2011年08月
2011年08月09日
トルコ軍艦が親善訪問
親善訪問のため来日しているトルコ共和国の軍艦「ゲムリッキ」(4100トン)が9日、東京・晴海ふ頭に接岸した。同艦は8日、和歌山県串本港に寄港し、121年前に串本沖で遭難したオスマントルコの軍艦「エルトゥールル号」の犠牲者587人の追悼式を行った後、東京港に寄港した。10日には、前もって申込みを済ませた希望者に艦内が公開される。
トルコ人の対日感情は良い。それは121年前の悲劇が発端となった。
西欧列強との不平等条約に苦しんでいたオスマントルコは1890年9月、親善使節としてエルトゥールル号を日本に派遣し、同じ状況に置かれていた日本は手厚くもてなした。帰国の途についたエ号は串本町沖で折からの台風に巻き込まれて遭難。乗組員587人が犠牲となった。その時、町民が総出で救助活動にあたり、69人を救助した。1985年のイラン・イラク戦争のときには、トルコ政府は救援機を用意してテヘランに残された日本人215人の脱出を助けた。
追記(2011.08.12)
同艦は12日正午ごろ、海上自衛隊音楽隊による勇壮な「軍艦マーチ」やしんみりした「蛍の光」に送られて晴海ふ頭を離れ、韓国釜山港へ向かった。ふつう、軍艦が次の寄港地を発表することはない。しかし、今回は親善訪問で、釜山の次は上海、香港、そしてシンガポールに寄港する。乗組員が話してくれた。