四間飛車を指しこなそう! 対 右四間飛車▲1七桂型①
http://blog.livedoor.jp/akane_shogi/archives/15141298.html
の続き記事です。


第4章 右四間飛車+端玉銀冠


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(再掲第11図 △7四歩まで)


第11図以下の指し手②

▲9八玉 △7三銀 ▲8七銀 △7二金
▲7八金 △6三金 (第17図)


17
(第17図 △6三金まで)


第3章では第11図から天守閣美濃に囲った状態で▲1七桂と仕掛ける展開を見ていきました。
今度は天守閣美濃から端玉銀冠に囲いを進展させる展開を見ていきます。
ただ、居飛車に端玉銀冠までされてしまうと (1) 玉が堅く (2) 遠いため、振り飛車側としてはまとも4筋からの攻めをいなしていくのでは形勢を良くするのが難しくなります。
従って、振り飛車は少し工夫した指し方をしていくことになりますが、ここでは9筋を絡めて振り飛車側から攻めていく指し方を紹介します。

では、どういう工夫をするかというと、▲9八玉に△7三銀とします。
狙いは△8四銀~△9五歩の端攻めです。
△7三銀には先手は構わず▲8七銀~▲7八金と端玉銀冠を完成させます。
後手は▲8七銀にすぐに△8四銀として9筋から先攻していく方が、この構想を十分に活かしきれます(参考図U)。
ただ、流石に後手玉が薄くなり過ぎて実戦的に勝ちにくくなるリスクもあるので、ここでは△7二金~△6三金と一旦矢倉囲いを完成させにいく順を示しておきます。


u
(参考図U △8四銀まで)


◇ 第17図以下の指し手

▲6八金 △8四銀 ▲4九飛 △7三桂
▲1七桂 △9五歩 (第18図)


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(第18図 △9五歩まで)


第17図△6三金までの局面で先手は囲いが完成していますので、▲1七桂と仕掛ける展開も考えられます(参考図V)。
△8四銀~△9五歩の仕掛けが見えていれば、その前に先攻するのが先手としては有力な順になります。
しかし、ここではそのような後手の狙いなどつゆ知らず、▲6八金~▲4九飛と銀交換になった際の割打ちの隙を消しにいく展開を見ていきます。
▲6八金には狙い通り△8四銀と出ます。
これに▲4九飛ならまだ後手に余裕があるので△9五歩と仕掛けずに△7三桂と力を溜めます。
先手は▲6八金~▲4九飛と万全の態勢が整ったところでいよいよ▲1七桂と仕掛けにいきます。
ただ、時既に遅しで▲1七桂には△9五歩が間に合います。


v
(参考図V ▲1七桂まで)


◇ 第18図以下の指し手

▲9五同歩 △同銀 ▲9七歩 △8四歩 (第19図)


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(第19図 △8四歩まで)


第18図△9五歩に▲同歩△同銀▲9七歩となって、後手の攻めが失敗に終わったようですが、次の△8四歩が継続手で、△8五歩▲同歩△8六歩が狙いです。


◇ 第19図以下の指し手

▲2五桂 △2二角 ▲4五歩 △8五歩 (第20図)


20
(第20図 △8五歩まで)


先手は当初の予定通り▲2五桂と攻めかかります。
▲2五桂に△2二角とかわして▲4五歩の瞬間に△8五歩が入ります。
この局面まで進んでしまっては既に後手ペースです。


◇ 第20図以下の指し手

▲8五同歩 △8六歩 ▲9六銀 △同銀
▲同歩 △8五桂 (結果4図)


r4
(結果4図 △8五桂まで) 評価値:-532(後手有利)


第21図△8五歩に対して手抜くのは△8六歩の取り込みが厳しいので▲8五同歩ですが、△8六歩がやはり痛いです。
▲9六銀とかわしながら銀交換を迫るくらいですが、△同銀▲同歩に△8五桂が継続手です。
先手としては8六歩と8五桂のプレッシャーがきつく、これは後手有利の展開です。
ただ、後手玉ももはや堅いとは言えず、▲8四銀と放り込まれたりするキズも抱えており、疑問手や悪手を指すとすぐに後手が悪くなってしまいます。
実際にはそれほど簡単な構想ではないかもしれません。
※ 注:書いておいてなんだが、研究しただけで実戦でまだ一度も試していない(ぇ


第5章 右四間飛車+左美濃▲7九玉型

◇ 初手からの指し手②

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩
▲4八銀 △4二飛 ▲6八玉 △6二玉
▲4六歩 (第21図)


21
(第21図 ▲4六歩)


本章では右四間飛車に左美濃▲7九玉型を組み合わせてきた際の展開を見ていきます。
第1章では▲4六歩に代えて▲7八玉としていましたが、今回は▲7九玉型の左美濃に組みたいので、▲4六歩~▲4七銀~▲5六銀~▲4八飛と攻めの態勢を整えてから、▲7八銀~▲7九玉~▲5八金と左美濃に囲っていきます。


◇ 第21図以下の指し手

△7二銀 ▲4七銀 △7一玉 ▲5六銀
△3三角 ▲4八飛 △3二銀 (第22図)


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(第22図 △3二銀まで)


先手は▲4七銀~▲5六銀~▲4八飛として4筋からの突破を狙いにいきます。
対する後手は△7二銀~△7一玉と最低限の囲いを完成させてから、△3三角~△3二銀と4筋からの攻めに備えます。


◇ 第22図以下の指し手

▲7八銀 △4三銀 ▲7九玉 △8二玉
▲9六歩 △9四歩 ▲5八金 △5二金 (第23図)


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(第23図 △5二金まで)


先手は▲7八銀~▲7九玉~▲5八金と左美濃に囲いにいきます。
対する後手は△4三銀と4筋からの攻めに備えてから、△8二玉~△5二金と本美濃を完成させ、先手に堅さ負けしないようにします。
▲9六歩△9四歩の交換も将来的な玉の逃げ道を広げる意味でも入れておいた方がよいでしょう。


◇ 第23図以下の指し手

▲1六歩 △5四銀 ▲1七桂 △3五歩 (第24図)


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(第24図 △3五歩まで)


先手は左美濃が完成したところで、いよいよ▲1六歩~▲1七桂と仕掛けていきます。
後手も△5四銀と上がって4五の地点に駒の利きを足して4筋からの攻めに備えます。
▲1七桂に対して「第3章 右四間飛車+天守閣」では△2二角と対応していました。
しかし、▲7九玉型の左美濃は (1) 短手数で組めて (2) 低い陣形で (3) 横からの攻めにも強い という非常に優秀な囲いなので、△2二角から先手の攻めをいなしていく展開では振り飛車が良くするのは難しいです。
従って、今度は別の工夫をしていく必要がありますが、▲1七桂に対して△3五歩と突きます。


24a) ▲2五桂の変化

◇ 第24図以下の指し手①

▲2五桂 △2二角 ▲4五歩 △3六歩
▲同歩 △3二飛 (結果5図)


r5
(結果5図 △3二飛まで) 評価値:-176(互角)


△3五歩に対して先手が当初の狙い通り▲2五桂と仕掛ける展開を見ていきます。
▲2五桂には△2二角とかわして、▲4五歩の瞬間に△3六歩とします。
△3七歩成と取り込まれる手は嫌なので▲3六同歩としますが、これには△3二飛と回って後手は3筋から逆襲します。
次の△3六飛を受けるには▲3六飛・▲4六飛・▲4七金が考えられ、△3六飛を受けずに▲4四歩・▲4四角といった手も考えられます。
このように△3二飛までの局面では分岐も多いため、ここで検討を打ち切っておきたいと思います。
結果5図の形勢はまだ互角ですが、▲2五桂△2二角の交換を逆用した形となり、後手が得した展開と言えます。


24b) ▲3六歩の変化

◇ 第24図以下の指し手②

▲3六歩 △同歩 ▲3八飛 (第25図)


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(第25図 ▲3八飛まで)


結果5図の展開は不満と先手が見れば、第24図△3五歩に対して先手は▲3六歩と反発することになります。
▲3六歩△同歩▲3八飛と回って、次に▲3六飛を狙います。


◇ 第25図以下の指し手

△4五歩 ▲3三角成 △同桂 ▲3六飛 (第26図)


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(第26図 ▲3六飛まで)


第25図▲3八飛に対して△3二飛とする手も見えますが、▲3六飛△4三銀▲3四歩△2二角▲4五歩△3四銀▲4四歩△3五銀▲3九飛△3六歩▲4五銀が進行の一例で、これはなかなか難しい展開です(参考図W)。


w
(参考図W ▲4五銀まで)


従って、第25図▲3八飛に対しては△4五歩と角を捌きにいくのが明快です。
△4五歩▲3三角成△同桂と角交換になり、▲3六飛として先手は次に▲3三飛成を狙います。


◇ 第26図以下の指し手

△3五歩 ▲同飛 △4四角 (第27図)


27
(第27図 △4四角まで)


第26図▲3六飛までの局面では次に▲3三飛成とする手が見えていますが、ここで△3五歩が好手です。
▲同飛に△4四角が飛香両取りで、3三の桂馬にも紐が付いています。

△3五歩に▲同飛ではなく▲3九飛と逃げる手には△4六歩と歩を取り込みます。
△4六歩に▲7七角と桂取りを見せてきたら△4五桂と桂馬を捌きにいきます(参考図X)。
△4五桂に▲1一角成は△5七桂成と桂馬を捨てて▲同金に△4八角があるので(参考図Y)、△4五桂には▲4八歩と受けることになります(参考図Z)。


x
(参考図X △4五桂まで)


y
(参考図Y △4八角まで)


z
(参考図Z ▲4八歩まで)


◇ 第27図以下の指し手

▲3九飛 △9九角成 ▲3四歩 △3一香 (結果6図)


r6
(結果6図 △3一香まで) 評価値:+38(互角)


第27図△4四角には▲3九飛と大人しく飛車を引いて、後手は△9九角成と香車を取りながら馬を作れます。
香損の先手が悪いように見えますが、▲3四歩から桂馬が取れるので実質駒の損得はまだありません。
後手は桂取りが受からないので、△3一香と取ったばかりの香車を打って手堅く受けておきます。
強気にいくなら△3一香に代えて△5五香も有力です(参考図AA)。
結果6図では次に▲7七角や▲7七桂と角の利きを遮断する手や▲3三歩成と桂馬を取る手などが考えられ、まだまだ難しい展開が続きそうですが、とりあえず現局面の形勢は互角でしょう。


aa
(参考図AA △5五香まで)


第6章 右四間飛車+elmo囲い


3
(再掲第3図 △4三銀まで)


◇ 第3図以下の指し手②

▲6八銀 △8二玉 ▲7九金 △9四歩
▲9六歩 △5二金 ▲5九金 (第28図)


28
(第28図 ▲5九金まで)


最後に右四間飛車にelmo囲いを組み合わせてきた際の展開を見ていきます。
「第1章 駒組み」では第3図で次に先手は▲5八金として舟囲いにしていましたが、今回は▲6八銀~▲7九金とelmo囲いにしていきます。
右金をどう活用するかは正直議論が分かれるところではありますが、本譜では▲5九金と活用して金銀の連結を良くしつつ、横からの攻めに強くしていく展開を示していきます。
対する後手も△8二玉~△5二金と本美濃を完成させ、堅さ負けしないようにします。


◇ 第28図以下の指し手

△5四銀 ▲1六歩 △1四歩 ▲1七桂
△3五歩 (結果7図)


r7
(結果7図 △3五歩まで) 評価値:-70(互角)


後手は本美濃が完成したところで△5四銀と上がって4筋からの攻めに備えます。
先手も囲いが完成したので▲1六歩~▲1七桂として仕掛けていきます。
▲1六歩の局面で後手が何を指すかが悩ましいところですが、△1四歩と待つのが損になりにくいと思います。
elmo囲い+▲5九金の形もやはり左美濃▲7九玉型と同様に、 (1) 短手数で組めて (2) 横からの攻めにも強い という特徴があるので、「第5章 右四間飛車+左美濃▲7九玉型」でも示したように▲1七桂に△3五歩とします。
以下、「第5章 右四間飛車+左美濃▲7九玉型」と似たような展開となりますので、気になる方は是非研究してみてください。


最後に

四間飛車を指す際の天敵である右四間飛車との攻防を取り上げてきました。
▲1七桂型は有力な割には取り上げられている棋書も少ないので、不出来な点は多いかと思いますが自身の研究や経験も踏まえて今回まとめました。

個人的な感想ですが、「右四間飛車+端玉銀冠」「右四間飛車+左美濃▲7九玉型」「右四間飛車+elmo囲い」の三つがとても厄介な存在で、振り飛車が良くするのはとても難しいです。
特に「右四間飛車+elmo囲い」に遭遇したらどうしようとか思っていますが、まぁそれはそれで研究を発展させていく材料になるんで面白いですかねぇ・・・。

最後に私が読んだことのある右四間飛車の本でオススメのものを示しておきます。
右四間飛車を指したいなら中川先生の本、振り飛車視点で右四間飛車の対策を知りたいなら藤倉先生の本が分かりやすくオススメです。

大変長い記事となりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございましたm(__)m