江戸東京野菜の かわいい畑

江戸東京たてもの園にある「綱島家」のお家 その裏庭にある畑。
綱島家のお母さんたちは 昔、自ら畑で育てていた「江戸東京野菜」を採り、家族のために料理していた。
その日々を描いています。

カテゴリ:私たちが『食べていた』野菜を育てているの > 内藤唐辛子(ないとうとうがらし)

内藤唐辛子(結実s

内藤唐辛子は、新宿御苑のある内藤町にちなんでその名がつきました。

現在の新宿御苑のあたりは、
江戸時代に信州高遠藩・内藤家の下屋敷でした。

その武家屋敷の中でつくられていた野菜、
その一つが『内藤唐辛子』でした。

当時の内藤新宿から大久保にかけての畑は、
時期になると房状についた真っ赤なトウガラシで埋めつくされていた
と言われています。

しかし、明治以降
都市化の波に、唐辛子の鮮やかな赤い色は
消えて行きました。

2008年。
復活栽培に取り組む「内藤とうがらしプロジェクト」が発足。

新宿のまちおこしとして復活栽培され始め、
生産農家も指定されて
江戸東京野菜として認定されました。

内藤唐辛子は
歴史的にも
幕府編纂の「新編武蔵風土記稿」や
幕府の本草学者岩崎常正の「武江産物史」にも記載されています。

さらに北川守貞が書いた
近世風俗誌「守貞漫稿」のなかでは、
口上を唄いながら売る内藤八房焼き唐辛子の話が出てきます。

内藤唐辛子は、
江戸庶民の間で有名であったことがよくわかります。
 
赤い実が一つの軸に7、8本房になって
大きな葉の上に載っているように見える処から、
八房とも呼ばれて、
葉トウガラシとしても重宝されてきました。

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江戸の街中
歩き売りする唐辛子売りがいるらしい。

「とんとんとん、とうがらし、ひりりとからいハさんしょのこ」

背中に唐辛子を背負って
売り歩いていたと話を聞きました。

かわいい畑でも元気に育っています。

空に向かって手を広げて育つ様には
いつも元気を感じる。

今年も美味しく育っています。
 

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近隣の畑一面を真っ赤に染める
内藤唐辛子。

まだ、青いけど
空に向けて、伸びている。

お殿様にもらい
今年も育てている。

新宿の宿場周りは真っ赤で埋まった。
その光景は壮観だった。

『新編武蔵風土記稿』という本があったの

「世に内藤蕃椒(とうがらし)と呼べり」と紹介されるほどだった。

その、唐辛子。

風景だけじゃない。

江戸城新宿の内藤氏邸辺を蕃椒の名産とす。
故にこれを売る詞、
「内藤とうがらし、云々。」
因みに曰ふ、粉蕃椒には鬼灯花(ほおずき)の実を刻み交ゆ。
辛味強
きを好む人少なき故なり。 

喜田川守貞が書いた『近世風俗志』に載っているほどだった。
 
唐辛子を売る、赤い売り姿が歩いていた。
唐辛子売り
この絵は
二十三番狂歌合に載っていたの。
(東京国立博物館・本館蔵書)

それぐらい有名な
お野菜だったの。
 

728NaitouTouga

穂先が見えるかしら。

文月も終わる頃に、こんなに大きくなった。

昨年は烏や虫がついて、大変だった。

小さくて、どうなるかと思ったのだけれど。

今年は大きくなってくれました。

ありがとう。

穂先が赤く変わるかしら。

青くても辛いけど

やはり赤が、美味しい。

漬物に入れます。

鍋に入れます。

刺身に付けます。

いろいろ使えるの。

 

実りの秋。

昨年よりも
色づきも、実りも、豊か。

新宿を彩る赤い実が
かわいい畑にもそろいました。

色の変わっていく様を見てください。

今日の風景から
並べておきます。

2015-08-12-NaitoTog

平成27年8月12日、頭から赤い槍が出ていますでしょ。

 2015-08-07-NaitoTog
平成27年8月11日の様子。


2015-08-06-NaitoTog

平成27年8月9日の様子。

おいしくなってきました。 

空に向かって、矢のような、実をつけるのが
内藤唐辛子。
2015-08-17NaitouTou

綱島のおウチが建てられた時には
すでに、たくさんの唐辛子で
新宿のお土地がうめられていた。

内藤のお殿様のお話。

信州にある高遠藩の初代藩主だった
内藤清枚様が、元禄12年に江戸郊外に
内藤新宿という甲州街道の宿場を開いた。

そのお屋敷生まれの内藤唐辛子。

おウチが建ったのが 寛永2年ですから
40年以上も後のおウチ。

当時
もう、薬研から、七味唐辛子が出ていた。

赤い帽子、赤いべべ、赤い旗を背負い
唐辛子売りが口上を上げていた。

最初に入れますのは、武州川越の名産・黒胡麻が入ります、
続いて入れますのは、紀州は有田のミカンの皮、これを一名、陳皮(ちんぴ)と申します、
続いて入れますのは、江戸は内藤新宿八つ房が焼き唐辛子。
続いて入れますのは、東海道静岡は朝倉名産、粉山椒(こなざんしょう)、
四国高松の名産は唐辛子の粉、大辛中辛を決めて参ります。
大和の国の芥子の実が入ります、
最後に野州日光、麻の実が入りまして七色唐辛子。 

驚いたのは
七味唐辛子をつくった
からしや徳右衛門さんのお店が
300年超えて
平成の現代でも
生業をつづけているの。

やげん堀七味唐辛子本舗。
浅草にあるお店。

歴史が受け続けられていた。

その
お店と唐辛子については

次の内藤唐辛子ページで
お伝えします。 

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