小さい頃、おばあちゃんが言ったこと。

だれもいはらへんとおもってわるいことしたらあかん
だれかがみてはる。
みてはらへんとおもても、おそらのかみさんがみてはる。
わからへんとおもても、いつかはわかる。
わざわざいわんでも、だれかがしってはる
しらんてはるとおもても、みんなしってはる。

ただしいことしてたら、かみさんがよいことしたなといって
よいひとにならしてくれはる。
わるいことしてたら、みてはらへんとおもてもばちがあたる。
すこいことしたらあかん。
すこいこととわるいことはちがう。
すこいというのはわからへんようにわるいことをすることやさかいもっとわるい。

けちとしまつはちがう。
けちはひとにすることやけど、じぶんにすることはしまつ。
けちなひととしまつなひとはちがう。

みんなみてはる。
みんはしってはる。
ようようしってはる。
しらんとおもうのはじぶんだけや。

ほやさかいわかる。

じぶんがしてほしいことをひとにしてあげたらよいのや。
じぶんがされたらかなんことをひとにはしたらあかん。
うれしいなとおもうことをひとにしてあげたらええこになれる。

昔のおばあちゃんって、いつもいいこと言ってたんだなぁと思う。
『トイレの神様』がブームだけど、いつもおばあちゃんって、どこのおばあちゃんもそんなことを言って暮らしていた。

家は村の中でも一番奥にあったので、行商のおばさんはいつも残りものを家ではきたいと思って、乾物を色々売るんだけど、鰹節なんかも粉みたいなのまで新聞で作った袋に入れて売っていた。
サンマの干物も一番残り物だった。

『おおきに、おおきに』が口癖のおばあちゃんだった。
『すまんなーし』
『きのどくさな』
伊勢から来られる行商の人の身の上話を聞いて泣き
いつも同じ話なのに泣いて聞いてあげてたおばあちゃん。

広い背中におんぶしてもらって祭りを見に行った。
遠い記憶の中のおばあちゃん。

『トイレの神様』を全部聞いて本当に泣けた。
思い出して泣けた。
これを書いているうちにまた泣けてきた。

おばあちゃんって、いいな。

いつかそうなりたいな。