柔道家、中国に困る
顔のない殺人鬼
LEGO スター・ウォーズ パダワン・メナス
ザ・ロストシティ
サンダーフォース -正義のスーパーヒロインズ-
撮影 Barry Peterson
レッド・スネイク
Frogs!
モスラ(1996)
だいたいタイトルバックですでにモスラ見えてる、なんてなんだこりゃ、でしょう。怪獣を見せるためのタメ、ってものを理解していない。この時代、もうそんなもんは必要ない、んだろうか。
The Wanted 18
カビリア
王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件
グレート・アドベンチャー
ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷
ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷
モンスター・パニック/怪奇大作戦
(1970-スペイン・西ドイツ・イタリア:C-86m.)
製作者:ハイメ・プラデス
監督:ヒューゴ・フレゴネス、トゥリオ・デミケリ
音楽:ラファエル・フェラー
脚本:ハシント・モリーナ
出演:マイケル・レニー,カリン・ドール,クレイグ・ヒル,ポール・ナッシー
『モンスター・パニック/怪奇作戦』って題名になってDVDが発売されましたが、「大作戦」でないとぴんときません。まぁ、こんなもんがピンとくるような人はまともじゃないけど。TVの深夜映画とか一生懸命観てないと知る機会もないだろう。
真面目に作ってるのか、と疑いたくなる一面もあるが、ポール・ナッシーが定番の狼男で出てくると(しかもやはり脚本もやってる)一生懸命感が出てきて、つきやってやるか、という気持ちになるから不思議だ。
それにしてもマイケル・レニーですよ、主演が。地球人を支配するのに地球人が怖がってる怪物を一揃えしちゃえ、なんて考えるよりもクラトーみたいなロボット用意しなさいよ、と言ってあげたくなる。それにカリン・ドール。当時バリバリのボンド・ガールですぜ!金かかってるね!と褒めてあげたくなる。
が、怪物たちがもうへなへなでいけません。自作自演のポール・ナッシー狼男だけはいつものように真面目にやってるんですが、吸血鬼(ドラキュラとは言わない)は杭と言うより棒を怖がっておろおろするばかり、フランケンシュタインの怪物(ボリス・カーロフ版っていうよりラーチよりの進化版)はおでこに布貼って眠って歩くだけ。ミイラは気色悪さが満点で怖かったですね。
ストーリーを追うと、ただただ、脱力の作品ではありますが、音楽も楽しいし、決してゴミではありません。やっぱり固定ファンがいてもおかしくない。
ディープ・ブルー3
(2020-US:C-100m.)
製作総指揮 :トム・ケニストン
監督 :ジョン・ポーグ
脚本 :ダーク・ブラックマン
出演:タニア・レイモンド 、ナサニエル・ブゾリック、 蒼れいな
シリーズ第三作。一作目はスリルの効いたちょっといい作品だったのですが、うんと時間がたってから作られた二作目でやや落ちて、すぐに作られたこの第三作でさらに落ちる。
主演タニア・レイモンドが強烈な個性で印象を残す。顔が強烈なんですね。
物語の進行が100%予想通りで最後までくるので途中で飽きてきました。
鮫がCGなのも今や当たり前で。まぁ、こんなもんならもう次作らなくてもいいんじゃないかな。
ファントマ(1913)
『ファントマ/不思議な指紋』Juve contre Fantômas (1913-France:B&W-61m.)
『ファントマ/黒衣の人』Le mort qui tue (1913-France:B&W-90m.)
『ファントマ/仮面舞踏会』Fantômas contre Fantômas (1914-France:B&W-59m.)
『ファントマ/偽りの長官』Le Faux Magistrat (1914-France:B&W-70m.)
監督:ルイ・フイヤード
出演:ルネ・ナヴァール、ジョルジュ・メルシオール
いつかは観なければならない、という危機感や渇望はなかったのだが、まぁ、私の愛する60年代版への下地として観ておきたい、くらいのものでした。
正直、サイレント活劇は退屈なものは退屈なのでこのシリーズ全五作でいったいどれだけの長さになるのか、と恐れて観始める。
が、初日、第一作の『ファントマ/ベルタム事件』の退屈さに先が思いやられる。54分でこれか。とここまででさっさと寝る。
今日第二作から最後までいっきに観る。勢いで観るしかない、と覚悟して。が、ところどころに60年代シリーズのネタになっているところが出てき始めたので。おお!と喜びながら。ジューブ警部のニセの手作戦なんて!
しかし、まぁ、まどろっこしいと言うか、ファントマ以外の人たちのマヌケぶりでお話が成り立っているのですね。ファントマもいちいちせこい小悪党ぶりで。
それぞれの作品の重要な部分も今観ると驚くべき腰砕けで、ファントマを確保して歩くジューブ警部とファンドールが野原の落とし穴に落ちてファントマが自由になる、とか.....
それよりも合計6時間観て、腹が立って仕方なかったのが出てくる女性の醜さ。多分当時の女優の風潮で、この作品だけじゃないんだろうけど、重要な役で出てくる女性はどれもこれも太った類人猿みたいなおばさんばかりで。その気の滅入るような暗い面構えにうんざりしてくる。
今から100年以上前の映画なんだから大目には見る気持ちで観てはいたのだが、正直やっぱり苦痛だった。
フランケンシュタインの怒り
(1964-GB:C-84m.)
監督:フレディ・フランシス
脚本:ジョン・エルダー
製作:アンソニー・ハインズ
音楽:ドン・バンクス
撮影:ジョン・ウィルコックス
出演:ピーター・カッシング, ピーター・ウッドソープ,キャティ・ワイルド, キウイ・キングストン
ハマー・プロのフランケンシュタイン博士シリーズ第三作。いつ観ても面白くないな、と記憶していたが、その通り。
設定としてはなかなか劇的で、しかも博士の回想と現実とで2回怪物のお話が観れるのでお得感の有る設定なんですが.....怪物がこの造形ではいかんでしょう。セメント塗りたくりユニヴァーサルもどき野郎と呼びましょうか。演じたキウイ・キングストンは名前だけは覚えてもらえますがもうシリーズ中最低ではと思われます。まぁ、でも怪物然としてただけましなのかなぁ。乞食女を演じるキャティ・ワイルドがただただかわいいです。
結末がいい加減で、またこれかい、と。
ピーター・カッシングは大熱演なんですが、やっぱりこれはつまらんです。
Horror of Frankenstein
Directed by:Jimmy Sangster
Produced by:Jimmy Sangster
Screenplay by:Jeremy Burnham,Jimmy Sangster
Music by:Malcolm Williamson
Cinematography:Moray Grant
Starring:Ralph Bates,Kate O'Mara,Veronica Carlson,David Prowse
シリーズ通しで観ようかと思ったらうちにこれが無いんですね。なんだどうした?そういえばこれは観たことないのかもしれない。と探すと国内ではなかなか見つからないので英国からDVDで。良かったらそのうちブルーレイも、と思ったけどそれは永遠に無さそうです。しかも安い英国盤だったのでガンマなんかきちんと調整できてない海賊盤レベルの画質でした。
ハマーのフランケンシュタイン映画としては順序としてはこれは6本目になるわけですが、これは異色中の異色の一作でした。なんと第一作と同じお話で巻き直しと言いましょうか。そして決して怖いわけでないコメディなんですね。
しかもこれが最初から最後まで面白くないんです。見事なくらいに。ただ一か所だけ、笑えるのが最後の2分間だというもう大変な作品でした。
若きヴィクター・フランケンシュタインを案じるラルフ・ベイツはピーター・カッシングと代わったただ一人の俳優と言う事になります。さすがにこの作品ではピーター・カッシングは演じるのは無理ですのでしかたないですが、やっぱり貫禄と言うものが無いんですな。科学の実験よりも女追っかけてる印象が有ります。
ヒロインのケイト・オマラの忘れ難い姿が惜しい一作。常連のヴェロニカ・カールソンを喰ってますね。そうそう、怪物を演じたのはデヴィッド・プラウスですね。これの次の作品の『フランケンシュタインと地獄から来た怪物』もそうでしたけど、こっちはメイクが安上がりと言いましょうか、なんだ縫い跡をおでこに貼ってるだけかい、って。
そうそう、それと、英国の安いDVDは字幕が無いから嫌なんだよね。この作品、台詞がとても聴きにくく、ほとんど何言ってるか雰囲気しか判らなくて、こんなに英語力落ちたか、と悲しくなりました。大学生の時に「『モンティ・パイソン』の英国英語は聴き取りやすいよ」と人から言われて、そういうもんか、と思ってたけど、自分の印象としてはどうもアメリカ英語のほうが聴きやすいのではないかと。
こりゃ日本で劇場公開できなかったろうなぁ。
ダークナイト・レディ
LA MUJER MURCIELAGO / THE BATWOMAN
(1968-Mexican:C-79m.)
製作:ギレルモ・カルデロン
監督:ルネ・カルドナ
撮影:アグスティン・ヒメネス
出演:マウラ・モンティ,デヴィッド・シルヴァ,ロベルト・カニェード,エクトル・ゴドイ,アルマンド・シルヴェストレ
マッドサイエンティストとその助手がスポーツ選手の身体の一部を使って魚人間を完成させようとする。助手の名前はやっぱりイゴールかい。
ヒロインの衣装が不必要に肉体美丸出しで、こういうところは監督のルネ・カルドナのお約束どころであり、満足であります。試合用の水着でそのまま自家用車で帰宅するあたりが便利ですね。いうまでもないが’60年代のメキシコの女子プロレスが観れるなんてほんといい機会です。みんな動きが硬いですよね。 魚人間の造形がその後の『仮面ライダーアマゾン』の参考となったに違いない。
が、やっぱりペースものろいしバットウーマンの意味のない弱さもあって退屈極まりないのはしかたないか。
Dead Before Dawn 3D
(2012-Canada:C-88m.)
Writer: Tim Doiron
Stars: Devon Bostick, Martha MacIsaac, Christopher Lloyd
カスの高校生が祖父のオカルト骨董屋の壊してはならない壺を壊してしまって呪いがかかる、と。それは夜明けまでに彼らの目を見てしまった人はゾンビ、じゃなくて"zemons(zonbie+demon)"になりますと。 おふざけ路線が残酷度でR指定となった、くらいのもんで観る値打ちは、まぁ、ありませんな。
zemonn化した人でもキスすると飼いならせる、ってアイデアが面白いくらいで、そうなってからが仕草が可愛いのがおかしい。
題名に3Dってついてるんですけど普通のブルーレイで観ましたのよ。こんなもん目を疲れさせてまで3Dで観る気はないぞ。
Incarnate
(2016-US:C-91m.)
Produced by :Jason Blum,Trevor Engelson,Michael Seitzman
Directed by :Brad Peyton
Starring:Aaron Eckhart,Carice van Houten,Catalina Sandino Moreno,David Mazouz,Keir O'Donnell,Matt Nable
何から何まで他の映画と同じじゃないか、とあきれた。『エクソシスト』と『インセプション』『ゴーストバスターズ』に顔向けできないでしょ。 こんな企画で映画化ができるなんて甘い世の中になったものよ。
ドント・ヘルプ
El habitante / THE INHABITANT
(2017-メキシコ:C-94m.)
製作:ロドリゴ・ベロット
監督・脚本:ギジェルモ・アモエド
音楽:マヌエル・リベイロ
撮影:エルウィン・ハケス
出演:マリア・エボリ、バネサ・レストレポ、カルラ・アデル、ガブリエラ・デ・ラ・ガルサ
憂憂愁愁的走了
“Leaving in Sorrow”
(2001-香港)
これはなかなか苦しい物語でした。
社会の痛手から立ち直れない&立ち直ろうともがく若者3人を通して香港人の生の内外の生活を描く、という実に地味な内容だったのです。
あまりお利口さんのイメージの無い余文樂(ショーン・ユウ)の起用がなかなか新鮮。もっともこいつのキャラクターがなんかイライラさせてくれたのですが。いじいじと女を付回すな、って。見苦しいぞ、君は。
全編ビデオ撮りのために妙なリアルさがかえって効果的だったと思う。ビデオってのはフィルムのようなセルロイドの魔法が無い代わりにほんとの観客の目の前で物事が起こる、という力があります。普通の劇映画でこれ使われると拒否反応が起こるのですが、この内容には合っていたと思う。
とことん地味なのですが、なんでこれを観る事になったかと言うと、これにはどういうわけか、フランシス・呉鎮宇が自身の役でちらりと登場する、という情報があったから。で、出てきた、出てきた。余文樂は雑誌の記者なのだが、これが夜の町に出没するフランシスをスクープのネタを追う。ヘンな帽子姿で小脇にふたりの女性を抱えるように夜の町をふらつくフランシス....いきなりのフラッシュに激怒して大暴れするのか、と言うと、まぁ、おとなしいもんでした。なんでまた、こんな役を.....ってのもそのうち訊いてみないとね。義理で動く人だからなんか断れない依頼があったのでしょう。顔もほとんど見せないしなんか不思議な女友達連れてるシーンだし...こんな姿によく家でお許しが出た?もんです。それに、この人は絶対に歩きながら喫煙する人ではないので余計にヘンに感じましたね。まぁ、総計で1分も無い出演シーンでしたが、この平坦な作品の大いなるアクセントにはなっておりました。
そんなに長い作品ではないのですが、終わった時はほっとしたですね。同時に何も掴めなかった自分が歯がゆかったですね。やっぱり広東語の勉強が必要だ、私には。でももう一度英語字幕で観直す気力は無いなぁ,これには。
修道女ルナの告白
(1976-日活:C-74m.)
監督:小沼勝
出演:高村ルナ、中島葵、田口久美、
梓よう子、中丸信、ロジャー・プリンズ
これは封切り当時、成人映画の見れない年齢であった私でも『キネ旬』の紹介記事を見ながら、よくもこんなバカな企画が通ってこんな映画出来るもんだ、とあきれたものでした。
まぁ、一生観る機会も無かったでしょう。普通なら。
でも、衛星放送でふっと放映されると、なんかこの題名に懐かしさを感じてしまいまして。やっぱりああいう感受性の強い?頃のインプットは一生残るもののようで。
さて、この作品の売りは、何と言っても「元・ゴールデン・ハーフ」の高村ルナ、を日活ロマン・ポルノに主演させた、という事でしょう。今じゃゴールデン・ハーフ自体を覚えている人の方が少ないかも。でも当時ではやっぱり事件だったかなぁ。その頃は芸能活動も停止していたと思うけど(ゴールデン・ハーフ・スペシャルってのに変わってたかな)。この高村ルナ、ほんとそんな美人でもないしスタイルも良くない。まさしくネーム・バリューだけで主演。
物語は当然の事ながら、どろどろ。タイトル・バックからして物凄い事になっていまして。しかるべき筋からは抗議とかいっぱい来たろうなぁ、って心配です。さすがに修道院をずっと舞台とするわけにもいかず、主人公は腹違いの妹のもとへとやって来る。そして、愛欲とカネの絡んだお話が進みます。この味はほんとこの時代の日活でないと出せないねぇ。
そして、クレジットでは堂々の扱いながら田口“東京エマニエル夫人”久美がいっこうに出てこないのに首を傾げます。わ、最後になって出てきたぞ。やっぱり貫禄あります。画面をさらいます。
まぁ、どろどろで終わるんだろ、と思いきや、あっと驚く展開で観客を煙に巻きます。これはいいな。こういう事ができるのが日活ロマン・ポルノの凄いとこなんです。成人映画ではあるけれども人間のナマの息吹みたいなものが必ずあったんですよ、70年代までのロマン・ポルノには。『天使のはらわた・赤い教室』『女教師』なんて私の認める邦画の大傑作だと思いますし『人妻集団暴行致死事件』なんて題名から想像も出来ないような青春映画の名作だと思うけどなぁ。毎日ホール『映像のロマン』で新聞配達からのタダ券でまとめて観た大学生の頃。これらを知った事が私の邦画への真の目覚めでした。
この作品もそういう片鱗を覗かせる意義のある一作ではあったと思います。悪くない、悪くない。
13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ
(1989-US:C-100m.)
監督:ロブ・ヘデン
脚本:ロブ・ヘデン
製作:ランディ・チェヴェルデイヴ
音楽:フレッド・モーリン
撮影:ブライアン・イングランド
ジャンセン・ダジェット,アンバー・ポーリック,スコット・リーヴス,ピーター・マーク・リッチマン,ケリー・ヒュー
とうとうパラマウント製のジェイソンものはこれで最後となった。8作入りのブルーレイボックスもこれで最後であります。製作年度もちょうど’89年。このシリーズは'80年代を象徴したかのような軽薄な若者文化の殺戮で始まり、終わる。
この作品、"New york, New York"の流れる予告編が傑作でした。作品自体は全然良くなくて、前作でせっかく●●さんがジェイソンをやっつけてくれたのに、またこのネタで復活。だったら同じ理屈で●●さんも復活するはずでしょ。●●さんもNYに行かせろ。
クリスタル・レイクから離れたジェイソンは存在感も薄い。なんでかと考えると、その場にいるもの皆殺し、を原則としているので、ここまで人数が多いとその使命感が希薄になるからなのだろう。
ただ、小さな役だがえらく綺麗な東洋系の子がいるな、と思ったらケリー・ヒューでした。これが映画デビュー作。これのうんと後に『X-MEN2』に出るんですね!
途中からシアターに入ってきて最後まで一緒に観ていた家人が「これは、この間観ていたのに続くシリーズ2本目か」と訊くので、8本目だ、これでいちおう最後だ、と言っておく。製作会社がパラマウントからニューラインシネマになってからはもうシリーズとは言えないから。じゃあ一作目から観たい、とかぬかすのを恐れている。もうしばらくいいぞ。ビデオ全盛時代にジェイソンの殺戮シーンだけを編集して繋げてみようか、と思ったことがあったが結局やらなかった。が、シリーズ全作品を見返す、ってのはすでにやっていた気がするから。
まぁ、でもニューラインシネマ編もまとめて観てみるかな、という気には少しなっている.....
山村老屍II 色の惡鬼
“A Wicked Ghost II: The Fear” (2000-香港)
Cantonese: Saan Chuen Liu Shut IISik Ji Nyn Gwai
級別: II B (香港)
Theatrical Run: 09/21/2000 - 10/18/2000
票房: HK $407,346.00
導演 :藍志偉
演員:王合喜,陳彦行、張慧儀(アンジー・チェン・ワイ・イー)、萬綺?
シリーズ第2作。こんなもんシリーズ全部観てやろう、なんて情熱の人が海のかなたにもいるなんて作り手の誰も考えてないだろうなぁ。うわー、タイトルに日本語が入ってるよ。ブームでしたもんねぇ、この「●●の■■」っての。
キャストはぐっと地味になって。ほぼノー・スター。張彗儀くらいかなぁ。でもまぁまぁ粒よりの女優出演陣かな?
始まってとにかくホッとするのはビデオ撮りでなかった事。これだけでその作品は80%は減点なのだ。どんなもんでもフィルムに撮ってあればそれだけで愛着は湧きます(ウソウソ)。
さて、もちろん、お話は続きではありません。同じ村の因縁物語ではあるのですが。要は何でもいいのね、お化けが出れば。昔の仇が子孫に祟る.....ありふれとる!
.....しかし、昨日観たのに、今なんでこんなに何も思い出せないんでしょう。舞台となるのも路地裏とか部屋の中とかそんなんばっかりだし。まず絵としてつまんないんですね。やる気無いなぁ、と思いながらも観てます。そのうち、なんとも陰惨な事件となって、まぁ、見た甲斐はあったかな、とやや思わすような.....でもほんとうの残酷シーンを画面で直接描けない、ってのは手抜きですよ、結局。同じ描写でも『西太后』の時のようなショックは無いですね。
いちばん面白かったのはいきなりフランシス・呉鎮宇が出てきた事。と、言っても前作の一場面を登場人物がTVで観てる場面なんですけどね。しかも、しっかり「TVのお化け番組」なんて言われてるし。これってやっぱり出演作のひとつにカウントしていいもんでしょうか。本人も知らない可能性あり。
張彗儀は作品によってはその身体スタイルの良さでなかなか存在感ある時もあるのですが、今回は意味無いなぁ。
やっぱり一作目からは怖さで大きく劣る。
でも、これで、シリーズ3作全部観たぞ!....誰か誉めてください......
相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン
監督: 和泉 聖治
音楽: 池 頼広
出演:水谷豊,寺脇康文,本仮屋ユイカ,柏原崇,平幹二朗,西田敏行、木村佳乃
こういう邦画シリーズものを観ていこうか、と。
これなんかはもともとTVシリーズ見てる人向けに作ってあるようでいきなりの人物設定に困る(ほどのもんでもないが)。
まず、水谷豊のこの演技のクさに驚く。なんだこれは、普通にできんのか、これがこのキャラクターの特徴なんだろうけど。これは酷いな。
そして西田敏行 も全力でクサい演技満開。いつものことですけど。
ストーリーは破綻していて、つけなくてもいいおまけの連続でますます変な話になる。さらに薄っぺらな登場人物設定。
これが公開当時の大ヒット作品。44億円だってほんとうにバカとしか言いようが無い。やはりTV先行というメディア牽引式の宣伝の力は恐ろしい。
ま、第二作観ますけどね。
テラー・トレイン
“Terror Train”
(1980-US:C-97m)
監督:ロジャー・スポティスウッド
出演:ジャミー・リー・カーティス、ベン・ジョンソン、ハート・ボクナー、
デビッド・カパーフィールド、D.D.ウィンタース(ヴァニティ)
大学生の頃はそういう悪い友達がいたので劇場にかかったホラーはすべて観に行っていた。これはそんな中でも漏れていた一作でしていつかは相まみえることになるだろう、と思っていた。
今回これを観て仰天したのはこれってジョン・オルコットが撮影やってるのね、って事。かのキューブリック映画の名カメラマン、『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』『バリー・リンドン』を手がけ最終的には『シャイニング』という凄まじい仕事をした人。私が評価する『グレイストーク』もある。そんな人が参加するほどのお仕事だったのだろうか、これは、と疑問は残ってしまったが(ちなみにこの仕事は『シャイニング』と同年である。その後は’84年に『グレイストーク』を手がけるまで『ザ・モンスター』『ビーストマスター』『アパッチ砦・ブロンクス』とかそういう仕事が続いている)。監督がロジャー・スポティスウッド(これが監督デビュー作)ってのも今から思えば「オッ」と思わすとこはある(が、実のところ私はこの人をあまり評価していない)。” SLAUGHTER HIGH “というホラー映画のそのまま焼き直しに近い。話題となるのは当時のホラー映画のクイーンの感のあるジャミー・リー・カーティスが主演だからだろう。例によってつまらん役を演じている。途中で踊りのシーンになりかけたので「それだけはやめてくれ!」と叫びそうになる。彼女の踊りのひどさには『プロムナイト』で懲りてる人が全世界にいっぱいいるはずなのだ。『スウォーム』に引き続いてこんな映画ばかりに出ているベン・ジョンソンが涙を誘うかもしれない。主人公の友人を演じるD.D.ウィンタースって後のヴァニティなんですって。さすがにこの頃から色気あったけど(すぐ出て来なくなる)これは分からなかったよ。オチが実に無意味で悲しくなってくる。ただし、舞台となる貸切り蒸気機関車が車庫から出てくるシーンの美しさは特筆もんですのでここだけはしっかい観てやってください。さすが、ジョン・オルコットって。
African Safari 3D
(2013-ドイツ:C-92m.)
製作総指揮: Nadia Khamlichi、 Gilles Waterkeyn、 Adrian Politowski
製作: スタジオカナル
監督: Ben Stassen
音楽: ラミン・ジャヴァディ
出演: ケビン・リチャードソン
3Dのブルーレイだ、と喜んで入手したものの、3Dってすごく疲れるからほんとは元気な時に観るべきなのだが.....ちょっと時間が空いた時に、しかも、3Dメガネを充電したばかりだったのでちょど良かったから。
ああ、冒頭から動物たちが3Dだ、と。アフリカの動物って妙にじっとして動かないのも多いから、いい絵になるのだ。
それだけだ。
10分くらいで飽きたぞ。目も疲れるし。だいたいSONYの4Kプロジェクター用の3Dメガネってごつくて重いんです。なんか頭も締め付けるし。うちにあるシャープの3DTV用のメガネは軽いしもっと楽ちんなんですけどね。
これ、もう、しばらくいいや。
恐怖の雪男
“ The Abominable Snowman ”
アメリカ題名:The Abominable Snowman of the Himalayas
日本語題名:恐怖の雪男
UK (1957): 85 min, No rating, Black & White , Hammerscope.
Director:Val Guest
出演:Forrest Tucker 、Peter Cushing、Maureen Connell
おそろしく地味なハマーの雪男映画。しかしながらナイジェル・グリーンの脚色は実に的を得ていて、雪男の姿をほとんどみせる事無く一本のドラマを作ってしまった。故にこれは幼少時に観ると非常に退屈してしまう事になる。なんでこんなに待ってても怪物は出てこないんだろうと。今、こうやって20年の年月を経て観なおすと、冒頭のラマ寺院でのくだりがこの物語で非常に大きな役割を果たしているのが分かる。「謙虚にならなければ生きて帰れない」という高僧の言葉が最終的に主人公のためになったのだから。
ピーター・カッシングが主人公を演じるだけでビシッとしまる。いつもの事だがさすがである。雪男はクライマックスまでは手だけしか見えないのでほとんど彼のドラマで終始するのだから。最後の最後になってとうとう雪男の顔が見えるのだがこれがどういうわけかピーター・カッシングそっくりなので、遭遇する両者の表情のカットバックやられるとどっちがどっちだかわからなくなる。彼が無事生きて帰れたのは彼らの同類だと思われたからだったりして。そしてこういう小品でもヒロイン(モーリーン・コネル)は大変美しい。ハマー映画のいいとこはこういう女優に非常に気を使っている点だろう。
ヘルバランス
“ OFF BALANCE ”
監督:ルジェッロ・デオダート
(日本語題名:ヘルバランス)
製作:1987年 イタリア映画 カラー92分
出演:マイケル・ヨーク、エドウィージュ・フェネシュ、ドナルド・プレゼンス
どうという事もなさそうなイタリア製のホラーなのだがドナルド・プレゼンスが出ているなぁ、という事がつい観させてしまうのです。この人の出てるこの種の映画っていくらでもあるのね。本当にまめな人なのだろう。もちろんこの人は脇役。主演はマイケル・ヨーク。結局スターとして大成しなかったんだろうな。こういうのに出てるようじゃ。もう若者、って感じじゃない。誰かに似てきたな、とずっと考えたらサミュエル・ホイ(現在の)だと気がついた。この系統の若者顔の役者ってのは齢取るとちょっとしんどいな、とか思って観ていたらまさにその通りのお話になってきた。
有名なピアニストの主人公は世にも希な奇病に侵されていて、一日で通常の一ヶ月分の齢を取ってしまう。見る見るうちに老人と化してしまうのだ。そのあがきから残虐な殺人を繰り返してしまう。老人メイクのマイケル・ヨークが結構悲惨である。こうなると困るのが女性関係で若者の頃お世話になった娼婦から(これが無茶苦茶かわいい…)婚約者から愛人から…次から次へと始末して回らなければならない羽目になる。結構残酷な殺しの場面が続き、喉元から血が噴水のようにほとばしるシーンが多いのは監督の趣味かな(『食人族』のルジェッロ・デオダートですし)。'70年代にはイタリア製お色気喜劇の華だったエドウィージュ・フェネシュもろくに裸さえ見せられなくなったのはなんか寂しいね。
この作品のもっとも特筆すべきは音楽をピノ・ドナージオがやっているという事。特に主人公がコンサートで演奏するピアノ曲はお見事な曲だった。この人の旋律ってのも黙って聴いてても分かるほど特徴あるなぁ。やはり一流どころは違う。
ドナルド・プレゼンスは予想通りの顔見せに終わり何の活躍もしなかった気がするな。恐ろしかったのは主人公が垣根越しにのぞいた「老人病」の子どもの姿。ブランコに乗って遊ぶその年格好は子どもなのだが顔や衰えた体は思いっきり老人そのもの。これは怖かったよ。それ以外は冗長で退屈な三流どころのホラー作品でありました。中古VHSソフト¥200の値打ちはあったでしょうか。
わんわんホームアローン
“Little Heroes”
(1979-US)
監督:アンリ・シャール
出演:キャムリン・ウォーリング
予想はできた事なのだが、これは最高に騒々しい一作となった。
うちのわんこのうちのひとりはスクリーンに映った動物を相手にして最高に騒ぐ。スクリーンだけでなく、小さなブラウン管に登場したわんことかそんなのもいつも実に良く観ていてどこからともなくやってきて跳び上がって尻尾振って吼え続けています。
この作品なんかは最初から最後まで大小2匹のわんこが大活躍するのでもう喜ぶこと喜ぶこと.......
うちのも最初から最後までとにかく、まぁ、元気でした。元気有り余っているから。
まぁ、実はそのために観始めたんだけど。でないとこんなおバカな映画観ようなんて気にはならないってば。
さて、この邦題は、もうなんとも言いようの無いほどのやる気の無さが見受けられます。まぁ、ほんと中身を言い表してはいるのですがね........
なんともオリジナルと言うかのかただのパクリやんけ、というのか....安易であるのは本当です。
それだけの映画と言ってしまうのはちょっと可哀想なくらい.............どちらのわんこも芸達者でした。結局、悪人とは言え(憎めない人たちである)、わんこが最初から最後まで人間二人を責め続ける映画なのだから、わんこたちがわずかでも怖そうな感じだったらこれはもう子供向け作品にはならないからね。まぁ、なんとも愛嬌のあるふたりでした。
しかし、セコいんだよね、いちいち。わんこの弄するトリックが。わんこがそんな事考えるか!って言いたくなるところもありますが。何と言いますか犬らしいおおらかさ(?)に欠ける。本家『ホーム・アローン』が嫌な映画にならなかったのはあれが年端もいかぬ幼児のアクションであるから。フツーの発想をする一般人があんな事してもなんの面白味も無いもんね。
そしてこういうのは、やられてみせる人間側にちょっとした熟練が必要でしょう。自分から無理に転んだりあちこちに激突したり、って一人芝居が重要なのです。ここのふたり、がんばってはいるけれども基本的にそれがヘタでしたね。ベラ・ルゴシの絶世の一人芝居「タコ」の芸域にはとても及びませんでした。
結構ヒットした作品のようで、第2作、第3作がすぐ翌年に作られた模様。
けど、まぁ、なんとも、すっと観れてしまう作品でして、あまり残る物は無いし、2度見る事は無いだろうな、と思うけどうちのわんこのために、また、つきあってやるか......
陰謀のシナリオ
“Smilla's Sense of Snow”
(1997-デンマーク・スウェーデン・ドイツ:C-121m.)
aka:
Fraulein Smillas Gespur fur Schnee (1997) (Germany)
Froken Smillas kansla for sno (1997) (Sweden)
Froken Smillas fornemmelse for sne (1997) (Denmark)
Smilla's Feeling for Snow (1997)
監督:ビリー・オーガスト、音楽:ハンス・ジマー
出演:
Ona Fletcher .... Inuit Hunter
Julia Ormond .... Smilla Jasperson
Agga Olsen .... Juliane Christiansen
Patrick Field .... Policeman
Matthew Marsh .... Detective
Gabriel Byrne .... The Mechanic
Jim Broadbent .... Dr. Lagermann
Charlotte Bradley .... Mrs. Lagermann
Richard Harris .... Andreas Tork
Robert Loggia .... Moritz Jasperson
なんか内容の予想を大きく覆す冒頭のSF大パニックな展開!おー、なんだ、こりゃ一大特撮映画か、、と嬉しくなってしまった。
................が、それ以降は通常通りの陰謀物に。どうして?
仲良くしていた隣人の子供の不審な転落死から不気味な影に巻き込まれていくグリーンランド娘の主人公。舞台となるコペンハーゲンもグリーンランドもとにかく寒そう!この季節に見るにはうってつけか。
主人公ジュリア・オーモンドがとにかく美しかった。一筋縄ではいかない雪の女の意地がとことん感じられた女性でした。こういうかたくななところのある女性っていいですよね。目の鋭さと優しさが同居しているのもまたよろし。
が、なんかこれが冒険女性映画になっているのがすでにもう間違いであろう。主人公が一生懸命冒険するにはいいのだが、それがとてもまともでない状況なのです。この娘は雪に関してはそれを読める、という不思議な力はあるのだがそれがなんかあまり活かされていないです。せっかく題名にもなっているのにね。
で、肝心のリチャード・ハリスは例によって.....やる気の無い方の出演の仕方です。なんでこんな役やるの?と首をかしげるのにももう慣れてきたぞ......そう、彼自身としても『オルカ』が懐かしくなったのか?寒いとこ好きなんだろうか?
ガブリエル・バーンも今回はつまんないねー。
ほとんど『Xファイル』的物語ですが、これが主人公女性スミラを描こうとしているのかそうでないのか、とにかく人間ドラマとしても、犯罪アクション映画としても、SF映画としても中途半端です。
ただ、もうジュリア・オーモンドの素敵なお姿を堪能するためにだけある作品、と言ってしまおう。
ニュルンベルク裁判 人民の裁き
СУД НАРОДОВ
(1946-露:B&W-62m.)
監督: ロマン・カルメン
脚本: ロマン・カルメン
撮影: ロマン・カルメン
買っておいたのだ。『ニュールンベルグ裁判』観た後に続けて観ようと思って。
ロシア映画である。
なんかニュース映画かと思ったけど、ナレーションが思いきりロシア良い国、に傾いてるので、ああ、これは記録映画というよりもプロパガンダ映画なんだ、と納得。
ナチス戦犯を裁く裁判。20人の被告たちはヒトラーの下の大物ばかり。
ナレーションでひとりひとりをとことん詰るその語調が鋭い。
で、判決が下り、処刑が終わった後もその死体を名前付きで見せる。ここまでやるか、と思ったら、なんとそこからだった。この作品はそのためにあったのね。
こうやって、死刑にして終わったかと思ったナチが西ドイツで現在も復活して政治に食い込んでいる、彼らの台頭した西ドイツは悪である、われわれソ連と東ドイツが正しい、こうなるのを防ぐんだ!という結び。
ここで描かれた裁判の後にドイツ法曹界の裁判が行われる、それが映画『ニュールンベルグ裁判』で描かれる内容だった。なんだ、あれのもとになった裁判の記録映画かと思ったのに。
荒野のドラゴン
“Il Mio Nome e Shanghai Joe”
(1972-Italy:C-98m.)
aka:Fighting Fists of Shanghai Joe, The (1972)
Mezzogiorno di fuoco per Han-Hao (1972)
My Name Is Shanghai Joe (1972)
Shanghai Joe (1972) (USA)
To Kill or to Die (1972)
監督:マリオ・カイアーノ
出演:
Klaus Kinski .... Bounty-hunter
Chen Lee .... Shanghai Joe
Roberto Undari (as Robert Hundar)
Katsutoshi Mikuriya
Gordon Mitchell (I)
Carla Romanelli
Carla Mancini
皆さん、買いましたか?の『ガンマン昇天マカロニ聖書』DVDボックス・シリーズ。これが高いんです。4作入って19200円。1作あたり4800円強。これはなかなかひどい話ではないの。おまけに3作のうち欲しいものが全てとは限らないのだから。マニアを狙った商品だとは思うのだが、それはマカロニ・ウエスタンのマニアではなくてDVDのマニア、が対象であると思うのですよ。だいたいマカロニ・ファンって、そういう贅沢とは無縁であったと思うのだ。60年代にそういう映画を観に行った人々ってのはだいたい名画座とか2番館だったと思うのだよね。TV放映にしたってゴールデン・タイムはほとんど無縁。お昼とか深夜の1時間半枠でひっそりとひとりでながら観をする、が定番だったのです。肩肘張らずに金かけないで、残酷もお色気ものんびりと楽しみたいんだよ、批評家の選ぶベスト10なんて知らねぇよ、って映画ファンも確かに自分のスタイルを持っていたのです。だからねぇ、2万円近くもも出してあの頃の思い出の作品を観よう、ってのはなんか違うんだよね。まぁ、流通量の少なさを考えるとコストで割高になる、のかもしれないけどね。企画しただけ褒めて欲しい、というとこでしょう。よしよし、褒める、褒める。
とにかくこの作品が入っている『流浪篇』は買いましたよ(決して、中古でたまたまあったから、などというではない)。
確かに、この作品なんか、封切以来、80年代初頭にTVで放映しただけで全然メディアに登場しなかったもんね。封切のときのあの待遇を考えると信じられない。
そう、これはなんと天下の東宝の邦画系封切の番組だったんです。併映はなんだったかもう思い出せないけど。もちろん第一次の空手映画ブームの時(第2次なんてあるのか、と言われれば思い出したかのようにメディアに取り上げられる今がそう、と答えよう)。もう封切られる空手映画なら大越境して九州の遠いところまで観に行っていました。梅田劇場で封切りで観られるなんて信じられないくらいの待遇でしょう。もちろん行きましたよ!
さて、まぁ、これが、空手映画よりもマカロニの分類が正しい一作でした。空手は確かに使える師範代=早川明心扮するチェン・リー、いやいや、上海ジョーが主演の物語。れっきとした日本人が主演である作品の輸入はおそらくこれだけだったでしょう(倉田さんの出演作品は主演、ではなかったからね)。
まぁ、今観てもなかなかだるい一作ではあります。空手映画のテンションというものが全然無いんですよね、この作品は(当然だけど)。代わりにあるもの、と言えば、それはもう、残酷、これだけです(これも当然だけど)。悪役として出てくるクラウス・キンスキは人間の頭の皮を剥いで飾りにするのが趣味、というとんでもない殺し屋演じてるし。主人公である上海ジョーの得意技も手刀を相手の体に突き刺して血をほとばさせる事なんだから穏便じゃない。封切の劇場内は東宝の招待券で来ている様なおばさんが多かった。主人公が相手から気合一発目玉をつかみ出してそれを手のひらでスクリーンいっぱいに見せるシーンで、近くに座っていたオバハンとその娘とがついに退場した。ざまぁ見ろ、となんか痛快な気分だった。
まぁ、そんな調子だから興行的にもうまくなかったんじゃないかな。
クライマックスの日本人対決(vsみくりやかつとし)はみくりやのその風体は今観ると笑ってしまうのですが、なかなか緊張感ありましたよ。まぁ、今回、生まれて初めてのイタリア語版だったので(劇場封切りは英語版だった)なんかそのシーンに違和感があったのですね。耳で台詞も音楽も覚えていたので英語版じゃないのが。
ちなみに音楽担当はブルーノ・ニコライ。巨匠だよねぇ。この主題曲は彼の最高傑作ではないか、と思っています。私がしょっちゅう聴いていたので家人も今回初めて観ても音楽だけは既に知ってた、って感じでした。LPが発売されたのは日本だけだったみたいでCD以前の時代には結構なコレクター・アイテムになっていました。私の買っていたシングル盤も値打ち物だったのですが、今や.........
今回調べ物をしていて知ったのだが、この作品の2年後の1974年にに“Il Ritorno di Shanghai Joe”(上海ジョーの帰還)ってのがやはりチェン・リー主演で作られていたのね!しかもなんとキンスキも出ている!双子の弟でもいたのか!観たいぞ。こういうのを探し出してこそマカロニ・マニア向けの企画じゃないか。探してくれ!出してくれ!こんなBOXセットみたいにしないで単品で頼む。
結局、勢いでシリーズの他のボックスも買いそうなのが自分でも怖いよ........
ファイナル・デッド
(2006-US:C-96m.)
Produced by:Wes Craven, Thomas Becker,David Lancaster,Marianne Maddalena, Karen Vundla, Jörg Westerkamp, David Wicht
Directed :Nicholas Mastandrea
Written by Robert Conte, Peter Martin Wortmann
Music by Tom Mesmer
Starring:
Michelle Rodriguez,Oliver Hudson,Taryn Manning,Eric Lively,Hill Harper
こんなもん日本で公開してたんだ。知らなかった。
"ウェス・クレイブンが製作、ってところに期待しましたが、こんなもんか、と。普通のいぬ映画。孤島の実験施設の犬が脱走して繁殖しましてやってきた人たちを襲う。腹が減ってるからしかたないのか、と実験による変種なのか、がはっきりしないまま。
そんなに不利でもなさそうな人間側が自分たちの失敗で追い詰められていく。
ミシェル・ロドリゲスというビッグネーム(そもそもなんでこんなに人気があるのか理解に苦しむが)をひとり呼んでる割にはB級で終わったか。犬たちをこんなに残虐に殺し続ける作品って例の協会から文句出なかったんだろうか?犬掻きがそんなに早く泳げるわけ無いだろ、ってのもあるし。いぬたちが脱出用の飛行機の上に乗って困らせるあたりは大笑いします。
犬をゾンビに置き換えるとそのまま『サンゲリア』になりますよ。
魑魅魍魎
“Nightmare Zone”
監督:李玉珍
出演:莫少聰、翁虹、黎耀祥、關寳慧、
羅蘭、許紹雄、郭少芸、
これも香港の中古レコード店でVCD7ドルでした。結構すごいキャストじゃないのかな。
第一話:『尋』
いつもは脇役とか色物のエミリー關寳慧がヒロインを演じられる、というところを見せてくれました。ファンの私としてはぶっ飛びもの。やっぱりこの人はしっかりそれなりになると美人で通るのです。特にここでは衣装的にも見事なまでの変身振りを見せてくれるのです。『陰陽路4・與鬼同行』のバスガイドの時から気にはなってたんです。私の元同僚に髪型から何からおかしいくらい実にそっくりな人がいたものです(さすがにこの声はできませんが)。でもやっぱり水の中で口から血を吐くシーンで顔がいつもの3枚目にしっかりもどってるのね。
なんやら良く分からないままに盛り上がって終わってしまう。あれはいったいどういう意味ですか?なんて誰に訊けばいいんでしょうね。どっちにしても全然怖くないんです。
まぁ、オープニングの一話としてはいいんじゃないでしょうか。エミリ-、エミリー關寳慧づくし。もっといっぱい観たいなぁ。
第二話:『離騒』
これまた黎耀祥が哀愁のタクシー・ドライバーを演じる物語。流産後、精神的に追い詰められて毎日刃物ばっかり研いで入るような妻と暮らす彼にもストレスの兆候が......こういうちょっとアブない人やらせるとほんとこの人以上に味を出す役者っていないかも(プライベートな本人は極めてジェントルな人なんですけどね)。彼らをとりまく貧乏アパートの日常の風景もおぞましいです。こんな生活してたらおかしくなるだろうな、って苦しさが.........
イヤー、黎さんうまい、うまい!衝撃のクライマックスに向かって全てがちょっとづつ狂い出す。妙に神経に障るような怖さでしたね。羅蘭の口やかましい婆ぁ役もぴったりだったなぁ。このふたりが同じアパートの同じ階に住んでるんだから『爆裂警刑』姉妹編なんて作れるかも。
第三話:『藍月亮』
いや、うっとうしい話でしたね。やっぱりこういうのも怪談、って事になるのかね。なんか昼メロみたい。
だいたい莫少聰と郭少芸ってなんか年齢的に釣り合ってないのでは?と思えました(ごめんなさーい、“師父”⇒『難兄難弟』の)。
アイデア的には一番きっちりと作られています。長さも長い。まぁ、要はこの物語を撮りたかったんだろう。これに比べると他の2篇は時間的なものもあってオマケとして付けた感があります。
黎さん目当てで買ったVCDでしたがいろんな意味で堪能できました。やっぱりいいなぁ!香港お化け映画は!
捉鬼専門店
“Ghost for Sales”
(香港:C-95m.)
監督:黎應就
出演:許冠英(リッキー・ホイ)、陳淑蘭(シーラ・チャン)、林俊賢(ウィルソン・ラム)、
成奎安(シン・フイオン)、邵美琪(マギー・スー)
まぁ、だいたい予想していたような映画でありました。許冠英を主役に据えた幽霊コメディもの。こんな映画って何千本もできたんだろうなぁ、って気にさせます。
展示会場に持ち込まれた古代の棺から悪霊が復活して.......それと戦う幽霊退治専門業者の主人公3人。
まぁ、それだけなら私にとってもどうという事もない作品でした。
が、これにはシーラ陳淑蘭出演しているんですよね。これがあったから香港の中古レコード店で買ったんだけど(VCD10ドル)。
いや、買っておいて良かったです。
まず何よりも成奎安が堂々の主役として全編しっかり出演してくれるのがとても貴重。多分これほどの作品は他には無かったのでは。
そしてやっぱり陳淑蘭がとてもとても良いのではなかろうか。あの顔、スタイルからあの声が出てくるのがアンバランスでいいではないですか。あの甘ったれた時の喋り方なんかも好きですよ。前半はとにかくこの人の姿だけでもった、と言っても良いでしょう。
まぁ、最後はドタバタしててこんなもんでしょう、って感じで終わるけど、もしかしたら陳淑蘭の出る所だけでも観直ししてしまうかもしれません。うん、シーラはいいなぁ。いいぞ。
まぁ、この頃よくあった映画だね、の一言で片付けられそう。それでいいけど。
小武士
“The Little Warrior”(1969-香港:C-80m.)
Cantonese: Siu Miu Si
Theatrical Run: 03/10/1969 - 00/00/0000
導演 :李鐵
編劇 :司徒安
動作設計 :劉家良
馮寶寶 曾江 李紅 譚炳文 石堅 沈殿霞 馮毅 高魯泉 駱恭 許瑩英 ?桐 | Petrina Fung Bo Bo Kenneth Tsang Kong Lee Hung (1) Tam Bing Man Sek Kin Lydia Shum Tin-Ha Fung Ngai Ko Lo-Chuen Lok Gung Hui Ying Ying Ng Tung |
なんせ昔の映画ですからなぁ。って言っても1969年だから大した事無いのに。それにしては古臭いのはそういうプロダクションだったからだろう。TV『難兄難弟』観てしまって60年代の香港映画のムードにすっかり魅せられました我が家。この作品なんかも「こぶし」と呼んで親しみました。
最初のうち、このDVDの画面サイズはどうなってるんだろう、と理解に苦しんだ。少年剣士である主人公の顔に合わせると他の人が縦長になってしまう。いやー、この程度のDVDがスクイーズなわけないしなー。いろいろやってるうちに気がつきました。主演の馮寶寶の顔が単に異様なまでに丸いのだ、と。これで立縮尺が判りにくかったのだ。
そうか、これが、有名な馮寶寶の子役剣劇映画なんだ、と感激するものはありますが、単純なお話過ぎて眠くなります。おまけにコレが結構出てこないんですよ、主人公。冒頭の一大格闘シーンは本筋に関係の無いデモンストレーションでしたのね。あと延々関係ないところで物語りは進み.......
悪役として登場の石堅が無茶苦茶動いてます。スタンド・イン使わずに。『燃えよドラゴン』の時は林正英がスタンド・インやってましたもんね。とにかく動きの素早いことに感心。豪快に笑うシーンが実に似合う人なのです。沈殿霞も登場しますが、常日頃のキャラクターそのまんまだったのね、昔から。
まぁ、たっぷりと古臭さは堪能しました。でもまだ古さが足りない感じ。
精霊變
“Banana Spirit”
(1992-香港)
監督:蘆堅 監製:洪金寳
出演:呉鎮宇、林正英、呉耀漢、葉榮祖、
胡美儀、黄光亮、倪星、傅儷人
これが結構正体不明の作品でした。
が、出演者を見るとメジャーだと呼んでも良いのでしょう。
香港明星の誰もが避けて通れないお化け映画の道。結構これを自分のものとしてこなしていく人も少なくない。フランシス呉鎮宇なんかも結構あるような。
この時代の彼はとにかくあの宝田明ふうの目つきの色悪顔してます。しかもなんか妙に太ってるのが可笑しい。本人は薬草療法でいつでも痩せれるという特技があるようなのだが(青雲もこれで痩せた?らしい。私にもやってくれ!)。彼も若いけど共演の倪星の異様な若さを見るとこの作品がはるか昔である事が感じられます。
林正英と呉耀漢は毎度のようなコメディ・リリーフに徹しております(あんまり面白く無いんだけど)。
フランシスのファンの皆さんはとにかくクライマックスの何の説明も無く黄光亮が生き返って火を吹き出するあたりからついていけないのでは、と心配してしまいます。私も開いた口がふさがらない状態でしたが。まぁ、慣れてるけど。
それよりもバナナの妖精ヒロイン傅儷人の美しさに拍手しよう。脱ぎっぷりも良いし。本当の美人じゃないとショートヘアってのはこなすのが難しい、ってのはかつて美容師だった私のいとこが言っていましたが。良かった良かった、彼女は。
しかし、まぁ、一回でたくさんな映画であることは間違いありません。
フランシスの名場面集には入れてあげたいシーンがひとつありましたが(テーブル持ち上げるところ)。
群龍奪寶
“Three against the World ”
(1988-香港:C-85m.)
Cantonese: Kwan Lung Duet Bo
Theatrical Run: 09/22/1988 - 10/06/1988
票房: HK $8,926,502.00
導演 :袁振洋(ブランディ・ユン・ジャン・エン),
動作設計:元華 , 監製 :鄒定歐
劉德華 泰迪羅賓 徐少強 關之琳 林憶蓮 謝寧 錢嘉樂 葉榮祖 鍾發 袁和平 午馬 袁信義 曹達華 元奎 成奎安 趙志凌 | Andy Lau Tak-Wah Teddy Robin Kwan Norman Chu Rosamund Kwan Chi-Lam Sandy Lam Yik-Lin Che Ling Chin Kar Lok Yip Wing Cho Chung Faat Yuen Wo Ping ... cameo Wu Ma ... cameo Yuen Shun-Yi ... cameo Walter Tso Tat-Wah ... cameo Corey Yuen Kwai ... cameo Shing Fui On ... cameo Chu Chi Ling ... cameo |
劉德華 と泰迪羅賓 の主題歌だけをずーっと聴いていた。いつかこの映画観たいもんだ、と。憧れの作品だったもんなぁ。
家人が香港で中古DVDの中からうまく見つけ出しました。私これって『風塵3侠』って映画と勘違いしてたんだなぁ。
........こんな映画かい、といささかがっかり。
古装物だとばかり思い込んでいたけど、中途半端に昔のモダンなイメージを意図した中途半端なプロダクション。セットも安っぽいし人物設定も安っぽい。
顔ぶれは確かに豪華なのだが、こんなおそまつなお話では救いにはならないです。
それに、こういう中洋折衷文化モノでの關之琳のキャラクターはもう、見飽きた。ほんと。可愛いんだけどね、化粧濃すぎてね。かえって徐少強の恋人を演じた彼女の方が良かったなぁ(顔つきが良いよ、顔つきが)。
劉德華がとにかくおかしいくらいに若いんです。しかし、今とほとんど変わらぬその動き。
やっぱり徐少強出てくると一昔前の映画だなぁ、って感じがします。
ゲスト出演がとにかく多彩です。でもほんとそれだけ。
最後の方でとうとう念願の主題歌の場面になります。しかし、録音されて市販されたものとは全然アレンジも違うし雰囲気も違うんだんぁ。なんか、もっと安っぽくて荒くてねぇ。あーあ。残念だなぁ。
エンティティー 霊体
"The Entity"
(1981-US:C-126m.)
製作:ハロルド・シュナイダー
監督:シドニー・J・フューリー
原作・脚本:フランク・デ・フェリータ
撮影:スティーヴン・H・ブラム
SFX:ウィリアム・クルーズ
特殊効果:マーティ・ブレシン、ジョー・ディガエタノ、ジョー・ランバルディ、スティーブ・ロンバルディ、ゲイリー・モナーク、ボブ・ウィラード
特殊メイク:スタン・ウィンストン、ジェームズ・カーゲル
音楽:チャールズ・バーンスタイン
編集:フランク・デ・フェリータ
出演:バーバラ・ハーシー,ロン・シルヴァー,デイヴィッド・ラビオサ,アレックス・ロッコ
公開時に見逃していたひとつ。と、言うよりも観る気がしなかったんですね。
なんでなのかを忘れてたから今になって観てしまったが、嫌な作品でした。
シドニー・J・フューリーは今から考えると『国際諜報局』という傑作を撮っているのが不思議なくらい(あれはやはり製作者ハリー・サルツマンの映画だったんだな)。よくもまぁどれもこれもつまらない映画になるもんだ。
この作品の救いはバーバラ・ハーシーが、80年代になってもまだ美しかった、ってとこだろうか。
ただ、霊に襲われ続けるその姿は、造り物のシリコンのおっぱいや、変な灰色のラテックスでできた身体の肩のところから首を出して「助けて」と言ったりして興ざめもいいところである。決定打は本物のおっぱいの入浴シーンは別人の吹替のおっぱいであるという最大限の手抜き。これはやっちゃあいけないんだよ。
結局、何のためにこんな話を見せられてたのかわからないまま作品は終わる。やっぱり特に観なくても良い作品だった。昨今は旧作もいっぱいブルーレイとなるので、お、なんか綺麗な画面で、観てやろう、って気になる事が多く、結果、やっぱり昔面白くなかった作品は今観ても面白くない。こうして、二回目は観ないであろうブルーレイがまた増えるのである。
人頭豆腐湯
『人頭豆腐湯』
“There is a Secret in my Soup”
(2000-香港:C-91m.)
監督:楊志堅(ヤン・チーキン)
出演:王敏德(マイケル・ウォン)、温盈盈(アンジェラ・トン・インイン)、
陳昭昭(チェリー・チャン)
なんか観るたびに罪悪感あるんだよなぁ。でも作ってる方ほど罪は重くないはずなんだけどね。さぁ、いったいいくつあるんだ、の2番煎じ猟奇モノ。
まだ王敏德のようなスターが出ているだけマシなのかな、と思ったら、やっぱり彼も小銭稼ぎに過ぎなかったんだろう。ほとんど仕事してませんし手も汚しません。
ひとりの不幸な女性がとことん苛め抜かれて殺されて、で、この題名のようなものになってしまうお話。
恐ろしいくらいに志の低い作品である。この種のものはたいていそうであるのだが。香港原題名、英語題名共にゲテモノっぽいのだが、これは当たっております。
恐るべきなのは、これが堂々の実話である事。3人の男たちが被害者を苛め抜いて殺しその死体の始末に困ってそれを肉鍋にして知人たちに食わしてしまった、という事。香港って得体の知れない肉料理とか鍋ってあるもんなぁ。私も豪華レストランよりも裏通りのそういう食い物好む方だからなぁ......
さて、王敏德は何したかと言うと、これが殺人現場に足を踏み入れて顔をしかめるのと、犯人たちを尋問するだけ、なのであります。何きれいな役やってんだよ、と責めてはいけません。この種の映画ではスターはそういう良識ある人の役でしか出ない事になったのは先達の李修賢(ダニー・リー)が道しるべを作ったから。名前の売れてる温盈盈は悪の一味ではありますが、主人公には同情的、殺人には係わっていなかったってところで逃げの出演ですね。
主人公の陳昭昭(チェリー・チャン)がなかなか不幸な葉童、って面構えの重量ボディで体当たりで演じます。ちょっと他の映画でも観てみたい人です。ここまですっきり脱ぐ、って事は三級片専門なのかなぁ。もちろんこの映画はモロに三級片指定です。
さて、実は何よりも興味深かったのは、この作品、冒頭の解体現場の描写からしていきなりモザイクが入ったのだ。わー、なに、なに!って気になったのだが、コレが実はとあるぬいぐるみなのである。この後も劇中ずーっとモザイク状態。それがどういうキャラクターのぬいぐるみなのか判らないようにあとからモザイク入れたのだね。きっと、これはそのメーカーからクレームが付いたか、劇中で使用するための権利金が惜しくなったなんだろうね。どっちにしてもかえって気になるじゃないの。なんなんだ!このぬいぐるみから白骨化した頭部が出てきたりするのでイメージ的にもマイナスにはなったろうなぁ。
そして、それは予告篇の映像にてあっさりと判明しました。これが当時の報道の新聞報道の紙面をモロにそのまま使って見せるんだから。あのー、ぬいぐるみの写真もしっかり写ってますぜ。
しかし、語り口も内容もほんと技が無いです。やっぱりこれしきの映画だったのだねぇ。
鵜川薫 Kaoru Ukaua
『鵜川薫 Kaoru Ukaua』
(Evervision : 台湾)
『ゴジラ・アイランド』でとにかくファンとなりました。徹底的に気に入りました。あれをひたすら何十話も続けて観れたのはひとえにこの方のおかげです。あのお子様向き番組の唯一の清涼感が仇役のこの人だったなんて(でないととても神経が持たない)。
この人はなによりもまず、輪郭が美しい。目も大きくて鋭いし。流線型の体つきもいいです。
さて、名前はしっかり覚えたものの、出演作はなかなか観れないまま。TVの新『ウルトラセブン』なんて観たくないしなー、なんて思ってると香港で偶然発見。ほとんど三級片のところに置いてあったんだけどね。目を疑いました。まさかこんあ異郷の地にてこんなのと出会えるなんて。
これは正式には台湾製なのです。本当に版権をクリアーして正式に発売しているものかどうかも怪しいぞ。だからしてかジャケットのお名前も少し怪しいアルファベット。もうちょっとのとことで写しそこなったのかなぁ。「Ukaua」になっております。
して、内容は。これは製作した日本のプロダクションの責任なのだが、全然面白くないやん。センスないんです、まったく。こういう目的の作品はインタビューなんかも確かにあってよろしい。そのような「インタビューで親しみを見せる篇」「ロケ地(必ず海外のリゾート)との融合を見せる篇⇒現地の警官と戯れたり子供と遊んだりする」「海辺を走りシャワーを浴びせ砂浜で水着姿をなめるように見せる篇」「薄暗いバーで濃い化粧を見せる篇」「ベッドでほんの少し肌を見せる篇」にきっちり分けてあるにが常なのだ。こういうのもほんと決まりきった作りで、何の新鮮味も無いのだが、それはそれで安心して観られる(⇒とばしながら観られる)、という利点はあります。ところが、このおバカな作品においてはちょっとじっくり彼女の姿を見せよう、としてまたすぐにインタビューに戻り、また見せるのか、と思うとまたインタビューに戻ったりして。全然落ち着かないのだ。ゆっくり見せてくれよ、とお願いしたくなる。何か始まると決まってすぐにインタビューに戻るのだ。これはもう作り手に脳味噌のカケラも無いのが歴然としている。素材はこんなに良いのに!多分彼女のイメージ・ビデオなんて次はもう無いだろうし。
しかし、日本製の商品をそのまま複製しましたね、が一目瞭然のこのジャケットの注意書き。まぁ、がんばってるのは判るんです。けど、「もうちょっとがんばりましょう」。
China Circus: Elites
Directors: Jayashree Panjabi and Max Quinn
中国雑技団、の舞台のブルーレイなら観たいぞ!持っておきたいぞ!と入手したのですが、これは雑技団に選ばれる子供たちを育てる専門学校のエリート・チームに焦点を当てた作品でした。中心として描かれる若きエースの少女。これがなかなか可愛いのですが、根性はありそうな子供でして、みんなが休んでいる時もひとり訓練をしてたり、こんな幼いのになんか凄い世界だなぁ、と感心しつつ。私は中国のこの種の舞台が大好きで現地で機会があればできるだけ観に行くようにしているのですが、感心するのは出て来る女の人が一番前で踊る主役級から後ろの群舞までとことん綺麗な女性なんですね。それでかの選択肢がありそれだけの競争もあるんでしょうね中国。この華やかな地位を得るためのしのぎ合いの凄まじさを感じるのです。
ちゃんと本人たちの音声もあるのですが英語の吹替を上から被せるので聴き取りにくくて。また、こんなブルーレイに限って日本語の字幕なんかもあって三言語に頭が振り回される感じで落ち着かないんですね。
まぁ、アメリカのナショナル・ジオグラフィック・チャンネルの製作なので、中国人の子供や教師たちを本気で描いてるような作りではなくて表面を撫ぜてるだけの作品であるので印象に残るものは無い。
これ、入手に当たって、申し訳ないけどオークションで1円で獲得。1円で売りたくなる心理も分らんではないです。
リヴォルト
"REVOLT"
(2017-南アフリカ/イギリス:C-88m.)
監督:ジョー・ミアーレ
出演:リー・ペイス、ベレニス・マルロー
安物でないのはCGの見事さなんかで分かるのだが、話が安っぽく、ここ数年間で作られまくった宇宙人突然やってきて侵略、逃げる人々、闘う主人公もの。
ベレニス・マルローがあの『007 スカイフォール』でエキゾチックで無茶苦茶いい女だったのが嘘のような増量ぶり。軍服がはち切れそうな。喋り方がクサくてやりきれないくらい。とにかく出て来る人たちに魅力が無く話もダラダラ続く。主人公たちがただ歩いているシーンが延々続き寝ないほうが難しい。
まぁ、こんなもんかいな、のモノであり、こういう侵略ものの好きな家人に付き合って観た感じだが、ほんとつまらん作品を嗅ぎつけて来る特技があると思う。
殺人容疑者
監督: 鈴木英夫 共同監督: 船橋比呂志
原案: 高峰秀雄
脚本: 船橋比呂志
撮影: 植松永吉
出演: 丹波哲郎, 石島房太郎, 恩田清二郎, 大町文夫, 三田国夫, 土屋嘉男, 纓片達雄, 小林昭二
なんだこんなものあったのか、と棚から引っ張り出してそのまま観る。
なんか変な映画だなぁ、と思ったら後援は警視庁、国警本部、科学捜査研究所という警察の宣伝映画だったんです。地道に捜査の説明や科学捜査、モンタージュ写真(雑ですなぁ)が地道に語られる。結局最後まで全然ドラマ的な盛り上がりは見せず。ただ、東京の当時の景色や風俗を観るのに最適。
主役級はこれがデビューの丹波哲郎。これが信じられないくらい、細くてすっきりとして若い。こんな姿は初めて見た。でもその傍若無人な態度はもう持っている。ものすごい存在感である。そして、オープニングでは「丹波哲郎」なのにエンドロールでは「丹波正三郎」と本名になるあたりになんか粗製乱造を感じます。
その他これも若くてハンサムな小林昭二、さらに、極端に若くていなせで細い土屋嘉男の美男子ぶりには寒気がしそうなくらいです。凄い顔ですね。
まぁ、この時代にしては解剖のシーンで乳房があらわになるなど結構ショッキングではありますが、やはり全体に警察活動の広告映画なのでだるいこと。
まぁ、なかなか貴重な体験ではあったかな、と。
微熱美少女
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寬頻聊齋 Wedding in Hell
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