2005年08月15日

靖国問題と戊辰戦争

今回はカタいお話。

戦後60年のよい契機ということで、「靖国問題」を読みました。
私のようなにわか知識しかないモノが靖国参拝などという大きな問題を取り扱うのは少し気が引けるので、色々考えたことなどをつらつらと。



そもそも靖国神社は、明治2年(1869年)6月29日、明治天皇により東京招魂社として戊辰戦争の戦没者を祀るために創建されたそうだ(10年後に靖国神社と改称)。

だが、既にここが問題だったのだよ!


靖国は、戊辰戦争における官軍(新政府軍)の戦死者のみを祀り、賊軍(反政府軍)の戦死者を祀っていないのだ!
しかも吉田松陰、坂本竜馬、高杉晋作など、安政の大獄や禁門の変などの戦死者は殉国者とみなし祀っています。
つまり、鳥羽伏見戦争以降の戊辰戦争で戦死した会津藩士たちだけが今現在もなお祀られていないのです。
(ちなみ維新功労者の西郷隆盛も西南戦争で「賊」となったため、祀られていない。)

これは完全に勝者中心の考え方で、戦後もなお敵味方の区分を残したままなのですよ!
亡くなったら皆、神様仏様という日本古来の考え方に反して。

靖国は、明治維新から第二次世界大戦までの戦死者を祀っていますが、基本は軍人、つまり天皇やお国のために殉死した人への顕彰であり、賊軍や民間人をも祀ってはいないのです。

…これって衝撃じゃないですか?
戦争で亡くなった民間人も除外されてるんですよ?

後に、境内の一角にある鎮霊社に、本殿に祀られていない人と世界各国全ての戦死者が祀られたそうですが、明らかに本殿よりランク下げてます、みたいな感じ。
そりゃ、色んな意味でモメるわな。


小泉首相の公式参拝に関しては、A級戦犯をどう扱うかによると思う。
そもそもA級戦犯だけに戦争責任を押し付けて、昭和天皇は免責されるのか、本当に国民ひとりひとりに責任は全くないのか、というのも考えどころだし。
近隣諸国との関係を配慮するため、という他人の顔色を伺うような理由で、お国のために散っていった軍人を祀らないというのも、また国として問題があるだろう。
信教の自由を優先するか、政教分離を優先するか。

戦争の犠牲者を哀悼するなら靖国に行かなくても出来る、という考え方もある。
日本の首相は既に23回も公式謝罪をしているし、それで終了というわけではないけれど、でもいい加減、中国も少しは未来♪を考えてみませんか?なんて風にも思ったりする。

難しいですよ。
感情も歴史も宗教も文化も含めて、様々な点から検討していかなければ、こたえなんて出ないよ。

ま、ワタシ的にはやはり幕末好きという点から、140年経った今もなお会津藩はなんでこんなにひどい仕打ちをされ続けてるの?どこの藩よりも一番に天皇のことを考えていたはずなのに〜っっ、という所に立ち戻ってしまうのだけどね。


そんなことを考えていたら、毎日新聞の世論調査に関して疑問が生じてしまった。

一言物申しちゃうよ〜!
はっきりいって意味が分からない
間違った戦争だった」かどうかを現代の国民が判断して、何の意味があるのか。
戦争について考えるならば、もっと他のやり方、質問の仕方があるんじゃないのか。
戦争を経験していない我々が、「間違っていた」なんて安易に言っていいの?
その「間違った」と言っている戦争で亡くなった人が何百万人もいるのに。


余談ですが、越前藩主松平春嶽候のお孫さん松平永芳氏は靖国神社宮司をしてたようです(既に鬼籍)。
あんなに徳川のために東奔西走した春嶽候(byその歴)なのに、子孫は靖国での最高権力者だったのかぁ。
なんか複雑だわ。。。

akichan10314002 at 23:00│Comments(8)clip!幕末真剣考察! │Edit

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1. 戦後60年  [ ミチの雑記帳 ]   2005年08月18日 08:46
毎年終戦記念日前後はNHKの特集番組がとても充実している。 今年は終戦60年の節目の年ということもあり、例年以上に力の入った番組が多かったように思う。 たくさんの番組の中で特に感銘を受けた番組。 8月13日(土)ETV再放送「零戦ニ欠陥アリ〜設計者たちの記録〜」 ...

この記事へのコメント

1. Posted by 青空百景   2005年08月16日 09:59
私は物凄く単純に、
「ことわりもなく全員を神道の形式で祀っておいて、後から遺族に『宗教が違うんだからやめて下さい!』と言われても、『一度祀っちゃったもんはもう駄目です』だなんて、ひどい神社じゃないか」
と思ってます。
行ったことないですけど、噂によれば、付属の「遊就館」ってすっごいところらしいですし。
……あの戦争は……間違ってなかった、とはやっぱりどうしても思えないですね……。大義もなければ、勝算も全然なかった。始まってしまってからは、まともな戦略すらもなかった。
みんな、死ななくていい戦いでむざむざと命を捨てさせられてしまったのだとしか思えないです。
2. Posted by gary87   2005年08月16日 11:05
「正しい戦争」なんて有り得ないです。そもそも「戦争」なんて国益優先の最も悪い結果なんですから(内戦はちょっと意味が違ってくるかもしれませんが)。そう考えると毎日新聞の質問は、質問として成り立ってないです。
靖国の意味づけに関しては、歴代内閣が後回しにしてきたツケが毎年雪だるま式に膨れあがっているような気がします。
それにしても中国を筆頭とする近隣諸国は、靖国を外交手段の一つとしてしか考えてないんじゃないんでしょうか?特に中国はそんな匂いがプンプンします。ODAを継続して貰いたいだけなんじゃないのかなぁ。靖国なんて彼らにとっては年中行事の一つでよ、きっと。
勝てば官軍負ければ賊軍。いつまでもそんな考え方は捨ててほしいっす。戦争なんてどっちも悪で、間違ってますよ。
3. Posted by Aki_1031   2005年08月17日 00:08
青空百景さん、こんにちは〜!
靖国神社は「もう祀っちゃったもんねー」で逃げてるだけなんですよね。

これをまた裁判でも起こそうものなら、
政教分離という難しい問題を前に、
司法が判断下せるのかっていう更に難しい問題に発展しそうだし、
なにより原告が損害を被ってないと訴訟自体が成立しないし…。大変だぁ。

シンプルに靖国サイドが「人によって取消しオッケーよん♪」なんて
フレキシブルな考えに変わってくれれば一番いいのだけどねぇ。
でもそうすると、右サイドの人が黙ってなかったりするのかしら。。。
4. Posted by Aki_1031   2005年08月17日 00:17
gary87さん、いらっしゃいませ♪

確かに靖国問題を回避してきた長年のツケが
年々大きくなってる気がしますよね〜。
そこに更に近隣諸国がつけ込んで気やすい状況を作ってしまっている感じ。

どうせ戦争について皆が考えるきっかけを作るなら、
毎日新聞ももうちょっと考慮したアンケートが
できなかったのかな〜ってやっぱり思っちゃうんですよねー。
5. Posted by かれん   2005年08月17日 23:24
すみません、間違ってTB送ってますので、削除していただけないでしょうか。
(いずれきちんと記事書く予定ですが…)。

詳しくは後で書きますが、靖国に行き、遊就館も見学した者からすると、きちんと知ることなしに「戦争」というだけで盲目的に批判するのは危険だと思います。何より、本気で国の未来を憂いて散華なさった英霊の皆様に失礼かと。

ちなみに、たぶん当事国、当事者にとっては、どんな戦争も双方ともにとって「正義の戦争」「正しい戦争」なのだと思います。後から色々言うのも、外から色々言うのも簡単ですけど。(戊辰戦争を考えるとわかりやすいと思いますが)。

あと、「靖国問題」を読まれたのでしたら、ぜひとも小林よしのりさんの「靖國論」もお読みいただくと良いと思います。片方の立場だけの論を読むのは、これまた危険ですので。

6. Posted by Aki_1031   2005年08月18日 01:38
かれんさん、コメントありがとうございます。

靖国問題に関しては、本当に賛否両論だと思います。
高橋氏も本の中で江藤氏のことを激しく批判していますが、
逆に高橋氏の意見に対して批判しているブログやHPも多く見かけました。

片方の立場を読んだだけだと確かに偏った考え方になり、余計に危険ですよね。
私自身もにわか知識しかない状態だし、
こういった根底の深い問題に即答する気も即答出来る気もないので
これを良い機会にして色々勉強をして行こうと思っています。
オススメの本の紹介ありがとうございます!読んでみますね〜。

毎日新聞に関しては、正しいとか間違っているとか表面的な質問じゃなくて、
どうして戦争になってしまったのか、どうすればよかったのか、今後の課題も含めて
自分たちの国の歴史を改めて考えることができるような
もっと応用のきくアンケートをしてくれれば
皆の意識も少しは変わったのにな…って思います。
7. Posted by ミチ   2005年08月18日 08:53
こんにちは〜。
テレビでも今回はいい番組をやっていましたよ。
民放でもどのチャンネルだったか覚えていないんですが、上坂冬子さんとか姜尚中さんが出ていた討論会は見応えがありました。
こうやって考える機会を与えられるのはいいですね。
この本、探してみます。
8. Posted by Aki_1031   2005年08月19日 00:49
ミチさん、コメントありがとうございます〜。
この時期は、どのテレビ局でも討論会や報道をしますよね。
私もN○Kの番組を録画したのですが、まだ見てません〜(汗)。

>こうやって考える機会を与えられるのはいいですね。
同感です!
これをきっかけにして、
これからどうすべきかを少しでも考えていけたら
いいですよね〜。

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