2016年04月

2016年04月12日

おかげさまで


『ビートルズと日本 熱狂の記録』、おかげさまで発売以来高評をいただいてます。


マニアの方々、口々に「いや〜、よくこんな本作れましたね!」とおっしゃるように、本書は従来のビートルズ本とは異なる独特の観点でまとめられたものなので、今後ビートルズ研究において「大村本」と呼ばれる重要な書籍となることは間違いないです。

しかしなにしろ500ページ越えの大著。
厚すぎて購入に二の足を踏んでいる方、及び「そもそも一体どんな本なの?」という方のために、担当編集者のわたくしから本書のポイントをかいつまんでご紹介します。

◆初出データ7割! 初めて活字化される真実の数々!  

 世界中に愛好家の多いビートルズは、研究本や関連書籍も膨大で一通り出尽くした感があるのですが、本書はこれまで誰も思いつかなかった「当時の報道資料の比較&徹底検証」によって、従来の「通説」をも覆す新事実を多数掲載。たとえば、これまで諸説あった「日本盤の発売日」や「来日時、4人が日本に降り立った時間」なども様々な資料を合わせ読み、解析することで真実に切り込んでいます。“記憶”ではなく“記録”から当時の真相を紐解いて行くさまはスリリングで、ミステリー小説のような味わいも。

 また、ビートルズそのものにとどまらず、彼らを取り巻く当時の日本の社会状況や風俗なども併載しているため、「日本人にとってビートルズとはどのような存在だったか」もクリアに浮かび上がってきます。
 

5年の歳月をかけ、計182万ページを調査! 

 1962年〜1970年まで、日本の活字メディアにおいてビートルズが取り上げられた報道資料を徹底検証。その閲覧量は新聞676,440ページ(1紙分として換算すると100年分!)、雑誌1148,004ページという膨大なもの。著者の大村亨氏が5年もの歳月を調査に費やして成し遂げた、まさに根気と執念の結晶です。
 

◆臨場感抜群! ビートルズの動きを分刻みで追った来日譚

 推薦の言葉を寄せてくださった菅田泰治さんが、いみじくも本書を「活字によるドキュメンタリー・フィルム」と表現した通り、日本デビュー以降、時々刻々とビートルズの人気が蔓延し、次第に社会現象となっていく様が丸わかり。とりわけ、分刻みでビートルズの動向が書かれた66年の来日の模様は臨場感抜群! 伝説の武道館公演と、それに伴う日本側の接遇、一般人の反応など、当時のフィーバーの全貌をどの本よりも詳しく知ることができます。

 

◆資料性もバッチリ! 「日本とビートルズ」全史をカバー!

 ビートルズが初めて日本のメディアに登場した1962年から、解散する1970年までの9年間に報道された紙媒体はすべて網羅。クロニクル形式のため、たとえば「19651229日には何があったか?」ということもすぐにわかります(A:ビートルズが66年に来日公演を行なうという第一報を『デイリースポーツ』が報じた日)。

 また、本書で扱っている情報は “一次情報”をベースとしたものであり、その出典も明記することで高い資料性も装備。読み物としての面白さはもちろん、資料、ソースの正確性においても従来のビートルズ本と一線を画する本書は、今後のビートルズ研究にも巨石を投じるユニークな一冊と言えるでしょう。

 

さらに言えば、この本の凄いところって、ビートルズにさして興味のない方々にとっても面白く読めるってことなんですよね。それは本書全体を貫く「昭和感」が理由だと思うんですけど、東京オリンピックと高度経済成長が彩った「昭和らしい」情景の描写は、歴史のドキュメントとしてもかなり読み応えがあるものです。特に週刊誌の書き立て方とか、今ではコンプライアンス的にアウトなことも結構あったりして(笑)、私自身も「ああ、昔ってこんなだったよなぁ」「昭和の日本人ってまさにこうだった!」とか思い返しながら愉しく読みました。

ビートルズを基軸にした昭和史、としても読める大変良い本です。

 


akikomima at 11:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)