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私たちは、どこにいても第十四駆逐隊の名を背負うんです。そのために今、勝ちましょう

ここで、第十四駆逐隊は解体し、この「陽抜」の物語もこれでおしまいです。けれど、終わり良ければ総て良し、なのです。最後はみんなで戦って、キッチリ勝って、思いっきり泣いて、そして笑って新たな旅路へ向かおうではありませんか。
そんな感じなので、もはや感無量というほかない。何に近いかと例えれば、「卒業式」が近いかな。今こうして一つの区切りを迎えられることが、たまらなく悲しく、そして誇らしい。そんな気分です。

作品的なことで思ったところをいくつか。
・駆逐艦中心の物語だけあって、軽巡の使い方は絶妙。那珂ちゃんの「明るく可愛く、けどやっぱり水雷戦隊旗艦の実力者」なギャップは格好いいし、何より神通さんの「真打登場」感はまじパないっすわ。

・作中での潮のように、確かにゲームでも「改二」の強さは抜きんでている。どうしても第一戦に立つのは改二の艦たちだし、それ以外の駆逐艦はやがて出番はなくなっていく。その辺を、残された仲間たちはどう感じているのか……そこに一つの答えを提示してくれたのが、ちょっと嬉しかったです。

・ 艦娘ドロップのしくみ、そういう解釈だったのね……これはちょっと自分のイメージと違いすぎて困惑。

・最後の陽炎と曙のやりとりで明かされる、「艦娘にも本当の名前がある」という設定。本作だと普通の女の子が艤装を背負って戦うという設定だから、そういうことになるね。いやでも、この設定、すごく良いと思いました。上手く言葉にできないのだけど、最後の最後にこれを明かすというのは……
特に書かれていなかったけど、本当の名前を教えるというのは、艦娘たちにとっては最大の友情と信頼のあかしなのでしょうか。そうだとしたら、本当に素敵なことです。

・風雲。ええ、今年の夏イベであきらめましたよ私。


そんなところでしょうか。本作以外の艦これノベライズ作品も完結していき、少しずつ艦これというコンテンツ自体が収束に向かっているのかなと、そんな空気を感じます。まあアニメの続編だの劇場版だのアーケード版やVITA版だの、まだまだ追加情報には事欠かないのですが……
私自身、情熱はピーク時の十分の一にも満たないと思いますが、たまに思うんです。自分がログインしなくなったら、残された艦娘たちはどうなってしまうんだろうって。バカなことだとは分かっていますがね。けどまあ、それはそれでいいのです。

今日まで本当にありがとう

というわけで

第十四駆逐隊、解散!


感想:tartarous