Un esercito di 5 uomini / Un esercito di 5 uomini.5 uomini.jpg / 5 Man Army
(1969-Italy, C-99m.)
![03](https://livedoor.blogimg.jp/ajhij/imgs/5/9/591b5e5a.jpg)
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製作 イタロ・ジンガレリ
監督 ドン・テイラー
脚本 マーク・リチャーズ,ダリオ・アルジェント
音楽 エンニオ・モリコーネ
撮影 エンツォ・バルボーニ
出演 ピーター・グレイブス,バッド・スペンサー,ニーノ・カステルヌオーヴォ,ジェームズ・デイリー,丹波哲郎
300円で輸入DVD発見、購入。いつか観たい、と少しだけ思っていたから。もちろん、丹波哲郎が出ているからです。あ、しかもこれ脚本はまだ監督やっていない頃のダリオ・アルジェント。しかもこの音楽はどう聴いてもモリコーネだよね。ああ、やっぱし。ああ、なんて豪華なんだ。しかし、なんで監督がドン・テイラー。イタリア人にやらせなくてどうする。しかもよりによってドン・テイラー。まぁ、主演もどういうわけか、じゃなくて当時『スパイ大作戦』でイタリアにて大人気だからのピーター・グレイブス。どうしても『シェルブールの雨傘』とか『刑事』とか『若者のすべて』のような名作路線を思い出すニーノ・カステルヌーヴォもよくよく考えると『真昼の用心棒』('66)でどぎつい西部劇もやってるもんなぁ。変な髭面で面影なくて途中で気が付きました。まぁ、定番バッド・スペンサーが出てる分、どんな映画になるか、はちょっと想像はできたのですが。
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まぁ、日本人観客としては丹波哲郎の大活躍に拍手するしかないのです。出てきたとたんナイフ投げの見世物やってます。そこの貼り紙はちゃんと日本語で「手裏剣投げ」って書いてありましたがね。
そして、この作品のクライマックスとも呼びたくなる丹波哲郎大活躍シーン。田村信の漫画ですね、これは。落ちるとこは「どわーっ」走るとこは「ぶももももー」なんて効果音が目に浮かびます。なんだ、これ笑っていいのか、と考えてしまいましたが、やっぱり相当に笑えるのではないでしょうか。封切り時に劇場でほかの観客と一緒に体験したかったなぁ、と切に思います。やっぱりみんな大爆笑だったんでしょうか。それとも大拍手でしょうかね!いや、もうこのシーンだけでも観た甲斐があった、というもんで。
アルジェントの脚本も、見せ場に次ぐ見せ場、のようで実は相当大きな疑問が残るんです。どうせ砂金を積んだ列車の車輛を襲って奪うなら、もうすでに列車中を制覇しているんだからどっかで止まって奪えばいいんじゃないか。なんであんな凝ったことしてその車輛だけ切り離します?しかも車輛切り離すのにあんな凝った爆破装置いるんですか?丹波哲郎が手で金属のフック引っかかて他の車両と軽く繋いでましたぜ。しかもあんなに時間計算して大事な局面でやるのがバッド・スペンサーのあの一人仕事かい!あれ大変だろ!
それよりもこんなに弱くて人数も少ない軍隊相手にするんだったら最初から正攻法で正面から列車襲って奪ってしまったら......
![02](https://livedoor.blogimg.jp/ajhij/imgs/3/8/38cb277d.jpg)
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まぁ、全篇お気楽なスパゲッティ西部劇の味は満ちていますが、やっぱり主演がピーター・グレイブスってのが変なまま終わってしまった。でもこの人背が高いんですなぇ。丹波哲郎と並ぶと2倍くらいに見えました。
日本人の出ている西部劇はこの後も作られ続けますが、この丹波哲郎はまともな方だったんですね。
しかし、英語題名はなんで”The 5-Man Army”なんでしょう。”The 5-Men Army”じゃないんでしょうね。
まぁ、どう転んでも、ドン・テイラーの監督作品ですから、平均点から上は取れないよね。この作品の後も『新・猿の惑星』(1971)、『ドクター・モローの島 』('77)、『オーメン2/ダミアン 』('78),と名前を見るたびに、あーあ、ってなる作品を期待通りに撮ってくれます。最後に『ファイナル・カウントダウン 』('80)で、おお、ちょっとましになったじゃないの、と思わせてそれがキャリアの最後の作品となりましたとさ。