加齢黄斑変性(AMD)の治療として、wet typeには抗VEGF療法があるが、dry typeについては禁煙、根菜、貝類などの摂取、肥満がある場合は肥満の改善などの患者自身の食事療法、生活改善が主である。
dry type AMDからwet type AMDへの進行の防止或いは改善目的としてsupplementがある。現在日本ではボシュロムのOcuviteと参天のサンテルタックスがある。ボシュロムはAREDS(The Age-Related Eye Disease Study)をもとに、ルテイン以外の抗酸化物質の合剤であるOcuvite プリザービジョンを勧めている。これに対してサンテルタックスはルテイン含有であることが目玉である。現在、両メーカーがルテイン+他の抗酸化物質が入っている製品も出している。
Ocuviteとサンテルタックスの何れが有効か、調べてみた。だいたい以下のことかと思う。
「ビタミンE、βカロテンが無効。Lutein、zeaxanthinは有効の可能性がある。」
Luteinの量として6mgは無効との論文もあり、サンテルタックス20が最も有効だと考えている。新製品としてサンテルタックス20+DHAがあるが、DHAの量(200咫砲少ないような気がする。脳神経に対する有効量は1000−1500/dayとされている。

Br J Nutr 2012 Feb; 107:350-9
Lutein and zeaxanthin intake and the risk of age-related macular degeneration: a systematic  review and meta-analysis

Luteinとzeaxanthin摂取がAMDの発現率を低下するのか。
2010年4月までの5論文のデータベースをmeta-analysis法で検証した。
結果:初期AMDのrisk軽減には無効だが、後期AMDへの保護には有効と考えられる。


Optometry 2011 Nov, 82(11) 667-680
Randomized, double-blind placebo-controlled study of zeaxanthin and visual function in patients with atrophic age-related macular degeneration: the Zeaxanthin and Visual Function Stury (ZVF) FDA IND #78,973.

対象はzeaxanthin (Zx) 8mg and/or lutein (L ) 9mgを1年間摂取したMildからmoderateのAMD患者60人(男性57人、女性3人)。
男性高齢者のAMD患者Zx及びLで中心窩のmacula pigment optical density (MPOD)が増加した。Zxでは中心窩の錐体の改善による視力改善、Lでは中心窩の桿体の改善による視力改善が見られた。しかし、Zx+LではMPODの増加は鈍化した。

Cochrane Database Syst Rev 2012 June 13,6
Antioxidant vitamin and mineral supplements for preventing age-related macular degeneration
2012年1月26日までの過去の論文(62520人)を検証し、カロチノイド、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミン、セレニウム、亜鉛を多く摂取した人はAMDの進展を予防することができるかを調べた。
結果:ビタミンEやβカロテンのサプリメントではAMDの発症と進行を予防することはできない。ビタミンC、ルテイン、Zx、マルチビタミンなどの抗酸化サプリメントに有効性は確証できない。


Semin Ophthalmol 2011 May 26(3): 131-6
Nutritional supplement and age-related macular degeneration
The Age-Related Eye Disease Study (AREDS)が抗酸化物質である亜鉛、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEの混合剤の摂取がAMDの進行を抑制することを確立した。
最近の研究ではL、ZxビタミンB、ω3脂肪酸もAMDの進行を抑制するとの報告もなされている一方、ビタミンEとβカロテンは後期AMDのリスクが増加することが分かっている。現在、AREDS2がω3脂肪酸、カロチノイドとオリジナルAREDS剤との混合の効果を調べている。


Arch Ophthalmol 2011 June 129(6): 758-66
Reducing the genetic risk of age-related macular degeneration with dietary antioxidants, zinc, and ω-3 fatty acids: the Rotterdam study.
食事によって遺伝子変異(CFH Y402HとLOC387715 A69S)によって起こる早期AMDの発症を減少することができるか調べた。
遺伝子変異を持つ2167例(55歳以上)に対して食事摂取アンケートを行い、その後(平均8.6年後)の早期AMDの有無を調べた。
517人に早期AMDが発症した。遺伝子変異CFH Y402Hと亜鉛、L/Zx, EPA/DHA間に、遺伝子変異LOC387715 A69Sと亜鉛、EPA/DHA間に相関の可能性を示した。