音大でユーフォニウムを専攻する摩周英司は、恩師の紹介で女子中学生たちの楽器のコーチをすることになり―
オーバーラップキックオフ賞「金」賞受賞作。
よく「楽器版ロウきゅーぶ!」と言われているみたいだけど、私の率直な感想もその通りかな。
熱い部分ありラッキースケベありで、まさに“まんま”な感じです。
主要人物みんなが楽器を、そして音楽を愛しているということが伝わってきて、とても気持ちがいい作品。
作者がプロのユーフォニウム奏者だということで、こだわりが感じられたな。
デビュー作ということもあってか作者の「こうであったらいいな」というような妄想のようなものも感じられたけど、しかしここまでやられるといっそ清々しいです。
肝心の演奏シーンは…うーん。
「ドラフィル」なんかと比べると、一枚落ちるか。
臨場感というかリアル感というか、目に浮かぶような感じはなかったかな。
音を文章で伝えるというのは本当に難しいことだと思うけど、そこが良くなればもっといい作品になると思う。
ロウきゅーぶはバスケシーンもよかったからね。
作者がもう一皮むければもっとよくなりそうな作品です。