2023年04月29日

柔道家、中国に困る

sse-tête chinois pour le judoka
(1967-French, Italy/ C-104m./86m.)
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製作 ジャン・クロード・ベルジェ
監督 モーリス・ラブロ
脚本 ジャン・メッカート、モーリス・ラブロ
音楽 アントワーヌ・デュアメル
撮影 ディディエ・タロット
出演 マーク・ブリアン、マリル・トロ、マリア・ミン、ル・グラン・フェレ

どうして今更こんな無名のユーロ・スパイ映画を観ることになったか。まぁ、噂が事実であったか確かめるしかない、と。
マリル・トロってこんなに細くて背が高かったんだ、と気が付く。対照的な小柄なマリア・ミンが隠れた肉感派って感じで無茶苦茶よろしいなぁ。日髙のり子みたいな。

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まぁ、冒頭から剣道の連取風景を延々見せるんですけど、主人公は「柔道家」でしょ。柔道家、って言葉がフランス語でもドイツ語でも存在するなんて知らなかったなぁ。
さて、お目当ての......出ましたですよ、のアンドレ・ザ・ジャイアント。ル・グラン・フェレとして出演。これって当時のリング・ネームですよね。この映画出演は後年の『プリンセス・ブライド・ストーリー』(だったかな)とかよりもっとちゃんとしてましたよ。


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中国人の武術家に扮しているのだ。黒髪のかつらを被っていったいこれは何者?って感じでしたね。まだうんと若くて21歳の頃。もうレスラーではあります。結局。本名はアンドレ・レネ・ロシモフ。私たちが彼を見ていたのは1970年代の国際プロレスから。私の一番好きな彼はこの国際プロレスのモンスター・ロシモフ時代である。これはいいレスラーだったんです!後年のように怪物ぶりを売るんじゃなくて、あくまでも巨大なヒールの外人レスラー。試合中ずっとあの図太い声で喚き続き!試合をコントロールできる巧者でしたよねぇ。ぶきっちょな試合運びだった国際プロレスのエースたち(小林、木村、杉山、草津)を本当に救ってましたねぇ。きちんと動けたし、うまかったよなぁ。今、国際プロの試合を見直しても、彼のうまさは際立っています。特にタッグ・マッチは絶品です。日本で一緒に来日したバーン・ガニアがそのタレントに目をつけてアメリカで売り出したのもわかります。このうまさを知ってると、後に新日本プロレスで怪物として売り出されたのが本当にもったいなかった。新日本時代に一度、フランク・バロアと一緒に新阪急ホテルから梅地下に出てきたのに遭遇したことがあるが、やっぱり突き抜けて大きいから周囲の好奇の目は凄かったなぁ。全日時代の彼はもはや体が痛々しいくらいに動かなかったけど、本来のベビーフェイスとして登場できてほんと良かったと思う。やっぱりハイライトは馬場と組んでランド・オブ・ジャイアンツ(ブレード・ブッチ・マスターズ、スカイウォーカー・ナイトロン)との対戦だろう。4人タッグで馬場が一番小さかったという史上初の試合でありました。
まぁ、なかなかだるい作品ではありますが、今から考えると、当時中国は欧州から見るとこんなもんだったのでしょう。結構本質を見抜いているのがすごい。けど、中国も日本も同じようなもんな様子。冒頭ののクレジットは日本人の延々剣道シーンですし。劇中の悪の中国組織の基地には怪しげな日本語・中国語が至る所に。「大昌ま甦岩井戸」でしょうか?もう一枚の写真では「定食士」ってのが「岩井」の横にちょこんと書かれてますね。

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