse and illicit trafficking である。30年以上前からこの日は世界中で麻薬問題が話題にのぼる。現在、「麻薬戦争」は、薬物使用者に対する「戦争」へと変わりつつある。研究者や政府高官、活動家の中では、この戦争は無意味で死者や莫大なコストを生むと考える者が増えている。一方、新たなHIV感染、C型肝炎、薬物の過剰投与、残酷な刑罰によって犠牲者も増えている。この状況は、組織犯罪の増加や違法な薬物市場での混合薬物の登場により悪化している。続きを読む

アルメニアのエイズ問題=どのように資金を有効に活用できるか


【2016年6月7日】
南コーカサス地方に位置するアルメニア共和国におけるHIVの状況は、薬物使用者PWID、男性とセックスする男性、獄中者、女性のセックス・ワーカーFSWを含む、「対策のカギとなる人口集団」については改善されてきている。一方、より高いHIV感染率の高い国、主にロシア連邦へのアルメニアからの出稼ぎ労働者のHIV感染率は増加している。続きを読む

(ベラルーシ)HIVにかかわる入国規制を撤廃


【2015年4月9日ジュネーブ(スイス)発】東ヨーロッパに位置するベラルーシ共和国はHIV陽性者に対して入国や滞在、居住することを規制していたが、このたび、この規制を撤廃すると発表した。国連合同エイズ計画UNAIDSは、これを歓迎している。また同国は、抗レトロウイルス治療を含む医療サービスに外国人も平等にアクセスできるようにするという。この発表は、いくつかの国で実施されている、HIV陽性者に対する入国や滞在、居住を規制する法律や政策が、公衆衛生や人権の世界標準から逸脱していることを示唆するものである。続きを読む

(ウクライナ)ウクライナ危機と国際保健外交

【2015年3月17日ジュネーブ(スイス)発】東欧の平和と安定は、ウクライナを舞台にした外交危機の急速な悪化により岐路に立たされているが、ロシアによるクリミア併合後、同地域にもたらされた深刻な公衆衛生の状況や、同地域で深刻な、ヘロインなどオピオイド系薬物の依存症に対する治療に用いられる「オピオイド代替療法」の禁止決定の問題点については、かなり見過ごされている。続きを読む

(ウクライナ)宗教指導者たちがエイズ対策の強化に役割を果たすと明言


【2015年2月13日キエフ(ウクライナ)発】ウクライナの19の宗派で構成される、「ウクライナ全国キリスト教会協議会および宗教団体」(AUCCRO)は、ウクライナの首都キエフで会合を開き、軍事的な紛争が生じているウクライナ東部におけるHIV感染を食い止めるため、早急に対策を行う必要性を確認した。続きを読む
おすすめ(AJF関係者の本)
AJF代表・林達雄著作。治療薬アクセス問題を患者の側から描き、真の国際協力とは何かを問う、HIV/AIDS関係者必読の一冊
Categories
Archives
発行者:AJF

アフリカ日本協議会

  • ライブドアブログ