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薄紅に仇花は燃ゆる (幻冬舎ルチル文庫)薄紅に仇花は燃ゆる (幻冬舎ルチル文庫)

神奈木 智 / 穂波ゆきね
幻冬舎コミックス 2008-03-17
by G-Tools

楽天→薄紅に仇花は燃ゆる
群青に仇花の咲く』に続く第2弾。
メインカップルもなかなかもどかしいのですが、今回は脇カップルにうっかり涙してしまいました。短編だったのになぁ。

佳雨(かう)は色街屈指の大見世『翠雨楼』の売れっ子男花魁。馴染みであった骨董屋主人・百目鬼久弥(どうめきひさや)に恋し、今は思いが通い幸せをかみ締める佳雨だが、幸せの深い分だけ不安にも駆られる。そんな中、楼主から佳雨が可愛がっている梓の水揚げを久弥に頼めないかと言われ、悩みながらも佳雨は久弥に頼むことに。男花魁として生きる以上は避けられぬ運命に佳雨と久弥は……?
前作で、男花魁になった理由だとか、若旦那こと百目鬼久弥と気持ちを通い合わせるまでが描かれていましたが、今回は気持ちは通じ合っているものの、男花魁ということで、若旦那が独占できないことやただひとりの相手となれないことを申し訳なく思ったり……と、男花魁であることの設定がうまく生かされたお話だなぁと思いました。

また、今回は佳雨が預かっている(育てている?)新造の梓の水揚げの候補に若旦那の名前が挙がり、お父さん(楼主)に断りも言えず、若旦那に水揚げを頼む佳雨の苦悩や、河岸見世で起こる連続自殺の真相も絡み、色街の哀しみなんかも感じさせてもらった気がします。

若旦那への想いは、若旦那と梓くらいしか知らず、秘めた恋心としているはずですが、馴染みの鍋島(佳雨の水揚げ相手)にはすっかりばれているみたいです。なので、佳雨が最近どんどんと色っぽく変わっていく理由も、ちゃんと心得ていて、それを歓迎しているんですね。

若旦那は独占できないこともちゃんとわかっていて、男花魁であることもひっくるめ『愛している』と言ってくれていますが、やっぱり割り切れない、思い切れないところもあるわけで。

この若旦那と鍋島とが、直接話をするシーンとかもあって、ドキドキさせられます。鍋島の方が一枚上手って感じですが(年齢差もあって)、若旦那だって佳雨を想う気持ちは負けていませんから、堂々と渡り合っています。

梓の水揚げの相手に鍋島を……という話が上がっていたのですが、鍋島はへそを曲げてしまい蹴ってしまい、その話が若旦那へと移ります。
が、心穏やかでないのが佳雨。愛する若旦那が、梓とはいえ、他の男を抱くというのはやっぱりいやですよねぇ。
でも、お父さんに言われると断ることが出来ず、若旦那に話をしますが、若旦那は「誰かを捜すから」と言ってくれます。

さて、見世の外では連続して遊女の自殺者が出て、幽霊騒ぎに発展し騒がしくなりだしたころ、鍋島家ゆかりらしいバイオリン弾きの男・夏目蒼悟が見世に現れ、佳雨を指名します。
毎夜のように通い、初夜を迎える日、見世に通う本当の理由を佳雨に話します。
佳雨の名代として顔を出していた梓のことが好きだったのです。以前、お稽古に通う梓を女性だと思い見初め、翠雨楼で見て男だったと知りびっくりしますが、もう好きで好きで……。

実はこの夏目という青年、鍋島の庶子だったことがわかったのと、若旦那が探していた骨董の花瓶を持っていたことで梓の水揚げにかかる費用を出すことが出来、梓の水揚げ相手となるんです。

また、遊女の連続自殺は殺人事件だったことがわかり、犯人はまたしても、若旦那と佳雨が捕まえることになります。
この犯人、花魁に惚れ、必死で働きお金を貯めたものの花魁はすでに身請けされた後。思うようにいかなかったことで、精神を病んでしまい、花魁に似た色白の遊女を殺してしまったと言うことで。
遊女も人生の悲哀を味わっていると思いますが、客も客でいろんな悲哀があったんだなぁと。並大抵の金額じゃ、花魁は買えないってことで。

でもね、佳雨も気が強いというか、自分の力で立っていようとする気が強いというか。もう少し、若旦那を頼ってもいいんじゃないかなぁ〜と気がしましたが、それが男花魁でいることのプライドなんでしょうね。
「おまえが違う男に抱かれて心を殺している間、俺も一緒に死んでいる」なぁんて若旦那に言われちゃいますが、そういわれることで、佳雨はまた男花魁として立っていられるんでしょうね。

こんな風にプライド高く自立している佳雨ですが、シリーズが進んでいくと、「他の男に抱かれるのはいや」と、若旦那にすがる日が来るんでしょうか。
若旦那も、早く佳雨を独占してあげて欲しいです。今、佳雨はそんなことは望んでいないのでしょうけど。

うっかり泣いたのは、梓の水揚げのエピソードです。
もともと、いいところのお坊ちゃんだった梓。そんな子が男花魁になるとなれば、心を閉ざして抱かれるしかないわけです。
しかも、佳雨の名代で何度か顔を合わせたことがあり、少々気になる夏目が水揚げ相手となれば、心穏やかじゃないはず。
「お金で自分を買った」って思わなければ、きついわけですよ。

水揚げの夜、「今夜だけ。明日からは二度と色街へ出入りはしない」と夏目は言うのです。
本当に好きだから、梓の初めてを金で買ったと言うんですねぇ。またお金を貯めて、梓の自由を買いに来ると。

男花魁などという仕事をしている限り、恋愛や自由なんてないけれど、せめて初めての男は好きな男であったら、それを胸にずっと頑張れるはず。
それがいいのか悪いのか、判断に苦しむところがありますが。

そんな話が、ど〜んと胸に迫ってきて。オバチャン、思わず泣けてきました。梓も、この夏目が幸せにしてくれたらいいなぁ〜と。

続きは来年出版と、先の長い話ではありますが、出るのを楽しみに待っていたいと思います。

メルフォレス
 ・『狼の〜』もう荷物の中なんですね。落ち着いたら読んでみてください。王道なので安心です!苦笑 DVDの件で、後でメールします!

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