2010年02月20日

池波正太郎の描く「伊庭八郎」

週刊「池波正太郎の世界」が刊行されることを知ってから、イバハチがいつ登場するのかずーーーーっと待ちわびておりました。
そして遂に…

伊庭八郎が登場 したよ〜〜〜っっ!!!


現在発売中の第10号は、

池波幕末三部作といわれる、
「人斬り半次郎」
「幕末遊撃隊」
「その男」

の特集です。

…伊庭八郎よりも、中村半次郎(桐野利秋)が出張っているのがちょっと…ですが(苦笑)、まぁ仕方がない。
上川隆也さんのインタビューも掲載されていますよ〜♪


池波正太郎池波御大の資料アルバムも載っていて、かなり貴重!
池波センセ直筆の伊庭八郎家系図や五稜郭写真スケッチなども掲載されており、イバハチラー及びチーム箱館スキーにはヨダレ物の逸品ではないかしら。

「その男」は最初、「この男」だった…というのは衝撃 でした。
辺境の地とはいえ、一応ブログで日々稚拙な文章を綴っている身としては、いわゆる“こそあど言葉”というのが非常に気になります。
池波先生は、「この日」「その日」「あの日」(さすがに「どの日」はありませんけど )を効果的に使い分けるのが抜群に上手い。
これが、いわゆる池波語録/池波用語ですvv
執筆当初「この男」だったのを途中で「その男」に変えただけで、適度な距離感と広く語られる要素をも抱き込んでしまう印象に豹変させる。
その絶妙な言葉のセレクトはさすが!としか言いようがありません。

池波先生は、
「伊庭八郎の場合は、自分が死ぬことに意味があるから、負けとわかっててやるわけだ。(中略)徳川の侍の立場はこういうものだと、そこに意義があるわけだ。江戸の中のいい男たちの共通点は、死にかたの立派さかも知れない。」
とインタビューで語っています。
土方歳三同様、伊庭八郎の場合も“死ぬために”蝦夷まで渡ったのかという議論は別として、江戸っ子の池波御大だからこそ描くことができた「一幕臣の太くて短い一生」だったと思います。

「素顔の伊庭八郎」という評伝を載せているのが伊東成郎先生。
お馴染みのるるぶ幕末版グルメ日記「征西日記」を軸に、イバハチの魅力について存分に書いて下さっていますvv
「征西日記」(←よく間違える方がいますが、西征ではなく『征西』の語順ですよ! 漢学者・中根淑先生らしく「西ニ征ク」で、レ点が入ります)は、一見観光名所とグルメ三昧のメモ帳に思えますが、読み込めば読み込むほど凄いことが書かれている中身だと分かります。
八郎さんは間違いなく、当時の政治中核部に触れていた人物の一人です!
ま、政治中核部に直接本人が介入・操作していたわけではありませんが。

上川隆也さんが舞台「その男」の主人公・杉虎之助を演じるに当たり、池波センセのエッセイだけではなく、上野安楽寺まで訪れていたことを初めて知りました。
さ、さすが…!
うわーんっ、ワタシも安楽寺に行かなきゃ〜〜っ (オイ!)

akichan10314002 at 21:23│Comments(2)TrackBack(0)clip!幕末の本 |  →伊庭八郎Edit

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この記事へのコメント

1. Posted by 神之介   2010年02月21日 14:37
征西か西征かで前に私も悩んだことあります。
「江戸」では西征日記で、「日記維新日乗纂輯」では征西日記なのですよね。私は「江戸」版しか読んだ事がないのでずっと西征日記と呼んでいたのですが、レ点が入っているとは知りませんでした。たしかに兄ィらしいです(笑)。
2. Posted by Aki_1031   2010年02月22日 00:34
神之介さん、お久しぶりです。
御本の進捗状況はいかがでしょうか?
出来上がり、楽しみにお待ちしております☆

>「江戸」では西征日記で、「日記維新日乗纂輯」では征西日記
そうなんですよねー。
でも中国語(漢文)は文型が英語と同じSVC/SVOなので
目的語の前に動詞が来ると思います。
とはいえ、どっちにしろ“せいせいにっき”の読み方は変わらないので
いわば、新選組or新撰組どっち?と同じ感覚なのかもしれません(泣笑)。

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