透析人生

長期透析(45年)を生きる

初めての四時間透析体験

 透析黎明期のキール時代の7〜8時間透析を除けば、五時間以上透析を一日たりとも崩したことはなかった。この度、年末年始の早出透析を契機に四時間透析を三回ほど体験してみた。病院側から短縮の要請があった訳でもないが、五時間以上透析によるイオン化Caの急激な低下が掻痒症の原因ではないか、という疑問の検証をしたかったからである。

 このことについては、先に富永先生の診断で透析後のiPTHの急激な増高も無いことも判明しており、副甲状腺の過形成も無いことから5.5時間程度のカーボスター透析は透析者の骨代謝生理を狂わすような異変も起きない事がわかった。ただ一つ気懸りなのは四時間透析では小生のような掻痒症は発症しない事実があり、四時間透析を体験すれば何らかの手掛かりがつかめるのではと思ったのである。

 その結果は、掻痒症の程度は全く減弱もなく、ただ、原因不明の頭重と食欲不振、年末から気になっていた経度の顎関節症が酷くなってきたことである。三回だけの四時間透析だから、これらが全て透析不足のせいとは断言できないが、反面、カーボスター透析は貧弱な透析に向いていると言う根拠も希薄なように思える。

 小生のカーボスター透析歴はおよそ二年になるが、これまでの検証結果を踏まえると高効率透析でも骨代謝には悪い影響は無く、透析終了直後からPTHの上昇があるとしても、半日程度で正常化され、低下したイオン化Caは補足されると思われる。

 従って、この度の掻痒症はカーボスターは関与してないと思われる。

 

 

 

掻痒症の原因は?

 透析者にとって体が痒いのは、当たり前と言われるほど誰にでもあることで、小生においても同様で、さほど気にはしていなかったのですが、、透析液がカーボスターになってからどうにも我慢ならなくなってきた。皮膚に湿疹やアトピー様の異常がある訳でもなく、見た目は全く普通で何ら問題があるようには見えないが、身体全体がざわざわして、大変に気持ちが悪いのである。

 医師に申し出て抗ヒスタミン剤を処方してもらったが、眠くなるばかりで全く効果はなく、ケナコルト(副腎皮質ホルモン)にも反応しないのである。どうも、普通の皮膚疾患ではないようだ。

 カーボスターが原因と考えられるのは、
  。機ィ技間透析の後半におけるイオン化Caの急激な低下によりPTH増高、透析終了後も続き、そのフラグメント蓄積が痒みを引き起こすのでは?

 ◆々盡率透析のため結合型のクエン酸Caが増え、イオン化Caが減少しカルシウム分画が大きく崩れ、増加したクエン酸Caや、増加した総Ca負荷が痒みに関与してないだろうか?

  クエン酸が蓄積する、という事を聞いたことがあるが、これとの関与は?

 病院に相談したところ、名古屋第二に勤務されていた富永先生が今池のクリニックで内分泌の外来をされているというので、予約を取り診断を受けてきた。小生としては、透析も長いことだし、もしかして副甲状腺の過形成も考えられ良い機会だと思ったのである。

  検査は血液採血、副甲状腺エコー造影、骨塩量測定があり、一時間ほど待って診断が下された。結果は副甲状腺は米粒大を呈しており正常で、iPTHも正常範囲、Ca値も正常で副甲状腺由来の掻痒症は考えられない、との診断でした。

 カーボスター透析については、いろいろと議論されているようだが、掻痒症との因果関係は良く分からないとのことでした。小生としては、副甲状腺の疑惑が晴れただけでも大変な収穫でした。本年はこれで終わり、掻痒症は継続中で来年に持ち越しとなる。



今池ブログ用骨密度































 

 

 


今池 血液検査


 

ケナコルトによる手根管症候群治療

 透析アミロイド症の見本のような小生にとって手のシビレは慢性化しており、就寝時に手が痺れて眠れなくなったら森田先生に診てもらい処置してもらっている。手根管手術の経緯は長く、透析15年目から始まり現在も進行中で、右手5回、左手4回の手術歴がある。

 この度は左手で、昨年12月末にケナコルト注入(20mg)をしてもらい、およそ10か月就寝中のシビレは発症しなかったが、11月に入り徐々に悪化、ついに睡眠障害が出てきたので再度ケナコルイト注入を依頼することとした。

 ただ、前回の20mg注入では副作用による不定愁訴が激しいことから、今回は10mgに減量してもらい様子をみることにしてもらった。結果は注入時の夜から就寝中のシビレは無くなり不定愁訴もほぼ発症してない。この良好な状態が5か月以上続けば10mg減量は成功と言えるだろう。

 ケナコルトは副作用などのことから使用しない医師が多いが、用法容量を改善し確実な実績を上げておられる某整形外科医の「使用ガイドライン論文」の冒頭だけをご紹介しておきます。


   ケナコルトの有効性と使用ガイドライン 〜膝関注から〜

 <はじめに>
 ケナコルト(トリアムシノロンアセトニド)は様々なステロイド剤がある中、最も長期間(2〜3 週間)効果を発揮する薬剤である。注射薬の中でこれほど長期間持続的に局所で効果を示す薬剤は他になく、そのメリットを考えるとケナコルト以上に局所の消炎効果を少量で多大に発揮できる薬剤は存在しない。

 ドラッグデリバリーシステムの観点から、ケナコルトは事実上この世でもっとも効果の高い消炎薬である(レミケードなどは消炎効果はケナコルトより勝るが、全身投与であるためデメリットも莫大である)。すなわちケナコルトは少量で局所のみに強力な消炎効果を発揮、そして持続時間が極めて長く、そして安価であり、コストパフォーマンスとして現代においてケナコルトより優れた薬剤は他に存在しないと明言できる。

 しかしながら長期間効果を発揮する半面、副作用も同様に長期間出現するため、副作用を考えずに使用する医師が多いことが問題視されてきた。現在でも整形外科領域では関節内や腱鞘内注射などにしばしば用いられているが、その副作用対策や患者へのインフォームドコンセントはほとんど行われていない。そのため、ケナコルトの局所注射で組織の萎縮などが生じると訴訟問題にも発展しやすい。よってこの薬剤の使用に関しては賛否両論で、ケナコルトを過度に嫌う医師と、無謀に大量に長期使用する医師が散在するように思える。

 またケナコルトを嫌う医師がステロイドは全く使用しないかといえばそうではなく、リンデロンやデカドロンは躊躇せずに使用するという矛盾行動があり、さらにステロイドより重篤な副作用が報告されているレミケードなどを気軽に全身投与することも私はよく見てきた。

 世間ではステロイドの副作用だけが独り歩きし、実際に「どのくらいの用量でどれだけの期間使用すれば、どのような副作用が出やすいのか」が研究されることもなく使用に対する不安感と不信感がのみが煽られている。逆に、これだけ嫌われ否定されているケナコルトがなぜ今も使用され続けるのか、むしろその理由(メリットとデメリット)も考えたい。
 以下省略

 
森田先生もケナコルト投与には相当に慎重なようで10mg使用であれば、年三回が限度である、と言われた。ということは四か月毎に使用できるから、このまま5か月間、効果があれば安心して次回が続行できるのでは?。

 

 



 

透析の検査

2017  10月の検査結果

  透析手法

       週3回  5.5時間      MFX-21Eeco  i HDF(間欠補液 )+後補液30ml/m,
 、     QB300ml/m,    QD670ml/m   針15Gプラスチック
       
                    基礎体重 59.0kg  



   項目        基準値          結果             判定(感想)

  総蛋白      6.7−8.3g/dl          6.6      
            静脈補正値          7.3
  アルブミン   3,5−5.3g/dl          3.3        
            静脈補正値           3.6
  AST       10−40IU/L          16       
  ALT          5 −45IU/L          11         
  ALP       100−325IU/L         264          
    Che       234−483IU/L         187    
  CK        60−270IU/L           37
  血清アミラーゼ   40−122IU/L         103  
  尿素窒素                    43.9 ⇒ 5.2          除去率=88%
  KT/V                                                                     Weekly Standardized Kt/V,
  クレアチニン                 6.51 ⇒ 1.28 
  尿酸                       4.6 ⇒ 0.7  
  ナトリウム                     140 ⇒ 142 
  クロール                      103 ⇒ 104  
  カリウム                       4.5 ⇒ 3.0
  カルシウム                     10.2 ⇒ 9.4        補正なし
  イオン化カルシム1.05ー1.30                          mmol/L
  無機リン                      4.6 ⇒ 1.3  
  血清鉄                          65
  TIBC                         268          鉄飽和率=24%
  フェリチン                 前回44.7⇒ 今回55.7    目標 100以下
  総コレステロール                   172
  LDL                          
  HDL                          
  中性脂肪                         59  
  グルコース                                         
  HbA1c                                                
  CRP                           0.22                                        
  β2MG                      14.8 ⇒ 3.4        除去率77% 
  NT−proBNP (125以下)                                 透析者の基準は8000以下
  白血球                        5500                
  赤血球数                         378
  ヘモグロビン                     11.5
  Ht                           34.6
  血小板数                       11.1万    
  MCV                            92  
  MCH                          30.4
  MCHC                         33.2
  網状赤血球                      12      
  白血球像
     好中球(NEUT)                58.3
     リンパ球(LYMPH)               25.9
     単球(MONO)                  6.9 
      好酸球(EOSINO)                   7.1
     好塩基球(BASO)                 0.7
    iPTH                     前回127⇒今回51    管理目標値は180〜360
  hANP (43以下)                   42.0   
  心胸比                            

 副甲状腺に異常が無い場合、PTHを下げるにはカルシウム剤を服用してイオン化カルシウムを増やすか、活性型ビタミンDを増やして消化管からのカルシウムの吸収を促進すればよい。ただし、ビタミンD増量ではリンの吸収も増える一方、PTHの分泌を抑制したり、骨吸収や骨形成にも影響するから注意が必要である。
 この度、訳あって炭カルを一切やめ、アルファロールを0.5μ/日から0.75μ/日に増量してもらい様子をみることとした。

 小生の場合、カーボスター透析は透析後半(4時間を超える頃)からカルシム分画が崩れ、クエン酸カルシウムが増加する一方、急激にイオン化カルシウムが低下しPTHの増高を招いてしまう。
 そこで、透析日の昼食後だけアルファロールを1.5μ服用して透析5時間目くらいに最高濃度に持っていけばPTHの増高を抑えらられるのでは、と思い実施してみた。

 結果,iPTHは51と今迄にない低い値となった。但しこれは透析前の数値であって肝腎の透析後ではないので本当の事は良く解らない。無駄な実験をしてしまったようだ。お陰で、総Ca値が高いと云うことでアルファロールを0・5μに戻すこととなった。

 

ケナコルトによる副作用 その後

 ここ一か月程前から偽マイクロソフト詐欺のウェブに取り付かれ、何度、PCの電源を切ったことやら。今はそいつが出たらCtrl+Alt+Deltきーで逃れることを知り常用している。
 しかし、そのうちにブログのログインをすると必ず現れるようになり往生してしまった。専門家によると、そいつはウイルスではなくただのウェブで、閲覧中のサイトに現れ警報音を鳴らしたりして詐欺本部に電話するように誘導してくるのだと言う。

 ところが、昨日から急にログインできるようになった。Cデスクのクリーンアップで一時ファアイルを削除したせいか良く解らないが、やれやれである。

 
 ところで表題の戻りますが、ケナコルトによると思われる不定愁訴、特に食欲不振、眼の奥の圧迫感や不快感はかなり改善してきたが未だに小生の悩みの主流を占めている。どうも変だ、ケナコルトばかりに目がいっていたが、よくよく思い出してみると、ステロイド含有薬剤を使用するようになったのは、実は2015年の秋からである。


 その経緯は
、2015 09に帯状疱疹にかかり多量のステロイド軟膏を処方してもらい、全て使い切ったこと。
 2016 02 虫刺症湿疹により同皮膚科より最強ステロイド軟膏を5本処方してもらい、全て使い切ったこと。
 2016 10 白内障手術によりステロイド含有点眼薬も使用。
 2016 12 左手手根管にケナコルトを注入。

 小生の実感では、ステロイドの副作用は離脱後の回復時が一番苦しくて、不定愁訴も大きいと感じている。しかるに、今回の件は二年前の秋から完全に離脱しないままにケナコルトを使用したことにあり、不定愁訴が長引いている原因ではなかろうかと思われるのである。

 ステロイドからの離脱は本来であれば徐々に減薬し,自身のホルモン分泌の様子を診ながら断薬するのだが、小生のような外用例でも離脱症が現れることも考えるべきかと思うのだが?

 最近は整形外科においてもリリカやサインバルタ等の向精神薬が原因不明の鎮痛用として処方されており、離脱症で悩んでいる方も多いのではと心配させられる。小生も体験したが初期の内に断薬し難を逃れる事ができている。

 
 

 
 

透析の検査

  2017  6月の検査結果

  透析手法

       週3回  5.5時間      MFX-21Eeco  i HDF(間欠補液 )+後補液30ml/m,
 、     QB300ml/m,    QD670ml/m   針15Gプラスチック
       
                    基礎体重 60.5kg  



   項目        基準値          結果             判定(感想)

  総蛋白      6.7−8.3g/dl          6.6      
            静脈補正値          7.3
  アルブミン   3,5−5.3g/dl          3.3        
            静脈補正値           3.6
  AST       10−40IU/L          14       
  ALT          5 −45IU/L          10         
  ALP       100−325IU/L         209          
    Che       234−483IU/L         197    
  CK        60−270IU/L           46
  血清アミラーゼ   40−122IU/L         119  
  尿素窒素                    56.8 ⇒ 7.8          除去率=86.3%
  KT/V                                                                     Weekly Standardized Kt/V,
  クレアチニン                 7.30 ⇒ 1.47 
  尿酸                       5.2 ⇒ 0.9  
  ナトリウム                     142 ⇒ 141 
  クロール                      105 ⇒ 105  
  カリウム                       4.9 ⇒ 3.0
  カルシウム                      9.6 ⇒ 9.3        補正なし
  イオン化カルシム1.05ー1.30     1.28            mmol/L
  無機リン                      4.7 ⇒ 1.4  
  血清鉄                          82
  TIBC                         282          鉄飽和率=29%
  フェリチン                 前回50.1⇒ 今回44.7  目標 100以下
  総コレステロール                   179
  LDL                          
  HDL                          
  中性脂肪                         39  
  グルコース                                         
  HbA1c                                                
  CRP                           0.16                                        
  β2MG                                              除去率  % 
  NT−proBNP (125以下)                                 透析者の基準は8000以下
  白血球                        5400                
  赤血球数                         376
  ヘモグロビン                     11.3
  Ht                           34.5
  血小板数                       10.0万    
  MCV                            92  
  MCH                          30.1
  MCHC                         32.8
  網状赤血球                      11      
  白血球像
     好中球(NEUT)                56.6
     リンパ球(LYMPH)               30.0
     単球(MONO)                  6.9 
      好酸球(EOSINO)                   6.1
     好塩基球(BASO)                 0.4
    iPTH                     前回179⇒今回127    管理目標値は180〜360
  hANP (43以下)                   31.4    
  心胸比                            50.0


  iPTH管理目標値を180〜360にしている理由は?

 透析者の骨折頻度は健常者の10倍多いと言われている。これは、腎臓を棄損している我々透析者の骨カルシウム代謝管理が如何に難しいかを物語っている。

 このことについて、「透析患者の骨密度と骨代謝マーカー」の論文では、iPTHが150以下の群と300以上の群で新規骨折のリスクが優位に高かったと報告している。つまり骨管理から見るとIPTHの目標値は150〜300が適正と言うことになる。この結果については米国の腎臓財団(K/DOQI)や骨学会でもほぼ同様の報告をしている。

 透析者の長期生命予後を考えたとき、骨折は極めて重大なリスクとなる。一方、心血管系へのリン酸カルシム沈着は透析初期からの重大な生命リスクで、1〜3年の生命予後を左右するとされ、学会ではあえてiPTHの管理範囲を60〜240としているようだ。

 長期透析者では骨折による死亡リスクが非常に高いことから、小生としてはiPTH管理は某透析研究サイトの表記180〜360を参考に、できれば200〜300位の範囲で管理できればと考えている。これは、高齢の長期透析者のためPTHの骨抵抗性がかなり高くなっていることもあってのことで、人それぞれであり、万人に進められる真理ではないので誤解なきようお願いします。



 

 

 


 
 

 

透析の検査

 2017  5月の検査結果

  透析手法

       週3回  5.5時間      MFX-21Eeco  i HDF(間欠補液 )+後補液30ml/m,
 、     QB300ml/m,    QD670ml/m   針15Gプラスチック
       
                    基礎体重 61.0kg  



   項目        基準値          結果           判定(感想)

  総蛋白      6.7−8.3g/dl          6.6      
            静脈補正値          7.3
  アルブミン   3,5−5.3g/dl          3.2        
            静脈補正値           3.5
  AST       10−40IU/L          14       
  ALT          5 −45IU/L          10         
  ALP       100−325IU/L         206          
    Che       234−483IU/L         191    
  CK        60−270IU/L           48
  血清アミラーゼ   40−122IU/L         110  
  尿素窒素                    57.3 ⇒ 7.7          除去率=86.6%
  KT/V                                                                     Weekly Standardized Kt/V,
  クレアチニン                 7.00 ⇒ 1.49 
  尿酸                       5.3 ⇒ 0.8  
  ナトリウム                     142 ⇒ 143 
  クロール                      107 ⇒ 105  
  カリウム                       4.6 ⇒ 2.9
  カルシウム                      9.4 ⇒ 8.9        補正なし
  イオン化カルシム1.05ー1.30                     mmol/L
  無機リン                      4.0 ⇒ 1.2  
  血清鉄                          70
  TIBC                         287         鉄飽和率=24%
  フェリチン                 前回52.5⇒ 今回50.1  目標 100以下
  総コレステロール                   180
  LDL                          
  HDL                          
  中性脂肪                         40  
  グルコース                                         
  HbA1c                                                
  CRP                           0.15                                        
  β2MG                         14.4                    除去率  % 
  NT−proBNP (125以下)                                 透析者の基準は8000以下
  白血球                        4700                
  赤血球数                         372
  ヘモグロビン                     11.5
  Ht                           34.3
  血小板数                       8.8万    
  MCV                            92  
  MCH                          30.9
  MCHC                         33.5
  網状赤血球                       8      
  白血球像
     好中球(NEUT)                50.0
     リンパ球(LYMPH)               28.5
     単球(MONO)                  7.0 
      好酸球(EOSINO)                  10.0
     好塩基球(BASO)                 0.0
    iPTH                         前回⇒今回    管理目標値は180〜360
  hANP (43以下)                   42.9    
  心胸比                            47.8


 血清蛋白の静脈補正値について

 これは静脈採血した場合に生じるであろうと思われる数値の補正をした場合を言い、以下の根拠によるものである。
 http://blog.livedoor.jp/aki684210/archives/cat_50051024.html

 これはあくまでも推定値で完全なるエビデンスのあるものではないが、アルブミンは栄養の指標として特に重要視されており、Ca補正にも使用されることから、小生は補正値を使用している。小生の経験では、総Ca値からイオン化Ca値を推定する場合には、この補正値を使用したほうがより正確ではないかと思っている。

 

 

透析の検査

 2017  4月の検査結果

  透析手法

       週3回  5.5時間  i HDF(間欠補液 ) MFX-21Eeco 、 QB300ml/m,  
                              QD670ml/m   針15Gプラスチック
       
                    基礎体重 61.0kg  



   項目        基準値          結果           判定(感想)

  総蛋白      6.7−8.3g/dl          6.6      
            静脈補正値          7.3
  アルブミン   3,5−5.3g/dl          3.3        
            静脈補正値           3.6
  AST       10−40IU/L          20       
  ALT          5 −45IU/L          11         
  ALP       100−325IU/L         241          
    Che       234−483IU/L         191    
  CK        60−270IU/L           54
  血清アミラーゼ   40−122IU/L         107  
  尿素窒素                    52.5 ⇒ 7.8          除去率=85.1%
  KT/V                                                                     Weekly Standardized Kt/V,
  クレアチニン                 6.91 ⇒ 1.53 
  尿酸                       4.9 ⇒ 0.8  
  ナトリウム                     142 ⇒ 140 
  クロール                      104 ⇒ 104  
  カリウム                       4.8 ⇒ 3.1
  カルシウム                      9.5 ⇒ 9.1        補正なし
  イオン化カルシム1.05ー1.30                     mmol/L
  無機リン                      3.1 ⇒ 1.4  
  血清鉄                          56
  TIBC                         277         鉄飽和率=20%
  フェリチン                 前回53.4⇒ 今回52.5  目標 100以下
  総コレステロール                   172
  LDL                          
  HDL                          
  中性脂肪                         47  
  グルコース                                         
  HbA1c                                                
  CRP                           0.33                                        
  β2MG                      14.9⇒3.7                    除去率75% 
  NT−proBNP (125以下)                                 透析者の基準は8000以下
  白血球                        4900                
  赤血球数                         366
  ヘモグロビン                     11.1
  Ht                           33.4
  血小板数                       11.1万    
  MCV                            92  
  MCH                          31.3
  MCHC                         33.2
  網状赤血球                      11      
  白血球像
     好中球(NEUT)                69.3
     リンパ球(LYMPH)               18.1
     単球(MONO)                  7.5 
      好酸球(EOSINO)                  4.7
     好塩基球(BASO)                 0.4
    iPTH                    前回318⇒今回179    管理目標値は180〜360
  hANP (43以下)                   35.0     
  心胸比                            48.0


 iPTHの管理にイオン化Caの測定は必須である。透析者はカルシウムの組成割合が崩れやすく、透析前はアシドーシスでイオン化Caは上昇する一方、透析後はアルカローシスでイオン化Caは低下する。
 ところが合併症のある場合、特にリンが高いと(4.5mg/dl以上)リン酸Caが出来易く、血中イオン化Caが減少傾向となる。つまり、透析前検査で総Caは基準値以内であっても、イオン化Caは下限を割ってしまいiPTHが異常に高くなる事がある。

 通常は総Caの50%がイオン化Caと推定されるが、血液PHや様々な合併症によりその割合が変わるので、イオン化Caを測定しない限り正確な判断はできないであろう。特にカーボスター透析では、四時間を超えるころから急激にクエン酸カルシウムが増加しCa組成が崩れ、イオン化Caが基準値以下に減少する(小生の場合)。
 よって、iPTHも400以上に上昇すると推定される。

 とは言うものの、イオン化Caの測定は大変に面倒で単独検査となるため、透析者全員に適用するのは不可能とも言える。

 
 

ケナコルトの副作用を考える

 透析に入ってからは副腎皮質ホルモン剤は短期使用しか経験してないが、文献によると、透析アミロイド症の保存的療法に対し0,1mg/kg体重/日のステロイドを使用とある。体重60kgでは6mg/日と言うことになる。

 この量が透析者に対しては果たして適正かどうかは知る余地もなかったが、この度ケナコルトを体験して分かったことは、一日6mgのステロイド長期投与は、極めて重篤な副作用を引き起こす原因になり兼ねないという事が分かった。

 ステロイドを研究している某整形外科医によれば、この副作用はあくまでも長期投与(二週間以上か?)の場合で短期投与であればすべての炎症疾患に魔法をかけた様な効力を発揮し、瞬時に治ってしまう素晴らしい薬剤であると言っている。
 
 小生の場合はケナコルト40mg又は50mgと思われるが、これはDDS、ドラッグデリバリーシステム剤で注射した局所に固形成分として留まり、一か月近くにわたり徐々に溶けだして吸収されていく性質の薬剤で、24時間持続注入剤でもある。
 つまり、プレドニン換算で一日当たり2mg〜2.5mgを20日間服薬するのと同じこととなるらしい。

 ケナコルト投与と思われる、小生が体験した副作用。

  ヾ蕕硫仂箸蝓◆,ゆみ 

 原因不明のかゆみは慢性的に存在していたが、それが強くなった様に思える。

 ◆,瓩泙ぁ嘔吐、、 意欲低下、 倦怠感や不定愁訴

  投与二週間目、透析非番の夜、テレビを見ていて急激なめまいと吐き気を発症、5〜6回嘔吐する。白内障の手術後でもあり、因果関係は不明。
 倦怠感や不定愁訴は現在も進行中で、中でも食欲不振には困ったもので、腹はグウと鳴るのだが、美味しく食べられない状況が続いている。

  血圧上昇、、骨代謝異常、

 透析中の血圧が異常に高くなった。食欲不振による体重減少もあり、基礎体重を減らして調整中。

 イオン化Caは正常値なのにiPTHが高目である。ステロイドによる骨病変は良く知られた事で、骨吸収が促進される一方、骨形成は骨芽細胞の壊死が進み骨のリモデリングバランスが崩れ、骨の脆弱化から骨折し易くなるという。iPTHの異常 ( 副甲状腺ホルモンのセットポイントの変化)   はその一環かもしれない。

 また以下のような報告文献もある。
 炎症抑制に頻繁に処方されるプレドニゾロンなどの副腎皮質ステロイドは、カルシウムの吸収を低下させビタミンDの代謝を阻害する可能性がある。ステロイド剤の使用が長期に及んだ場合は、骨量減少や骨粗鬆症の原因となる可能性がある。


 以上であるが、小生の場合これ等は眼科や透析合併症との関連も考えられ、因果関係ははっきりしないのが実情であり、一方、左手根管の症状は良好で、夜間就寝中の痛みは全く解消したメリットを考えると、上記の副作用は一過性のものでもあり、一度だけの投与であれば我慢できそうである。
 
 
 


    

              

 

 


 

 

 

透析の検査

 2017  2月の検査結果

  透析手法

       週3回  5.5時間  i HDF(間欠補液 ) MFX-21Eeco 、 QB300ml/m,  
                              QD670ml/m   針15Gプラスチック
       
                    基礎体重 61.8kg  



   項目        基準値          結果           判定(感想)

  総蛋白      6.7−8.3g/dl          6.8      
            静脈補正値          7.5
  アルブミン   3,5−5.3g/dl          3.4        
            静脈補正値           3.7
  AST       10−40IU/L          16       
  ALT          5 −45IU/L          12         
  ALP       100−325IU/L         214          
    Che       234−483IU/L         207    
  CK        60−270IU/L           52
  血清アミラーゼ   40−122IU/L         126  
  尿素窒素                    63.7 ⇒ 8.0          除去率=87.4%
  KT/V                                                                     Weekly Standardized Kt/V,
  クレアチニン                 7.46 ⇒ 1.44 
  尿酸                       5.8 ⇒ 0.8  
  ナトリウム                     140 ⇒ 141 
  クロール                      104 ⇒ 104  
  カリウム                       4.9 ⇒ 3.1
  カルシウム                      9.1 ⇒ 9.2        補正なし
  イオン化カルシム1.05ー1.30        1.19         mmol/L
  無機リン                      4.5 ⇒ 1.4  
  血清鉄                          54
  TIBC                         294         鉄飽和率=18%
  フェリチン                 前回61.7⇒ 今回53.4  目標 100以下
  総コレステロール                   177
  LDL                          
  HDL                          
  中性脂肪                         39  
  グルコース                                         
  HbA1c                                                
  CRP                           0.26                                        
  β2MG                                              除去率% 
  NT−proBNP (125以下)                                 透析者の基準は8000以下
  白血球                        4900                
  赤血球数                         353
  ヘモグロビン                     11.1
  Ht                           32.4
  血小板数                       10.5万    
  MCV                            92  
  MCH                          31.4
  MCHC                         34.3
  網状赤血球                      11      
  白血球像
     好中球(NEUT)                64.6
     リンパ球(LYMPH)               23.3
     単球(MONO)                  8.0 
      好酸球(EOSINO)                  3.7
     好塩基球(BASO)                 0.4
    iPTH                    前回302⇒今回318    管理目標値は180〜360
  hANP (43以下)                   36.4      
  心胸比                            45.0


  iPTHはイオン化カルシム値と逆相関するが、

 前回測定時ではイオン化カルシム値1.23mmol/Lの時、154であった。
 今回は、                  1.19mmol/Lで    318となった。

 骨密度、異所石灰化を考えると、250程度が適当かと思うのだが、それにしてもiPTHの動きが激しいような気がする。ケナコルトの副作用として、血清カルシウムとPTHの関係を狂わせる事があるらしいと言うから、もしかしてその影響かも知れない。

 

 
 



 
Recent Comments
Categories
livedoor プロフィール