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ジュセリーノ予言の真実 090717
笑えないお笑い番組 5 をのこ草子

ほかにも、たとえば11日の番組中で取り上げていた「をのこ草子(草紙)」の真贋についてであるとか書いてきてくださる方も結構多い。「をのこ草子」については、いまさらその正体をバラすようなものでもないと思うのだが、リクエストも多いことだしここで書いておくことにした。

結論から言うと、「をのこ草子」これは後世のデッチアゲのニセモノである。

竹内文書(たけうち・もんじょ)アイアンマウンテンリポートMJ-12などと同様、いわゆる「偽書」の類になる。

しかも、もう何十年も前に偽書であることははっきりしている。

「をのこ草子」を偽書とする根拠であるが、それこそいくらでもある。

第一には、なんといっても「実物がどこからもでてこない」ことだろう。

さらに、享保以降編纂された古文献などにも(書物としての)「をのこ草子」の名前は一切登場しない。(それこそ、ひとつでもあれば偽書とは呼ばれてはいなかっただろう)「をのこ草子」なるものがこの世に現れたのは(番組のとおりで)昭和初期の時代になってからだ。

「神道古義」という本の中に出てくる。それだけである。

そもそも「神道古義」とはどんな本なのか。

番組では詳しい説明はなされていなかったが(まあ当然だけどな)、実はこれ、昭和初期に出来た神道系新興宗教の教祖の講演などを本に書き起こしたものなのである。

つまりここの教祖が「江戸時代にはこういう予言の書があったんだよ」とつくりばなしをしてでっちあげた本のタイトルが「をのこ草子」なのだ。それだけのはなしだ。

従って、この「おのこ草子」で描写されている未来の姿とは(神道古義の書かれた)昭和初期の世相風俗(を意識してなぞらえたもの)なのである。

でもこれ自分が高校生のころにはSFファンのあいだでは知られていたことなんだけどね。

今だったらこのくらいのことはインターネッツのヤホーの知恵袋とかハテナとかwikipediaあたりでちょっと調べればわかることだ。

とりたててここで否定したりインチキを糾弾するようなものでもないと思っている。

それにこんなことを知らなくとも、「神道古義」の中の「をのこ草子」の文章部分を見れば、これが後世の偽書だということぐらいは(たとえ古文書のプロではない人でも)誰にでもわかることだろう。

なにしろ肝心の「をのこ草子」の文は江戸中期のころの日本語ではない。

江戸のころの日本語というもの、とてもではないが我々現代人にはそのままでは読めたものではない。高校の古典の教科書には江戸中期のころの戯作者 井原西鶴の作品が採用されている。

その文を読むのに四苦八苦したという記憶のある人も多かろう。西鶴なんて享保よりも後の元禄時代に活躍した戯作者である。

番組で流されていた「をのこ草子」の文体は昭和初期の日本語である。この「神道古義」の著者(編者)による文章だということだ。

すると、これは江戸時代の日本語を(昭和初期の)日本語に「翻訳」したものと解釈しないとおかしなことになってくる。

では、何故その翻訳文のなかに「切支丹」であるとか、明治の世になってからは廃れて使われなくなった「死語」を散りばめる必要というものがあったのだろう。

そういったを考えると、「神道古義」という本の中のこの「をのこ草子」の部分は、作為的というかものすごくおかしな文体なのだ。

番組でこの「をのこ草子」を「予言の書」として紹介していた作家の山口敏太郎が古文書の専門家でもなんでもないことはわかる。その必要もないだろう。古文書の研究家を名乗っているわけでもない。古文書に関しては(自分ら同様で)ただの素人なんだろうとは思う。

だからこのような真相というものを彼が知らなかったとしても責められるものでもないと思う。(ちゃんと調べろよという非難をすることは出来るだろう)見た感じでは年齢的にだいぶ若い人のようだし、単なる無知として片付けられることだろう。

それにしてもだ。なんでこんなカンタンなことに彼は気がつかないのだろう。何故なんだろう。そこが謎だな。
【追記】
さっそく追加事項である。ちょい前にテレビ番組で何度かこの「をのこ草子」を本物であるというコンセブトで紹介した歴史番組があったのだそうだ。

マジですかそれ?

また無茶をやるテレビ局があったもんだ。

つまりね、こういうことだと思うのだ。この偽書をネタにして遊ぶんであればだよ。

「これは昭和初期にでっちあげられた偽書の類なんですけど、内容が現代の風俗を予言したものに見えなくもないでしょう? 不思議ですねぇ…」 とでもやればそっちのほうがより信憑性の感じられる「オカルト」になったはずなんだよね。(もちろんお笑いとして成立するという意味においてもだけど)そこまでを望むのは酷というものなのかな。
【追記の追加】
これもまた言われて気づいたというか思い出したことなのだが、昨年の九月、日本テレビで放送した「7つの予言スペシャル」という番組の中でもこの「をのこ草子」は扱われていた。「ニュートンの予言」とかやっていたやつだ。ジュセリーノの予言も取り上げていた。

しかし、あの番組とこの番組とではなんか随分と印象が違うのだが。気のせいなのだろうか?

それにあれはどう拡大解釈しても「歴史番組」じゃないだろう。自分の中ではあの番組の位置付けは、映画「二十世紀少年」と「ルーブル美術館展」の宣伝番組といったところだ。
(つづく)

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