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「江戸っ子」という言葉で、
世間は何を思い浮かべるだろう。


宵越しの金は持たず、負けず嫌い。
「夕日が目に沁みるぜ」と涙をごまかし、
奥さんに素直に「ありがとう」を言えず、
口癖は「てやんでぇ。」

と、いったところだろうか。


■江戸っ子(wikipediaより)
「細かい事にはこだわらず商売下手、人情家で正義感に溢れるものの、意地っ張りで喧嘩早く、駄洒落ばかり言うが議論は苦手」


実は、江戸っ子と聞いたとき、
ふっと頭に浮かんでくる人が居る。


浅草の「色川」の大将だ。
(↑微妙に所ジョージ似)


色川は、雷門近くの住宅街の一角に、
ひっそりと暖簾を出す、風情あるお店。
ここの大将、とにかく良くしゃべる。
そして、江戸っ子の例にもれず、口が悪い。


いつものようにそろりと暖簾をくぐり、
「まだやってますか?」と聞いてみると、


「入れ。今日はお前が最後だ。」

「さっさと食って帰れよな。」

「暖簾しまわなきゃなんねぇな」


と、早速のマシンガントーク。


好き嫌いがはっきりと分かれるだろうが、
自分は、小綺麗なお店なんかよりもずっと好き。


老舗の店主は、
誰よりも自分の仕事にこだわりを持っている。
納得できないものは、お客に提供しない。

だから、市場が休みの日曜日は、店も休みだ。
他のお店が営業をしていても、大将には関係ない。
その日に卸した新鮮なウナギを出せるか出せないか。
こだわりの仕事ができるかどうか。


店内はお世辞にも広いとは言えないが、
だからこそ、大将の江戸っ子トークを満喫できる。
その仕事の背景にある「こだわり」に触れることができる。


それを知っているから、
今日も、ついつい、
色川の暖簾をくぐってしまうのだ。


「まだやってますか?」

色川のれん