2012年11月

2012年11月30日

南アルプス 鳳凰三山 二日目は冬山だった

午前2時半、T君のセットしたアラームで起きる。いや、正確には目を開く。眠れていないのか、少しは眠れたのか、よくわからん。あのオッさんのせいだ

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山小屋のマナー、余計な音と光で他の客に迷惑かけないよう準備しヘッドランプを着け3時半に出る。着込んでしまえばそんなに寒さを感じない。寒そうな顔してるけど

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山小屋近くの水場で飲料水2リットルを満たし、スポーツドリンク1リットルを作る

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標高2400メートルほどの山小屋から少し上がってゆくと、途端に雪深くなる。他人のトレース(足跡)をヘッドランプで見つけながら最大1メートル近くの雪に足をとられつつ進む

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5時40分、尾根道に合流。地図にある時間の倍近くかかった

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明るくなってきた。尾根道は風があるため雪は浅い。目指すは鳳凰三山の最高峰、観音岳

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あれが頂上らしい

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6時40分、観音岳に登頂

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当初、我々は鳳凰三山すなわち地蔵岳、観音岳、薬師岳を北からまわって下山するつもりだった。しかし昨晩、山小屋の管理人さんから「天候が良ければ観音岳に登ると北岳にモルゲンロート(朝陽が山肌に反射して光る現象)が見えます」の助言を得た。モルゲンロート、小生は先月、北アルプスでこれを経験した。あれがまた見れるなんて! T君も、「やってみましょう」。そこで2時半に起きてやってきた

ところが、ここ鳳凰三山の最高峰は冬の表情。朝陽どころか他の山すら見えなくなってきた

そしてさっきからデジタルカメラの様子がおかしい。電源は入るのだが直後の一枚しか撮れない。次に撮るにはいったん電源を切り、しばらくしてから入れ直す必要がある。低温でバッテリーの起電力が落ちてきたようだ。フィルムカメラやヘッドランプの電池は衣服のなかで予備を暖めていたが、このデジカメはマイナス10度まで動作するというので予備バッテリーを暖めていない

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これは帰宅してから撮った再現映像

スポーツドリンクを飲むためのチューブと吸い口が凍り、水分とナトリウム補給ができなくなった

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これも再現映像

T君は手がかじかんでしまい、凍傷の恐れがでてきた。そこで雪をコッフェルに入れコンロの火で溶かしお湯を作ることにした。ガスカートリッジのコンロではガスが気化しないのでガソリンコンロを使う。しかし点火するにもライターが、これまたガスが出てこない。そこで非常用に持っていた耐水マッチで着火材に点火し、コンロを温め、ガソリンの気化を促進させてようやく火を得た。最新のガスカートリッジより100年前に設計されたガソリンコンロとマッチがこんな場所で真価を発揮する

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これも再現映像。このときマッチでともした火を我々は「いのちの炎」と呼び敬った

腹がすいていたので前夜、小屋で作ってもらった弁当をあける。私は凍らないように衣服のなかにこれを入れてきた

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お湯で温まったT君の手が赤い

私もオニギリを食いはじめたが、何だか胃にもたれそうになったので1個と半分でやめた。持ってきた2リットルの飲料水は凍っていた

少しでも視界が晴れればフィルムカメラで写真が撮れると思い準備のため三脚を伸ばそうとしたら脚が凍って出てこない。カメラのピントリングも重い。だいいち、機材は外に出すとみるみる白くなってゆく。ここは何もかも凍らせてしまう、厳しい冬の山の世界なのだ。長居は無用、いやむしろ危険かも知れない。行動を再開する。このまま、当初の予定どおり薬師岳へすすむか、地蔵岳を経由して山小屋に戻って下山するか。T君と相談したが深雪そして新雪で苦労しそうなので山小屋へ戻ることにする

T君には先に行くよう促し、中判フィルムカメラで撮影をはじめる。中判カメラのほうはきちんと動作する。こんな低温下でもリチウム電池だからか、露出計と電子シャッターだけだからか。オートフォーカスだ、電動ズームだと、すべてが電子じかけのデジカメは、ほんとなさけない

「作品」としては見れるものではないだろうが、初冬を迎えた南アルプスの、観音岳直下の、まさにいまから氷雪になろうとする山肌

観音岳直下 氷雪
クリックすると大きな画像が出てきます。以下しばらく同じ

樹木は、次第に樹氷になってゆくのだろう

観音岳直下 樹氷_1


雪の山、モノトーンの世界に樹の色が目立つ

観音岳直下 樹氷_2


尾根道へ降りてきたら北岳への視界が少し開けてきた

北岳


これから行こうとしている、地蔵岳。オベリスクという特徴的な岩が頂きに立つ。右手向こうにうっすら見えるは、諏訪湖か

地蔵岳


さきほど、山小屋からあがってきた道との合流地点まで戻る。地蔵岳へは、このまま尾根道を直進する

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ところが途中でトレースがなくなった。T君が先に行ったなら、ずっとトレースがある筈だが。小生が道を間違えたのかと、いったん戻り、進みなおしても、やはりトレースが無い。どうしたものか。高いところで「Tクーーン」と叫ぶと、どこからか返答が。合流地点に戻るとT君がいた。手がかじかんでしまい、地蔵岳を諦め山小屋へ戻りかけていたのだった

少し薄日が差してきた

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風が出てきた。昨晩降った雪が模様のようになっているのでフィルムカメラで撮影

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撮れた写真がこれ

雪紋
クリックすると大きな画像が出てきます

手がかじかんだままのT君。小生は食料と水分補給をほとんどしていない。それに圧倒的な寝不足。地蔵岳へ行くのをやめ、さきほど登ってきた山小屋からの道を逆に戻る。

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みるみる晴れてきた。行こうとしていた地蔵岳が鮮やかに

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1時間少々で山小屋に到着。あ、レンズに水滴がついたまんまだ

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山小屋のベンチを借り「パスタ定食」(乾燥パスタ+ポタージュスープ)の昼食をすませ、午後1時に下山開始

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山小屋の横ではテントが。雪山テント、これは次の小生の課題です

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途中、アイゼンを外す。途端に数回転倒

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八ヶ岳がくっきりと

八ヶ岳遠望
クリックすると大きな画像が出てきます

甲府の盆地の向こう、大菩薩嶺の上に月が浮かぶ

甲府盆地夕景
クリックすると大きな画像が出てきます

ゆっくりゆっくり降りて午後6時30分、駐車場に到着。最後の1時間はヘッドランプを使う

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駐車場に居たワンコ。ヤドの犬かな

で、楽しみにしていた風呂だが・・・肝心のヤドがあいていない! 残念でした

それにしても今日は午前3時半から午後6時半まで、15時間も行動していた! これは過去最長だっ

帰路、腹がへったので韮崎のラーメンレストランに入りノンアルコールビールで乾杯。中央道はT君の運転で小生は眠りこけてしまった

今回、予定の鳳凰三山のすべてを極められなかったが三山の最高峰に行けたので満足。思い返せば小生の雪山経験は、箱根や、せいぜい1600メートルほどの丹沢程度。今回は晩秋〜初冬といえど3千メートルに近い。低温、凍結、雪上など、これに備えた装備への教訓とさまざまな経験を得た思いだ。西穂高に続き本格登山となったT君とて同じ思いだろう

翌日は昼から授業のため出勤。だから痛むカラダを我慢して午前中に洗濯と山道具の手入れ(これがまた楽し)。こうしていると、また次の山への思いが湧いてくるんだなぁ

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南アルプス 

2012年11月29日

南アルプス 鳳凰三山 一日目は眠れない

夏の終わりに北アルプス 西穂高岳へ一緒に登った卒業生のT君から登山行のお誘いが。どうやら「熱」が入ったようで、そうさせた小生にも責任の一端がある。それじゃあ、ということで誘いに乗る。それに遊びの誘いに滅法弱い。行く先は南アルプス 鳳凰三山で小屋泊まり。テント派としては小屋泊まりに一瞬ためらったが山小屋のWebサイトをみると、すでに積雪が。雪上キャンプの経験は無いし、まぁシーズン終了まぎわは客も少ないだろう。

早暁、クルマで出発し途中T君を乗せ運転交代してもらいながら登山口のある御座石温泉の駐車場に着く。本当は帰路のビールを楽しみに電車とバスで行きたかったのだが、もうこの季節に路線バスは無い

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御座石温泉のヤド。入浴だけも可能なので、下山後の風呂を楽しみにしておく

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駐車場には全部でこれだけ。うん、これなら山小屋もすいてるだろう

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紅葉踏みしめ登山開始。今回、T君のカメラで撮った画像も使わさせてもらう

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昨年の12月から始めた山歩きは今回で26回目。南アルプスは初めて。発案はT君。T君が誘ってくれなかったら、たぶん来なかったと思う

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泊まりは9回目。山小屋泊まりは2回目。荷物はテント泊と異なり「食」と「住」が無いだけ少ない。でも日帰りほど少なくもない。だからテント泊に使っている40リットルのザックにしたけど、もうスカスカ。いい加減にパッキングしてるから、ザックのカタチもいいかげん。三脚もナナメになってるし

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「痩せてきたね」と言われるようになった。山歩きのせいだと思う。月に二回は歩きたいが、北アルプスの常念山脈を縦走してから一カ月以上たっている

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昼食タイム。今日はマルタイのラーメンとコーヒーで「ラーメン定食」。山のなかで淹れたドリップコーヒーに、T君いたく感激す

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紅い落ち葉が減り、苔が増え

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笹の道になり

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初日はカラダが慣れていないことや高所順応などあり、いつも結構ツラい

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雪道になってきた。春に仕舞っておいたアイゼンを装着

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とたんに歩きやすくなる

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15時30分に山小屋(鳳凰小屋)に到着。登りはじめて6時間30分。この時期、鳳凰三山であいているのはここだけ。それも明日まで

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手続きをして中に入る

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一階は土間やコタツのある談話室と食堂、二階は男女別の大部屋がふたつ。それぞれが二層になっていて備えつけの薄い敷布団と封筒型シュラフと毛布が与えられる。念のためシュラフシーツを持ってきてよかった。ザックに余裕あったから自分のシュラフ持ってくればよかったかな

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17時の夕食まで時間がある。一階の談話室でコタツに入って他の客と情報交換などするところだが、T君と二階の大部屋でシュラフに入りジッとする

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どうしてかというと、客のなかにひとり、ウルサイおっさんがいて他の客を相手にヤマの自説や自慢話を繰り広げていた。その声が二階までビンビン響く。他の客はそこから逃げられない。悪いと思ったがそんな中に入って不愉快になりたくないもんね

管理人さんに呼ばれ夕食タイム。食堂に集う客たち。このなかにウルサイおっさんはいない。おっさんは素泊まりらしいし、酔っぱらってコタツで寝てるそうな。それにしてもこの山小屋、発電機も暖房装置も無い。明かりといえばこの写真右上に写っている小さなガソリンランタンくらい。暖をとるには談話室のコタツだけ

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メニューはカレーライスのみ。お替わり自由。これ食いながら、おっさんの相手をねぎらうとともに山の情報交換する。そうそう、山小屋に必須のビールは売り切れていた

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夕食が済み外の水場で歯みがきしトイレに行ったらすることがなくなった。何せ暗いし、寒いし。談話室のコタツで他の客と四方山話や他の山の話しながら寝る前の暖をとっていたら、おっさんが起きてきたので早々に二階に上がり薄いシュラフに入る

今朝は早かったのだが中々寝つけない。やがて就寝時間となりぐでんぐでんに酔ったおっさんも二階にあがって5メートルほど離れた自前のシュラフに入ったようだ。寝てしまえば静かになるが、ときどき奇声や大声で寝言を言う。アイツが寝入るときに自分も眠るのだ、と思えば余計に眠れなくなる。他の客の寝息も聞こえてこない。また奇声。ウルサイ!心で叫ぶ。ホントに叫んだら、暗闇と冷気のなかケンカになるだろうか。こんな高慢なヤカラと関わるのもアホらしい

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夜半にトイレに立ったT君によると、オッさん、山小屋の管理人さんにも絡んでいたそうだ。若い管理人さんの本業は山岳カメラマンなのだが、それだけでは食えないので、あちこちの山小屋の管理人もやっている。それを戒めていたそうな。自分の理想に向かい、ひたむきなひとに何を言うんだ。もー最低なヤツ!

明日は早くに出るのにぃ・・・

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南アルプス 

2012年11月22日

写真展へ

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学校で毎日のように会う、業者のおっちゃん。現役のときはプロカメラマンだった。依頼された仕事のかたわら、大判カメラと三脚抱えて山へ。撮れた写真はいろんなところのカレンダーとか、パンフレットに使われて、そのときギャラが入るみたい。金額、見せてくれたけど、とてもワリに合わない。でもおっちゃんは、何度も山へ行きカメラ組み立てじっと待つんだって。

写真に詳しくなくても誰でも知ってる写真家と一緒に収められてる山の写真集を見せてもらったり、小生のヘタ写真をやんわり批評してもらったり、もう、小生にとっては師匠なり

で、その師匠のもとに写真展の案内がしばしばくるので、それ見せてもらって写真展に良く行くようになった。ちょうど、後期は都心の大学で授業持ってるから、そのついでに

はあーん、と眺めるんじゃなく、光のあたりかたとか、露出のかけかたとか、写真の見かた、変わってきたかも


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写真道 

2012年11月17日

秋の色

学園祭ミスコンのため中判カメラにフィルムを詰め、余ったので大学院近くの公園へ(クリックすると大きな画像)

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住宅地のなかの公園なんだけど、切り取り方によっては画になってくるんだね

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色が強すぎるかな。偏光フィルターの使い方、間違ってるかも


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写真道 

2012年11月11日

学園祭だっ

今年もやってきた

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今年は担任しているクラスは模擬店が無いので楽。卒業生だけが定番の焼きそばを

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好天のもと、はじまりはじまり

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ジャズの生演などあり、なかなか気分よろし

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こうした、マジメな展示も

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今年からミスコンがはじまった。今年の担任クラスのM美ちゃん、クラスあげてエントリーした。しかし・・M美ちゃん、予選で落ちてた! 美少女系なのになぁ

でも昨年教えたU子ちゃん、予選通過でステージに

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夜は卒業生達と飲み会

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後輩の先生がカメラを見せにきた。まんなかの白いペンタックス。なんか、オモチャみたい

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中判カメラ持ったきたのは、ミスコンに出る彼女達を撮るために。しかしM美ちゃんが落ちたのは実に残念

ペンタックスの魚眼レンズで撮ってもらった、我が研究室。キタナイなぁ

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最初のアーチの写真も、そう

閉会式、雨がふりだした。U子ちゃんは準ミスに。めでたし、めでたし

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お仕事(教員) 

2012年11月04日

フジ GF670という中判カメラ

山歩きをしているとカメラ小僧の血が騒ぐ。最初はずっと愛用していたリコーGRデジタルだったが手持ちのニッコールレンズを活かせるミラーレス機のリコーGXRにした。GRデジタルと操作が共通なのもいい。ニッコールは大きいのでライカマウントのフォクトレンダー21ミリレンズを入手して常用としていた

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こんな写真など撮れて、大伸ばししても結構みれる(クリックすると大きな画像があらわれます)

八ヶ岳
リコーGXR ニッコール28-105ミリ


これで満足してりゃいいのに、カメラ小僧が邪魔をした。なんか、デジカメは撮ってて楽しくない

やっぱりフィルムカメラかな。古いニコンをオーバーホールしようかな。でもゴロゴロして大きいし山歩きには不向きかな。どうせなら綺麗な画になる大きなブローニーフィルムのカメラがいいな。中古でプラウベルマキナはどうかなとヤフオクなど見ていたら山歩きにおあつらえの中判フィルムカメラが今もメーカーから提供されているのを知った。

フジフィルムGF670。2009年に限定で販売が開始され、2011年には広角レンズバージョンが追加、そして今でもメーカーから販売が継続されているのである。

早速、六本木にあるフジのショールームに行き実機を触ってみる・・中判のくせに軽く薄い。明るいファインダーのピント合わせは距離計連動式(これ、好きなんです)。シャッター音は小さすぎるほど小さい。そして・・・8月いっぱいまで3万円のキャッシュバックがついてくる。帰宅して価格ドットコムをみると、最安値をつけているカメラ屋は拙宅の近くではないか・・・

これは「買え」ということなのだろう

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(右は親しんだ愛機 GRデジタル供

キャッシュバックキャンペーンに間に合って拙宅にやってきた。買ったカメラ屋の店長、フィルムにいたく肩入れして色々便宜はかってくれた。コダックのリバーサルフィルム5本パックまでくれた。

レンズは80ミリで交換はできない。これは6×7のサイズで撮ると35ミリ版カメラ換算で約40ミリレンズに相当する。学生のときからしばらく35ミリレンズしか持っていなかったので慣れ親しんだ画角に近い。山岳写真は広角28ミリ相当がいいとか、いやもっと広いほうが使いデあるとか、よく雑誌などに書かれているけど、自分の感覚と感性を大切にしたけりゃ、そんなこと自分で決めろと言いたいよ。

交換できないレンズは不便と思われる向きもあろうが、なに、そのレンズに合わせた撮り方をすればいいんじゃないか。広角だ望遠だ、ましてズームだと要求できるまで小生ウデが伴っていない。

GF670の広角バージョンでなく80ミリのにしたのは、もひとつ理由があって、レンズがジャバラで出てくる。これは折り畳み時

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前フタを開け

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ジャバラがムニュムニュと伸びてくる

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カチッとなって準備完了

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つまり持ち運んでいるときは畳めて薄くなる。重さは1キロちょうど。山歩きで前にブラ下げて使っている小さなバッグ(モンベルのライトカメラショルダーバッグS)へ地図やメモ帳や行動食とともにすっぽり入る

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ジャバラ式カメラ、ベローズとかスプリングタイプとも呼んで、19世紀なかばに考案されたそうだが、その方式が21世紀のいまも新品として立派に売られ、小型化の価値をもたらしているんだから面白い。

ジャバラの底面に日本の専業メーカーのロゴが。ここのWebサイトをみると、ジャバラって結構、世の中で使われていることが分かる

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さてフィルムを詰める。使うフィルムは鮮やかな色が得られるリバーサル(ポジ)を使う。これの保管は冷蔵庫に

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結露を防ぐため詰める1時間ほど前に冷蔵庫から出してくる。フィルムの幅は約6センチ

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先端が紙になっていて、巻き取りスプールまで引っ張りだし

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スタートマークが合うまで巻いて準備完了

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フィルム感度をセット。こうした一連の手順、フィルム時代は当然のことだったよね

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このカメラは手持ち撮影も可能だが三脚を用意しておくと思ったほうがいい。もともとレンズの焦点距離が長いことと、偏光フィルターをかけたりすると露出が多くなる傾向があるからだ。物理の原理で下で支える三脚は重いほうが安定する。しかし重いのは山歩きで難儀する。安定のため脚のパイプは太いほうがいい。しかし太くなると、また重くなる。重いのは山歩きで難儀する(しつこい)。

そこでパイプが太く、しかし軽いカーボン製の三脚(スリックUL-104)にした。エレベータは付いていないがこれでいい。脚は3段にするか4段にするかヨドバシの店頭で散々悩んだ(段数が少ないほうが揺れが少ない)が持ち運び重視で4段に。使うときは近くにある石をこうしてつり下げ重さをかける。黄色いヒモでぶら下がっているのは水準器。ケーブルレリーズは必携

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一写入魂。1枚撮るのに30分近くかかることも

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フィルムは1本あたり6×7のサイズで10枚撮れる。長巻きのでは20枚。したがってフィルム交換はしょっちゅう。このカメラはフィルムを詰めるとき切り換えで真四角の6×6サイズでも撮れるし、これもこのカメラのウリのひとつなのだが私はもっぱら少し横長(縦長)の6×7で撮ることがほとんど

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現像は街の写真屋さんに頼むと断られたり、10日もかかると言われることがある。ちなみにカメラを買った店はフジフィルムとの取引が太く、店に持ち込む曜日と時間によっては中1日、したがって三日後に仕上がる。また現像やプリントなどを専門におこなうプロラボも都心にゆけばあるが、どちらも行く手間と時間がかかる。

現像はフジフィルムなど大手のところが店から集めてやっていたり、少し大きな写真屋さんが自前で現像設備を抱えてやっているところがある。カメラを買った店も、少し前はリバーサル現像ができる機械を持っていたのだが保守できなくなってやめたそうだ。自前で抱えているところだと、持ち込んで1時間程度で現像があがるが、そんなところは少なくなってきた(調べた限り首都圏の店舗ではキタムラの新宿店のみ。いちどお願いしたところカマボコ状のカールが付いてて難儀した)。しかしネットで調べると宅配などで受け付け、返すところがある。早く仕事しそうな「沼津カラー」に送ってみた

昼ごろまでにレターパックで投函すれば翌日昼に沼津に届き、現像ののち夕方にクロネコの速達メール便で返送してくれる。相手に到着する曜日によるが、投函して三日後には現像済のフィルムが手元に届く。

このサービスを更に発展させて、現像のあがったフィルムを店ですぐにスキャナで読み取り画像データをサーバにセット、客はネットでダウンロードして画像を得るという(フィルムは後日別送)ところもあるが(トイラボという店)、私はその必要を感じない。沼津カラーは、だいたいこちらの予想どおりの日程で送り返してくれ、カールも皆無なので信頼おいている。現像料金は同封された振替用紙で送金する

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さて届いたフィルムを見る。わくわく

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リバーサルフィルムを見るには、反対側から光源をあてる必要がある。この光源は明るさが均等で色が正確に出る、ライトボックスを使う。このときルーペがあると便利。私は隅々までひずみなく、くっきり見えるピークのアナスチグマットルーペの4倍を使っている(手にしている大きなルーペ)。ピントやブレの確認はこれの7倍を使う(小さなほうのルーペ)。これらはヤフオクで揃えた。写真に写っている赤鉛筆は「ダーマトグラフ」というワックス分の多いエンピツ。フィルムが入った透明スリーブに撮影データを書き込み、大伸ばししたいコマに大きくマルを入れる。気分はフォトクリエイター

ルーペで見る。リバーサルフィルムの鮮やかな発色。大きなサイズがもたらす精緻な描写。うまく撮れたコマは、まるで宝石のごとく。そこへ行き、この手で撮影した者のみが知る至福のひととき

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さてプリントしてみる。銀塩プリントという、写真屋さんにお願いする方法もあるが大変高価だ(しかしすこぶる美しいらしい)。したがって日常的にはスキャナで読みデジタルデータにしてからプリンタで出すことが一般的だろう。選んだフィルムは指紋やキズがつかないよう、こうして手袋で扱う。ここでフィルムにカールがあると、難儀するのだ

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ホコリが写り込んではいけないので念入りにエアで飛ばす

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スキャナはキャノンのものを使っている。最大9600dpiという細かさで読めるが、まず使わない。この大きさのフィルムだと設定によって1億画素を超えるデジタル画像が得られるが、その必要は全くない。せいぜい2千万画素、いや1千万そこそこで充分だ

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読み込んだ画像はスキャナに付属しているフォトショップ エレメントで確認・加工ができるが私は加工は基本的には一切しない

・・・と、書いたけど他に35ミリフィルムを読み込ませて、どうもピントが甘いと感じてきた。どうやらこのスキャナ特有の問題のようだ。シャープ処理とアンシャープマスクをかけることでピントがピシッと合ってきた。だからこの処理だけは最近やるようにしている。いったん掲載した写真もこの処理を経たものに交換した(2013.2.3〜6)

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さて、このカメラの写りはどうだろうか。購入当日、一本目のファーストショット(クリックすると大きな画像があらわれます。以下同じ)
初撮り 横浜夕景
下に写っている船や川面の露出が不足ぎみだが、このヌケと空気感。あがってきたフィルムをみて正直、びっくりした

同じフィルムで最後の一枚は、ご近所の軒下
ご近所の軒先
花の写りもさることながら、葉の質感はどうだ。実物より良く写ってる。A4サイズにプリントアウトしてご近所に差し上げたらいたく喜ばれた。押しつけがましかったが

花の写真って、結構難しい。これは紅色がキツい。距離計連動カメラだからあんまり寄れない(接写できない)し
紅い花
特にうしろのボケたところが強すぎる傾向かな

しかし凄い写りするね(ネット経由だと、どこまで伝わるやら・・・ためしに手元にあるアップロード画像と比較したら、明らかにネット経由だと劣化している。このLivedoorブログの画像保管の制約なのだろうか)。このレンズ、フジノンというんだが最新の技術で作られたおそらく最後のフィルムカメラのレンズということで、いくつかの雑誌などでおしなべて評価が非常に高い。雑誌の評価どおりだ

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最近のレンズはナナメから光があたっても反射しないのね


わかっていたのだが中判カメラはピントの合う範囲が狭い。これは絞りをほとんど開けて撮った
伊勢のホテルで

ピントを合わせる点を定め、うまく絞りをコントロールできれば主題だけにピントが合った奥行きある写真が撮れるのだが、まだ腕がついていかない

手持ちだとすぐブレてしまい何となく眠い画になってしまう
伊勢神宮のなかで
これはモデル(上の娘だ)もよくないし

そんなんで、最初は失敗ばかりしていた。山行きで初めて持っていった谷川岳。偏光フィルターをかけたのだが露出の与え方が不充分で折角の山頂の写真が暗くなってしまい、フォトショップで補正してもこのとおり
谷川岳山頂近く


だいたい、上のもそうだが、一本まるまる何を写しているのか、何を表現したいのかが伝わらないのがあってルーペのなかで落ち込む

谷川岳の登山道から見えたマチガ沢。小さなせせらぎがあって、それを撮りたかったようだが、単に谷の一部が切り取られただけ
谷川岳_マチガ沢


落ち込むカットは、いくつも続く

西穂高山頂で待つこと1時間半。霧が晴れ、ようやく姿をみせた槍ヶ岳を撮ったのに、これも何を伝えたいのか分からん
西穂高岳山頂から槍ヶ岳


まぁそれでもタマにこんなのも撮れたりして
中延商店街 ねぶたまつり


で、先日このブログに掲載した北アルプスの常念岳縦走ではいくつかマトモに撮れはじめたようだ。まだまだ、コンテストに出せれるレベルではないが

北燕岳 秋景
北アルプスの北燕岳

穂高連峰モルゲンロート
穂高連峰 朝陽が山肌に反射して赤く光るモルゲンロートという現象

手持ちのA4プリンタに出すと、結構それなりに見えてくる

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冬もまた、被写体は多い。ただ低温下は電池の電圧が落ちてシャッター開かないことあるので要注意

奥多摩 三條の湯 渓流
多摩川の源流のひとつ

学校の我が研究室においてあるビジネス用A3プリンタでは精彩な画像が出てこない。プリンタが負けているようだ

A4プリントを研究室前に週がわりで一枚ずつ貼り出して様子をみているこのごろである

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カメラ 

2012年11月02日

マウスピース

生来、歯が弱いので三カ月ごと歯科医に行き検診を受けている。歯周病や虫歯の心配は無く、歯も良く磨けているとおホメいただいているが(水ハミガキと歯間ブラシが効果的)、あわせて歯のグラつきも診てもらっている。もともと、歯を喰いしばる傾向があるようで医者は「バイクでコーナー攻めてるでしょー」。ところがここ数回の検診でグラつく歯がとみに増えてきた。思いあたるのが山歩き。急坂や岩場を登るとき、降りるとき、かならず喰いしばる。「喰いしばるとチカラが出るからねぇ」ということで、ついにマウスピースを作ることに

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寝るときに上の歯にはめておく。本当は常時しておくのが良いそうだが


ところでここ数週間は酒を控え、休日の夕方から夜は修論作成。ああ、山行きテェー

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