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2023年12月

2023年12月28日

アイスキャンディ

本日、アイスキャンディがオープンしました。

現在使用できる箇所は3箇所ですが、完成次第随時開放していく予定です。

今シーズンは暖冬と水不足でかなり悩まされました。

一度目の雨で作成した箇所の3分の2を持っていかれ...。

その後2日間かけてある程度戻ったところにまた雨。

これで一度は表面の氷が全部無くなりました。


落ち込みそうになりましたが、文字通り落ち込んでいる暇などなかったです。

少ない水でやりくりして、ある程度貯まったら放水。

無くなったらしばらく我慢して水が貯まるのを待つ。

小屋内で小屋番達が使える水量もだいぶ制限してもらいました。

アイスキャンディが発達するタイミングで水はなく、水量が多い時には暖かくて放水が出来ない。

もどかしい日々を乗り越えて、たった3本のラインではありますが今日使用できるまでになりました。

オープンまで持って来れた事で少し気が楽になりました。

これからはジワジワと使える範囲を増やしていく作業になります。

ここで安心して気を抜くと風邪をひいたりの体調不良になるので、ここから新たな出発として、気合を入れて作業に臨みます。


なお、アイスキャンディを使用する際はご自身で持って来ていただく装備がございます。

詳細はホームページに掲載しておりますので、必ず確認していただきますようお願いします。




akadakekousen at 19:21|PermalinkComments(0)clip!

2023年12月13日

DIY

アイスキャンディの表面を凍らせ始めてもう直ぐ10日になります。

一進一退の攻防を続けて参りましたが、昨日まさかの雨が降り半分以上を持って行かれました...。

それまでの努力が水の泡になりかけた事にも少しショックを受けました。

が、それ以上に『思いの外、残った氷がガチャガチャになっている』と言う状態が私の心を揺さぶりかけました。

でも、その事は割と今年はポジティブに捉えています。


と言いますのも、私はソリッド家の末っ子なので自分の物を新たに買ってもらうという事が非常に少なかったです。

いつも兄者のお下がり。

そのうえ、下がって来た物は数年経っても使っていると言う『物持ちが良い』と言えば聞こえは良いですが、ほとんど『貧乏性』でした。

破れては縫い、壊れては直し。

いつまで使ってんの?それ。

と言われることもしばしば。

それが自分でお金を稼ぐようになってから、使い捨ての生活が始まりました。


今年実家に帰省した時、以前履いていたブーツをたまたま見つけました。

年数を見ると19年前に買って、ずっとそれ一足で夏も冬も過ごしていました。

汚れも酷く、ボロボロの状態だったせいでここ数年は履かず実家に置きっぱなしにしていた代物です。

『懐かしいなー』と思いつつ『直したら履けるんじゃないか?』と言う気持ちが芽生えました。

案の定、修理に出して戻って来た頃には新品以上に味のある良い物になっていました。


その事があってか、今回のボロボロになったアイスキャンディも、ここから手入れをして良い物を作るつもりです。

DIYで氷壁を作るわけですが、私のDIYとは

どんな状況でも
一番良くなるように
やってんねん

これです。

自分で稼ぐようになってから『新しいの買えばいいや』とか『使い捨て』とか、変なリセット癖が付いていましたが、ブーツを修理して以来『この状態から最善の形に持っていく』と言う気持ちを思い出した次第です。

ワンシーズンのアイスキャンディですが、愛情持って手入れしていきます。
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どんな高価な道具でも手入れを怠っては本来の力は発揮できません。

高い登山靴もほったらかしにしていたら加水分解でソールが剥がれます。

テントも同じく加水分解でドロドロになります。

ピッケルやアイゼンも研がないと効かないし、錆びます。

ビーコンの電池はいかがですか?

大事な道具、手入れを怠らず安全登山をよろしくお願いします。

akadakekousen at 18:06|PermalinkComments(0)clip!

2023年12月07日

ここを本日のキャンプ地とする

昨日『暖冬の影響で』なんて言葉を言ったせいか、本日メチャクチャ風が強いです。
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気温はマイナス5℃なのでまだまだですが、アイスキャンディ上部は吹きっ晒し。

ですので、気温よりも体感温度はもちろんもっと下がります。

水を適切な位置にかけたいのですが、風のせいで舞い上がったり流れたりしてアイスキャンディより自分自身が濡れるなんて事もあります、


そうなると寒いのは勿論ですが、もう一つ重大な問題が発生します。


それはセルフビレイをとっているカラビナが氷漬けになる事。

開閉部が凍るのでは無く、環付きビナの環の部分が氷でコーティングされてしまうのです。


繋がれている犬の気持ちがわかる瞬間です。

最初は『今日はここでビバークかよー』なんて余裕をぶっこいていますが、ジワジワと焦りが出て来ます。

叩いたらなんかしたら余計外れなくなる可能性がありますが、ついつい叩いてみたくなります。


アイスキャンディの進捗状況も、不意なトラブルも焦りは禁物ですね。


akadakekousen at 16:24|PermalinkComments(0)clip!

2023年12月06日

暖冬と言えども

着々と氷が発達しております!...と言いたいところですが、3歩進んで2歩下がるを繰り返しております。

ニュースでも言われている通り暖かいようで、撒いている水は凍るより溶かす作用の方が働いてしまっていて...。


ただ、この作業はまだ始まったばかり。

1日2日で完成させれるようなものでは無いので、いちいち腐っていてはシーズン持ちません。

しかし冷えるのをただ待つわけにもいかないので、試行錯誤をするわけです。

と、同時に私は冬のシーズンが始まったなと実感するのであります。


一方で気にしなくてはいけないのが行者小屋。

小屋を閉めている間も管理は重要です。

外のトイレだったり水場だったり、時には応急処置が必要な事もあります。

そう言うわけで、10月末の小屋閉め以来となる行者小屋へ。

久しぶりの行者小屋に入り『鮮やかな小屋閉めがしてあるねぇ』などと自画自賛しながら、特に問題が起きていない事に安堵しました。

行者小屋に向かう道すがら、暖冬や雪不足と言われていても赤岳鉱泉から行者小屋、行者小屋の周辺にはしっかりと雪もあり『雪山になっている』と言うことを実感しました。

各地で色々な情報がありますが、雪がある所にはあるし、寒い所は寒いと言う感じでしょうか。

この周辺の情報は赤岳鉱泉のInstagramなどのSNSで発信しておりますので、そちらを確認していただいて状況に見合った装備での安全登山をよろしくお願いします。
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2023年12月04日

冬に向けて

久しぶりのブログです。

長い期間休暇で街に降りておりましたが、また山に戻って参りました。

山にいるとじっくり気温が下がっていくので慣れる期間がありますが、久しぶりに登ってくるとやはり寒いですね。

日が出ていて動いていたら暖かく感じるシーンもありますが、日が落ちると一気に冷え込む感じです。

赤岳鉱泉までの登山道も凍っている箇所がジワジワ増えています。


さて、山に戻って来た私はアレを育てるわけです。

今年はやや暖かいような気がしてます。

氷の発達にどう影響するか心配です。

外で水と雪と氷を相手にするので、暖かい方が身体には優しいですが、それならそれで氷が育たずに頭を悩ませる訳です。

ちょうど良いって事は無いもんですね。

天気と身体と相談しながら良い氷を育てれるよう努力して参ります。
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akadakekousen at 17:05|PermalinkComments(0)clip!
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