Windows 自動インストールキット(AIK)を利用すると、Windows PE 2.0の起動ディスクを作成できる。
このWindows PE 2.0は、Windows Vistaベースで作成されているが、Windows XP Professional Editionでも動作する。Windows XPやWindows Vistaは、DOSベースではないので、緊急時の起動ディスクとして作成しておくことをお勧めする。

【用意するもの】
 1.USBメモリ
 2.Windows Vista(もしくはXP SP2がインストールされたPC)
 3.Windows 自動インストール キット (AIK)
  →Windows PEの作成に必要なキットであるが、約700MB程度のサイズがある。
   Microsoftの公式サイトからダウンロードできる。
 4.仮想ドライブ(「DAEMON Tools」や「MagicDisc」等)
  →ダウンロードした「imgファイル」や「ISOファイル」をそのまま操作するためのソフト
   最近の「DAEMON Tools」には、アドウェアが組み込まれているので、MagicDiscを使った方が良いかも…
   Magic Discは、ここ(COW & SCORPION)からダウンロードできる。

【作業手順】
 1.Windows AIKのインストールする。
 2.Windows PEのビルド環境をセットアップする。
 3.Windows PEをカスタマイズする。
 4.動作確認をする。
 5.USBメモリにWinPEを構築する
《1.Windows AIKのインストール》
 1)Microsoftの公式サイト(ダウンロードセンター)から「Windows 自動インストール キット (AIK)」をダウンロードする。
 2)ダウンロードしたimgファイルを仮想ドライブで読み込む。
 3)Windows AIK セットアップを選択する。
 4)ウィザードに従ってWindows AIKをインストールする。

《2.Windows PEのビルド環境をセットアップ》
 1)Windows AIKのコマンドラインツールを起動する。
  →[スタート]-[プログラム]-[Microsoft Windows AIK]-[Windows PE Tools コマンド プロンプト]
 2)Windows PEを構築するために必要なファイルをコピーするため、copypeコマンドを入力する。
  以下、32Bit(x86系)で「C:\WinPE」に環境を構築するサンプル。
   copype x86 "C:\WinPE"

  コマンドが終了すると、以下のようなメッセージが表示される。
  Success

  Updating path to include peimg, oscdimg, imagex

   C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools\
   C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools\..\x86

  環境構築するフォルダは、存在しないことが前提となる。
  (フォルダが存在した場合、エラーが発生する)

《3.Windows PEのカスタマイズ》
 1)以下のコマンドで作業環境を展開する。
  ・カレントディレクトリと作業環境が一致している場合
   C:\WinPE> imagex /apply WinPE.wim 1 mount
  ・カレントディレクトリと作業環境が一致していない場合
   C:\> imagex /apply C:\WinPE\WinPE.wim 1 C:\WinPE\x86\mount
  →Progressが、100%になるまで待つ。
  ※展開先に指定するフォルダはその時点では存在しないこと。
   存在するパスを指定すると展開してくれない。

 2)パッケージの確認
  C:\WinPE\> peimg /list mount
 3)パッケージの追加
  peimgコマンドを利用して、必要なパッケージを追加する。
  例)C:\> peimg \install=WinPE-SCripting-Package mount

  日本語言語パックと日本語WMIをインストールする場合、各パッケージをインポートする必要がある。
  そして、インポート後に各パッケージをインストールする。

  インポートするパッケージは、Windows AIKのイメージを読み込んだ仮想ドライブにある。
  Iドライブが、仮想ドライブだとすると、以下のようにする。

  C:\> peimg /import=I:\WINPE_LANGPACKS\X86\JA-JP\LP.CAB mount
  C:\> peimg /install=Microsoft-Windows-WinPE-LanguagePack-Package mount

  C:\> peimg /import=I:\WINPE_LANGPACKS\X86\JA-JP\WINPE-WMI_JA-JP.CAB mount
  C:\> peimg /install=WinPE-WMI-Package mount
 4)パッケージを追加した後、再度、パッケージを確認する。
  C:\WinPE\> peimg /list mount
 5)パッケージの確定
  追加や削除したパッケージをイメージに適用し、最適化する。
   C:\WinPE\> peimg /prep mount
  標準の設定では、Windows PEにアンインストールしたオプションファイルも残ってしまう。
  このような不要なファイルを削除して最適化する必要がある。
  最適化することにより、ディスクイメージの容量が小さくなり、必要なメモリ容量も減る。


 6)ドライバの追加(省略可能)
  C:\WinPE\> peimg /inf="ドライバを保存しているパス" mount
  ※パスは、相対パス、絶対パスでの指定が可能
 7)起動直後から101キーボード配列で使用する場合には、以下も実行する。
  C:\WinPE\> peimg /lang=ja-JP /layerdriver=1 mount

  106キーボード配列に戻す場合には、以下を実行する。
  C:\WinPE\> peimg /lang=ja-JP /layerdriver=6 mount
 8)日本語IMEを利用する場合には、Microsoft KB926181を参照。
 9)必要なコマンドをコピーする。
  WinPEには、HELPやTRACERT等のコマンドが組み込まれていない。
  そこで、必要なコマンドをコピーしておく。
  他にも、調査に役立ちそうなコマンドがあれば、コピーしておくと良い。
  以下、サンプル。(各コピーコマンドは、1行で記述する)
  copy /y "C:\WINDOWS\system32\help.exe"
   "C:\winPE\mount\Windows\System32\help.exe"

  ImageXコマンドをコピーしておくとイメージをUSBメモリでパッケージを直接変更することができる。
  copy /y "C:\Program Files\Windows AIK\Tools\x86\imagex.exe"
   "C:\winPE\mount\Windows\System32\imagex.exe"
10))boot.wimを再作成する。
  C:\WinPE\> imagex /boot /capture mount ISO\sources\boot.wim "WinPE"
11)確認用のISOイメージを作成する。
  C:\WinPE\> oscdimg -n -b"etfsboot.com" ISO WinPE.iso

《4.動作確認》
 1)Virtual PCやVMWareを使い、上記のISOファイルが起動するか確認する。

 項番3で作成したISOイメージを起動する。
 「Virtual PC」や「VMWare」等を利用すると、ISOイメージをマウントして確認できる。
 問題がなければ、ISOイメージをCD-ROMやDVD-ROMに書込む。

《5.USBメモリにWinPEを構築する》
 USBメモリに環境を構築するため、以下の作業を行う。

 1)起動ディスクを使ってWindows PEを起動する。
 2)DiskPartコマンドを入力する。
  X:\> DISKPART
 3)以下の手順でコマンドを入力する
  a.USBメモリのディスク番号を確認する。
   DISKPART> list disk
  b.USBメモリのディスク番号を選択する。
   以降は、ディスク番号が1の場合を例に説明。
   DISKPART> select disk 1
  c.USBメモリのパーティションを解放する。
   DISKPART> clean
  d.パーティションがないことを確認する。
   DISKPART> list partition
  e.プライマリパーティションを作成する。
   DISKPART> create partition primary
   ※パーティションのサイズを指定する場合は、以下の通り。
    Sizeオプションは、MB単位で指定する。
    以下は、1GBのパーティションを作成する。
     DISKPART> create partition primary size=1000

  f.パーティションを確認する。
   DISKPART> list partition
  g.パーティション番号を選択する。
   DISKPART> select partition 1
  h.パーティションをアクティブにマークする。
   DISKPART> active
  i.フォーマットする。
   DISKPART> format FS=fat32
  j.ドライブを割り当てる。
   DISKPART> assign
  k.Disk Partを終了する。
   DISKPART> exit
 4)USBメモリが割り当てられたドライブを確認する。
  以下のようにコマンドを入力し、USBメモリのドライブを確認する。
  X:\> D:
 5)項番2で環境構築したフォルダの配下にあるISOフォルダの内容をUSBメモリにコピーする。
  D:\> XCOPY C:\WinPE /E /F /H /V

【補足事項】
・Windows PEは、以下のような特徴を持つ。
 1.コマンドラインベースである。
 2.物理メモリに全ての内容をロードして実行する。
  →全内容をロードできるだけの物理メモリの容量が必要となる。
 3.実行時に作成したファイルは、RAMに保存する。