家庭教師2
              「嗚呼、家庭教師」

                            赤星直也:作

登場人物 

     小野文恵:大学生           宮内良一:高校生
     〃 幸太:会社員             〃 宏明:会社社長
                            〃 好子:良一の母

第1話 褒美の約束

 「文恵、社長から家庭教師を頼まれてしまったよ」
「えっ、父さんが家庭教師するの?」
「俺じゃなく文恵だよ。ほら、高校生がいたろう。今度2年になるからって、頼まれたんだ。やって貰えるかな?」

 「私は構わないけど、勤まるかしら…」
「文恵なら大丈夫だよ。明日返事しておくからね」機嫌良くビールを飲んでいる。
男は小野幸太と言って、社長から娘の文恵を、息子の家庭教師にと頼まれた。
文恵は不安があるが、父の立場を考え承知した。

 それから数日後、文恵は父の幸太と一緒に、社長の宮内を訪ねた。
「小野君、申し訳ないね。それにしても大きくなったな」
「外観は大きいですが、中身は空ですから」笑いながら話しているが、文恵は良一の部屋で向き合っていた。

 「今日から一緒に勉強しようね」
「はい、先生!」
「先生は恥ずかしいな。これからは文恵と呼んで」
「わかりました。文恵さん」
「そうよ、それでいいの。早速だけど数学から行こうか…」文恵は良一と教科書を見ながら話し合った。

 翌日からは、文恵が1人で良一の家に出かけて教えている。
「今日は英語からよ」スケジュールを組んで教えていた。

 そして、1週間後の土曜日に文恵が訪ねると、良一が待っていた。
「文恵さん。母さんが出かけて、いなくて…」申し訳なさそうに、コーヒーとショートケーキを運んできた。
「何も、気を遣わなくていいのよ」
「僕は何もしてないよ。母さんがやったことだし…」良一はテーブルに置き、見上げると文恵の胸が見えた。

 (オッパイだ。どんな形をしているんだろう?)首と服の隙間から、白い膨らみが覗いている。
そんな事など知るよしもなく、文恵はコーヒーを飲んでいく。
良一も向かい合って座るが、文恵の太股の間が気になっている。

(あの奥にパンツがあるんだ…)良一には乳房を露わにし、股間丸出しの全裸になった文恵に見えている。
(ヘアはどうなっているんだろう…)ジッと太股の間を見ていた。
それは文恵も気づいて(スカートが気になっているんだ。高校生だから当然かも…)裾を伸ばして、露出部分を少なくすると、良一も目を反らす。

 「ごちそうさま。始めましょうか?」
「はい、文恵さん」2人は良一の部屋に入り、教科書を見ながら話を始めた。
しかし、良一はどうしても、文恵の胸が気になっていた。
(あの下にはオッパイがあるんだ…)また乳房を露わにし、教えている文恵を想像していた。

 文恵が家庭教師を初めてから1ヶ月が過ぎようとした頃、良一の学校では中間テストが行われることになった。
「参ったな。自信ないのにな…」
「そんな事言わないで。文恵さんが教えてくれているんでしょう?」母の好子も心配げだ。

 「それはそうだけど…。それより、母さん。平均で75点取ったら、ご褒美が欲しいな」
「あら、どんな褒美なの?」
「褒美なんだけど…」良一は言いにくそうだ。

 「何なのよ。平均で75点取ったら、何でもいいわよ」
「本当に、何でもいいんだね?」
「ええ、約束するわ。それで、褒美に何が欲しいの?」
「実は、文恵さんとのキスしたいんだ…」それには好子も驚いた。

 「無理よ。いくら何でも、文恵さんとは…」言いかけたが「いいわ、私から頼んでみる。その変わり、80点にアップよ」
「わかった。必ずキスできるように頑張るから」良一は笑顔で部屋に向かった。

 それから暫くして、文恵が訪ねてきた。
「待っていたわ、良一も張り切っているの」
「そうですか。それならやり甲斐もあります」何も知らない文恵は良一の部屋に向かった。

 そして、2時間ほど過ぎて、文恵が出てきた。
「文恵さん、コーヒーを用意しました」
「そんなに、気を遣わなくていいのに…」
「そうは行かないわ、大事な先生ですから」好子は応接室に案内した。

 文恵がソファーに座り、用意したコーヒーを飲むと「実は、お願いがありまして…」好子が切り出した。
「どんなことですか?」
「言いにくい事ですが、今度のテストで80点取ったら、良一とキスして欲しいのよ」
それには「キスですか、私が…」口を開いたままだ。

 「そうなの。良一もやる気を出したことだし、ぜひお願いしたいの。勿論、ただとは言わないわ。5万円お礼に支払います」
その言葉には(キスはイヤだけど、5万貰えるなら…。それに、お父さんの立場もあるし…)考え込んだ。

 「どうでしょう。何とかお願いできませんか?」
「わかりました。良一君がその気なら引き受けます。でも、その時は立ち会ってくださいよ」
「わかっています。これで一安心だわ」好子も笑顔になった。

 文恵が承知しすると「文恵さん、キスしてもいいって!」好子は良一に知らせた。
「そうか。それなら、本気でやらないと!」前よりも真剣に取り組んでいる。
(そういえば、良一も春期なんだ。性に目覚める頃だし…)文恵は思案している。

 それから良一は真剣に取り組み、その甲斐あってテストでは平均79点と高得点を取った。
「80点じゃなかったんだ…」落胆して帰宅すると「凄いじゃないの、79点だなんて。これなら、国立も夢じゃないわね」
「でも、80点取れなかったし」

「これくらいなら大丈夫よ。私から頼むから」
「約束だよ、今度はちゃんとやるから」
「期待しているわよ。それから、お母さんの前でやるのよ」
「文恵さんとキスできるなら、見られても平気さ」良一の顔が輝いている。

 それから暫くして、文恵が訪れた。
「文恵さん、早速だけど、キスをお願いね」
「良い点取ったのね。それなら私も頑張らないと」2人が良一の部屋に入るなり「文恵さん、約束を守ってよ」良一が抱きついた。

 それには「そんな事じゃダメよ、彼女だって嫌うわ。まずは、優しく顔を押さえるの」好子が注文を付ける。
「これで、良いんだね?」
「そう、その後は顔を横にして口を吸うのよ」良一は言われるまま、唇を押し付けた。
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(イヤだけど、我慢しないと…)文恵は目を閉じ、良一の唇を迎え入れたが、足がガクガク震えている。
「そうよ、それで良いの。それがキスよ」見ている好子のほうが興奮している。
キスした後、2人は何もなかったように教科書と向き合うが、良一はまだ興奮が収まってない。
(文恵さんとキスしたなんて、夢みたいだ…)チラリと文恵を見つめた。