銃を製造又は修理した際に行う検査の1つに腔圧試験が有ります。
元々銃身の強度は、僅かな異常高圧程度には耐えられる様に設計されています。
その設計通りに製造されているか、製造直後の実際の銃で確認する為の検査です。
又、主に銃身や遊底部分を修理した際にも、元通りに修復されているか検査する事もあります。
これらの試験では銃腔の圧力を高める為に専用の実包が使用され、実際にそれらの実包を
発射する事で確認検査を行います。
これら専用の実包をコウアツシケンダンと呼び、腔圧試験弾又は高圧試験弾と書きます。
この高圧試験弾には装薬量を僅かに増やしたものと、弾頭重量を重くした2種類が有りますが、
共に通常使用する実包より腔圧が高くなる事で共通しています。
因みに、この試験弾を通常弾として使用する事は、銃身や遊底附近に
極度の金属疲労を与える事となり、銃の寿命を短くするばかりか破損による
事故も引き起こしかねず、絶対に混同が許されないのはご想像の通りかと思います。
従ってこれらの高圧試験弾には、通常使用する実包と容易に区別が出来る様、
目立つ”印”が付けられています。
三十年式弾頭(高圧試験弾)

上の写真が三十年式タイプの高圧試験弾の弾頭です。
尚、こちらの弾頭は形状・重量共に通常使用の弾頭と同じですので、この場合、
装薬量が多いタイプの試験弾の様です。
莢口部附近に紫色で幅の広い帯が着色されています。
以前薬莢の話をした際、雷管周りの識別色について、『当初は空包の識別色と思っていたが、
試験弾の識別色かも知れない。』と綴った事があったのを、皆様ご記憶にありますでしょうか。
そう!この写真です。
s2

どうですか?色・・・かなり似ていると思いませんか?
因みに私が空包の識別色と混同したのはコチラです。
027
 
で、弾頭はこんな感じの色です。
三八式空包

どうですか?
弾頭に塗られた識別色と雷管に塗られた識別色の関係・・・。
かなり共通性が有ると思います。
この事から、同じ紫色でも”青が強い紫色は空包”で”赤が強い紫色は試験弾”と思います。
ただこの場合の試験弾とは、高圧試験の他、火薬や雷管等の各試作品に対する試験も含まれます。
話が横道に逸れてしまいましたが、この試験弾については、その特殊性故の実物の現存数や
資料の少なさにより、まだまだ謎が多いです。
その様な訳で、私自身も説明らしい説明が出来ませんが、取りあえずこの様なものも有ると
ご理解を頂ければと思います。

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