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ついに第一部完!(あとがき情報)
リバーシブルカバーの柄はネタバレになるから読み終わった後に確認しよう!

あの晴れた春の日、桜舞い散る坂道で「彼女」と出逢ったことで動き出した、俺、安芸倫也の夢―ゲーム作り。
幼なじみの英梨々、憧れの詩羽先輩、従姉妹の美 智留を巻き込み、紆余曲折ありながらも冬コミでの同人ゲーム完成まであと僅か…その目前で、俺が全てを台無しにした。
「安芸くんが正しいことをしたと思っ てる。でも、許せない」そんな言葉とともに開いてしまった加藤との距離。仲直りしたはずの英梨々のスランプ。
そして、詩羽先輩の卒業。冬コミから変わって しまったサークルの関係に、俺は悩み抜き、ひとつの決断を下す。そして、また春がやってきて…。


あらすじね、このあらすじ何も嘘ついてないしあらすじの役割としては十分な情報量なんですが…表面も表面しかないですよ、これ。
巻の内容で言えばあらすじ通りなんです、それは間違いないです。
ページ数としては260P(あとがき含む)と標準的なラノベのページ数ですが内容はそのページ数に見合わない圧倒的な濃密さと怒涛の展開で…なんなんだろうね、この巻。

序盤はサークル内での関係が微妙になっていつもの騒がしい日常ではなく静かな展開でスタート。
そこからあらすじにもある通り倫也がサークル内の関係を戻すためにある決断を下すんですが…そこからのジェットコースターっぷりは必読。
というかこの巻中盤から大事なことが集まりすぎていて何を書いてもネタバレになるのですよ、とにかく読んでくださいとしか言いたくないのが心情でとりあえず読む予定のある人はこんな感想見てないでさっさと読む作業に入ろう(戻ろう)?
言いたいことホントに色々あるんですが、こんなところでネタバレ踏ませてこの作品の面白さを損なわせたくないって思わせるような作品は久方ぶりに出会いました。


それでも何も書かずだと書く意味もないので抽象的な感じに。
第一部の終わりにこんな展開ぶっこんできて、こんなのどうすんだよって思わせつつ最後にはちゃんとルートが見えていて第二部楽しみだなって思わせるのはすごいとしか言いようがないです。
展開としても各々が目指すべき道が見えたと思いますので第二部でその道がどのように交わっていくのかが楽しみです。

そして加藤さんのヒロイン力が上がってきましたね、今回はかなりヒロインしてたと思いますし、この作品の中心はそもそも加藤恵なんだなと再認識させられるエピソードもあり…愛されキャラですね。
このラノのキャラランキングでも唯一インしてましたし、このラノ投票者は真のヒロインを誰だかわかってますね。

こんなすごい巻を読ませられたら次の巻が楽しみにならないはずがないんですよね…次はまた短編巻のようですが、7巻の別視点も収録とのことなのでそれはそれで非常に楽しみな1冊になりそうです。

レビュー:翹揺@毒舌タイツ姫